浅野真澄さんの新刊、「ひだまりゼリー」を読みました。もともとは2005年に出版されたエッセイに加筆されての文庫化だそうです。
もちろん、新品をかいましたよ!!(笑)浅野さんに、ちゃりーん!!
ネタバレ注意
「ひだまりゼリー」 あさのますみ 角川文庫 定価514円(税別)
一言で言うと、子供の頃の素敵な思い出。
浅野さんは年齢的にひとつ歳下なので、エッセイに出てくるエピソードの時代背景とかがとても理解できますので、浅野さんの思い出のはずなのに、なんだか自分まで懐かしい気持ちになりました。
お話を読んでいて、ひとつひとつに、分かる分かる!!(笑顔)と、納得の連続。
おもしろいのが、読んでいる最中、文章を浅野さんの声をイメージして読んでいたということです!(笑)
子供の頃の思い出は、当時の本人には真剣な疑問や悩みだったはずなのに、今、思い出してみると、それはとても素敵な思い出に変わっている。
たぶん、これを読んだのが高校生や20歳くらいだったら、きっとそうは思わなかったんだろうな?
30歳をすぎたあたりから、子供の頃の記憶がだんだんと、変化して、記憶の物語の捉え方、見る視点が変化してくる。
思い出の出来事の事実が変わるのではありません。
あの頃は嫌だと思ったり、楽しかった事、悲しかった事、怖かったこと。
そのどれもが、俯瞰して物事を見ることができる。
その出来事があったから、いまの自分がいる。あのときそう思ったから、いま、こうして続けてきた自分がいる。
起こった出来事の事実に、意味合いを変化させる事ができるのです。
あの頃に、分からなかったお父さん、お母さんの気持ち。
今だから、分かる。今だから、こう思える。
それは月日を重ねて、成長したという事のあかしです。
このエッセイを読んでいると、浅野さんの子供の頃のエピソードを読んでいるはずなのに、自分の子供の頃はどうだったかな?と、しきりに自分自身の子供の頃の記憶をたどってしまいます。
お話の中に、浅野さんの失恋のお話がありました。とても、リアルな心模様を綴られていました。
これを読んだ時に、私はこう思いました。
なんだ!!人は誰かを好きになって、恋をすれば誰だって心が激しく揺れ動くじゃないか!?と、、、。
私がゆかりんを愛して、その心模様をツイッターで、赤裸々に呟いていたとき、みんな私を「頭がおかしい」「キモイ」だのさんざんな事を言っていましたけど、、、。
私をそんな風に言っていたひとは、本当の恋をしたことがないのかもしれませんね。
人を好きになるって、本当に普段の心の状態ではいられませんよ。
次にこころに響いたのは「テリーが教えてくれたこと」でした。
このテリーさんのことばで、「転がる石に、苔はつかない」
やりたいことを、あきらめるなんてつまらない。同じところばかりいたら、苔が生えてしまう。
引用させていただきました。
この言葉は、こころに響きました。
先ほどのブログの記事に、「夢をあきらめるとき」なんて書いたばかりなのに、こんな素敵な言葉を読んでしまったら、また、諦められないよ。
頑張ってしまいそうです。
ほんとうに、冷静に考えると素朴なお話達なのですが、それはめまぐるしい毎日の日常に、ふと、意識的に子供の頃の記憶を思いだしてみたら、思い出が素敵なお話に変わっていた。
キラキラと輝いていた。
そんな素敵な思い出を、本にしてみました。
そんなキャッチフレーズを連想させてくれる、素敵な本でした。
ぜひ、みなさんも、新品を買って読んでみてください。
(*^_^*)