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楽譜・CD情報

第14回水沢市民祭「ふるさとへのメッセージ」

2005年11月21日 | 演奏会レポート
11月20日、岩手県水沢市で第14回水沢市民祭「ふるさとへのメッセージ」が開催され、行ってまいりました。水沢市は、来年2月に胆江5市町村との合併で「奥州市」となります。よって市民祭は毎年行われておりましたが「水沢市」としての市民祭は今回が最後となるという事で「ふるさとへのメッセージ」というテーマで行われました。

演奏会は3部構成で行われ、第1部では「伝統の息吹」とし、地元水沢に伝わる子供伝統芸能が披露され、第2部では「躍動の瞬間」とし創作芸能が華々しく演じられました。そして第3部では「未来へのメッセージ」とし吹奏楽と合唱による演奏でありました。

演奏は岩手県県南で活動する「みなみ吹奏楽団」と「水沢高校吹奏楽部」の演奏で、今回は客演指揮に八木澤教司先生をお迎えし、先生の作品が演奏されました。

第3部は八木澤教司「ぷれりゅーど」にのせてオープニング華々しく幕が開きました。
「ぷれりゅーど」は美しいコラールと旋律で大変親しみやすい作品で、多くの楽団によって演奏されておりますが、今回の演奏もとても素晴らしく、第3部の幕開けに大変相応しいものでありました。
次にプログラムは「歴史」がテーマで、ここはやはり舞台である大河ドラマ「義経」の演奏、続いて八木澤教司作曲「モアイ」―太陽を見つめる七体の巨像が八木澤先生の指揮により演奏されました。演奏はとても重厚で、且つきらびやかサウンドが印象的でした。先生の指揮によりさらに表情が引き出され、壮大なクライマックスへと大変見事な演奏でありました。

演奏会の最後は合唱団も加わり「Believe」「風になりたい」が演奏され(=写真)、子供たちの元気な歌声に包まれ、盛大に演奏会は幕を閉じました。演奏会を拝見し、地元に伝わる伝統芸能、そして地元の音楽団体のステージにより、演奏会を通じ水沢市の伝統文化に触れる事が出来、大変充実した内容でした。市は合併されますがまた来年もこのような演奏会が開催される事を期待しております。

翌日は団の方々により平泉の「中尊寺金色堂」を初め、北上を案内して下さいました。この日は天気も良く、北上平野を見渡し奥羽山脈を望む景色は絶景で日常の疲れをすっかり忘れさせてくれました。また名産の「前沢牛」も頂き、これはあまりもの美味て言葉も出ないくらいです。。。ぜひ皆さんも食べてみて下さい!本番を終えお疲れのところいろいろとお世話になりましてありがとうございました!

さて「みなみ吹奏楽団」は来月12月11日(日)に客演に福田昌範先生をお迎えし、定期演奏会が行われます。詳細につきましてはHPをご覧下さいませ。
演奏会のご盛会を心よりお祈り申し上げます。







2005第11回日本管楽合奏コンテスト

2005年11月07日 | 演奏会レポート
11月5・6日、文京シビックホールで行われました
第11回日本管楽合奏コンテストに行ってきました。
全国から優れたバンドが出場し、ハイレベルな演奏を
聴かせて頂きました。

私はロビーで先生方と話していたりで、すべての団体の演奏は聴けなかったのですが、
印象深かった演奏が数多くありました。
私が聴いた演奏の中では初日の中学校の部、A部門(小編成)から
喜歌劇「モスクワのチェリョムーシカ」を演奏した八幡市立男山第二中(京都府)、
25人での演奏でとても深く厚みのあるサウンドで音楽も大変緻密につくられてました。
最優秀賞を受賞しました。

B部門(大編成)では松尾町立松尾中学校(千葉県)の「ハリソンの夢」、そして
岡崎市立矢作中学校(愛知県)の八木澤教司 空中都市「マチュピチュ」ー隠された太陽神殿の謎。
両校とも中学生が難曲を見事にこなし素晴らしい演奏でした。
矢作中学校は、全体を包み込むとても柔らかなサウンドが印象的で、
細かいパッセージもしっかりとした演奏でした。
松尾中学校は審査員特別賞を、矢作中学校は優秀賞を受賞しました。

高校の部A部門(小編成)では県立名古屋南高校(愛知県)のマスネの
「風俗的小品集」op.10。
23人の少人数で、オーケストラのようなサウンドを聴かせてくれました。
打楽器のバランスもとてもよく、若干音楽のインパクトさが欠けてましたが、
全体的に緻密なサウンドづくりを感じさせる内容でした。
見事、審査員特別賞を受賞しました。

B部門(大編成)からは旭川商業高校(北海道)のジェームス・バーンズの
交響曲第3番作品89より。とても厚みがあり、かつ美しいサウンド。
印象的だったのはバンドが一つになった素晴らしいアンサンブルでした。
最優秀賞を受賞しました。

また浜松市立高校(静岡県)のバルトーク「管弦楽のための協奏曲より」は、
難曲を丁寧に仕上げた演奏でした。若干木管のラインが埋もれてしまう感が
ありましたが、音楽表現は素晴らしかったです。優秀賞及び、ヤマハ賞を受賞しました。


さて、このコンテストは演奏後にステージでの生徒さんへのインタビューがあるのも特徴で、ものすごく丁寧な口調で語る生徒さんもいれば、お客さんの笑いをとる生徒さんもいたりと様々で、コンテストという堅苦しい雰囲気はなくとても楽しく進行していきます。
遠方からの学校は高速バスや夜行列車で当日会場につき、本番を向かえるハードなスケジュールでの演奏ですが、翌日は東京ディズニーランドやお台場に遊びに行くとの事で、中高生のタフさを感じてしまいました。。。

二日間とても充実した内容の演奏会で、来年も楽しみであります。

コンテストの結果はこちら

武蔵野音楽大学「江古田祭」

2005年11月05日 | 演奏会レポート
11月4日 武蔵野音楽大学学園祭「江古田祭」に行ってまいりました。
音大の学園祭は一般大学ほど派手な盛り上がりはありませんが、
それでもキャンパス内のホールでは一日中さまざまな演奏が行われる他、
多くの模擬店や、またサークル活動などでのジャズの生演奏他、
チェンバロや、雅楽の生演奏も楽しめます。

キャンパス内にはベートーヴェンホールという大ホールがあります。
(このホールは確か日本で最初にできた、オルガン付きのオーケストラ専用ホール
ということを在学中に聞いた事があります。。。)
ここで武蔵野音楽大学コンサートバンドによる吹奏楽の演奏が行われました。

今年の演奏曲目は
D.R.Holsinger 《祝典の祭り》
P.Sparke 《サンライズ・アット・エンジェルズ・ゲート》
R.Cichy 《管楽器と打楽器のためのディヴェルティメント》
W.Walton (arr.W.J.Duthoit/長瀬清正)
載冠式行進曲《王冠》
F.Perkins《ファンダンゴ》
J.Barnes《パガニ-ニの主題による幻想変奏曲》
以上6曲、指揮は長瀬清正氏による演奏です。

例年に比べるとそれほど難易度の高い作品のプログラム
というわけではありませんが親しみやすい作品が多く楽しめる内容でした。
中でも《ファンタンゴ》の安定したリズム感や、そして《管楽器と打楽器のための
ディヴェルティメント》では見事な打楽器のアンサンブルと音楽の軽快さが
とても良く出た楽しい演奏でした。
最後《パガニ-ニの主題による幻想変奏曲》では主題の軽快さがもう少々
欲しかったのと、若干荒い箇所も見られましたが全体的にとても音楽は
深い演奏でよかったです。

本番に出演した学生さんは、授業のカリキュラム内である短い合奏時間に加え、
当日この本番以外にも、他の演奏や、学園祭の運営の仕事に、模擬店での仕事も
し、そこを抜け出し本番に出て、また仕事に戻るという大変ハードな中での
演奏で大変なことかと思います。

さて、学園祭は夕方5時になると外でロス五輪のファンファーレが演奏され、
それを合図に模擬店でのお酒の販売が解禁になります。キャンパス内での演奏が
すべて終了した後も、模擬店でのお酒によって、学園祭はますます盛り上がっていきます。
学園祭は11月6日が最終日、その日はベートヴェンホールで武蔵野音楽大学管弦楽団の
演奏があります。


次回は11月5・6日、文京シビックホールで行われます、
第11回日本管楽合奏コンテストの様子を書かせて頂きます。
では!