カレー屋(EXA)

エキプロ5で遊ぶブログでした。もはやその名残りはほぼない。

グミ・チョコレート・パイン

2020-05-27 01:00:00 | スポーツその他
カレーです。

不定期連載(?)週刊・水森由菜と化した5月の当ブログ。

チョコレートプロレスが、我闘雲舞が続く限り、
そして彼ら彼女らのプロレスラー人生が続く限り、
その物語に終わりはないし、同じ対戦カードが
また訪れることもきっとあるでしょう。

それでもやっぱり。

明日5月27日、ChocoProLIVE17として行われる、
水森由菜vs駿河メイの一戦は…
…なんとなく。

この曖昧模糊とした“緊急事態宣言”なるものが
一旦解除された状況も相まって。

“チョコプロシーズン1”の一つの区切りのカードのように、思えて仕方ありません。






上記のとおり、むき出しにされた水森由菜選手の心情に触発されるように、
起きたこと、見たことに対して感じたことを徒然に綴ってきました。

そして、5月22日のChocoPro15。

ドス黒い感情…“Hate”を以てしてバリヤン・アッキと相対し、
20分フルタイムドローで、終わったメインイベント。

“友だちと、二度とこんな試合はしたくはない”

少し声に涙を混じえながら言葉を押し出したバリヤン・アッキの隣で、
自身の鬱屈した心情を暴発させ、“友だち”にぶちまけきった水森由菜は、
戦いを通じてか…
それとも、
もしかしたら本当は最初からわかっていたのかもしれない…
…自身の心情をポツリポツリとこぼし始めました。

向けられた怒りは、ヘイトは、
本当にさくらえみに向けられたものなのか。
そもそもその感情の正体は、本当に“怒り”なのか。

友だちの胸を借りて整理された心もちで、
水森由菜が絞り出すように打ち明けたのは…

「私が本当に怒っているのは、自分自身のこの弱い心と…
そしてずっとコンプレックスに思っている…
駿河メイのことです。」

「私が本当に戦いたいのはさくらさんなんかじゃなくて、
戦いたい相手は…駿河メイです。」

“同期”駿河メイへの、想いでした。

その感情は、なんと呼ぼう。

向けられた感情は怒り…ではどうやらなさそうで、
羨望…あるいは嫉妬にも似ながら、
文字通りコンプレックス、“複雑に”絡みあっているような。



水森由菜と駿河メイは、ともに2018年にデビューした“同期”。

しかし水森さんは2017年から練習生となり、
本来なら2017年9月にデビューする予定でしたが、
骨折により半年ズレ込んだという背景があります。

方や駿河メイは2018年3月入門。
誰でも女子プロレスを経て、5月にデビュー。

デビューの過程も指導体制も異なり、
年齢がやや離れていることも相まって、

「メイちゃん」「水森さん」と呼び合うなど、
二人の関係性は同期というよりも、先輩後輩としての間柄の方が、
端からみると色合いが濃く映りました。

そんな二人のシングルマッチは、
実のところそんなに頻繁に行われてきた訳ではありませんが、
これまで水森由菜が勝ち越しており、
チョコプロで実現した一戦でも、勝利しています。

それでも。

このタイミングで戦いたいと言わずにいられないだけの、
積もり積もった想いがあった…
の、ではないだろうかと想像します。



この一戦が明日(日付的には今日)5.27のチョコプロ17で行われることとなり、
試合は明確に白黒つけるため、30分アイアンマンマッチとなりました。
そして、同点となった場合は延長サドンデスとなる、
ショーン・マイケルズとブレッド・ハートがレッスルマニアで
60分アイアンマンを戦ったときと同じ、完全決着ルール。

この試合が決まったことを受け、
水森由菜、駿河メイ両名とも、それぞれに思うところを
Twitter上で綴っています。





そして5/26、一騎打ちを明日に控え、
二人はそれぞれに、代表・さくらえみをインタビュアーとして、
思うところを語っています。

先にインタビューを受けた駿河メイは、
デビューに至るまでの過程から、
プロレスラーになって今までの2年間を、概ね年表を追うように振り返りました。

…個人的には、入門するまでの2ヶ月間が中々に衝撃的でした。



興味深い部分はたくさんありますが、
とにかく印象に残ったのはその迷いのなさ…
というと語弊があるか。

えーとえーと…

前にも同じような言葉を使ったことがあるかもしれませんがら
とにかく、“思考の瞬発力”がとんでもない。

2018年1月にプロレスラーになりたいと思い至って我闘雲舞に問い合わせ
→練習見学の案内をもらって、母親に相談
(反対を予想し、すでに連絡済という既成事実を盾に巧妙に交渉)
→センター試験
→母親との交渉の結果、大学への合格が入門の条件となり、練習見学を一旦辞退
→一般入試(私大、2校)
※うち1校を受験日程を間違えるアクシデントで終える
→なんやかんや受けた1校を見事合格
→入学辞退
→3月に我闘雲舞問い合わせフォームへ入門再直訴

…さて。

どこからツッコんだものか。

私が進路指導の教諭だったら卒倒する。

しかしまあ、いきあたりばったりのようでいて、
その実、プロレスラーになるための算段をつけながら、
家族との交渉の道具として大学受験を利用する(そしてちゃんと合格する)など、
周到なように思える側面も示しています。

デビューしてからの2年間については、
個人的には知っての通り。
説明しても特に抑揚のつかないほど、
あまりにもスムーズに階段を跳ね上がって行っています。

…以前からなんとなく正体不明感を覚えていた駿河メイakaメイコーチですが、
インタビューを聞いてもその正体不明感は拭い去ることなく。

もう少し具体的に言葉にすれば、“天衣無縫”な印象をより強くしました。

天衣無縫…“天真爛漫”と含意としては近いところですが、
個人的には文字や響きのイメージは、天衣無縫の方が近い。

明るく、楽しいといった印象以上に、
なんというか、すでにして完成されている。

プロレスラーとしての2年間「ずっと楽しい」と語る駿河メイは、
すでにして満たされていて、常に満たされている…
という、そんなフワッとしたイメージを抱いています。

さて。

無縫の衣を纏い、誰からどう見ても“楽しい”ように映る駿河メイ。

しかしながら一方で個人的に感じるのが、
強烈な“負けず嫌い”っぷり。

様々なリングで様々な選手とシングルマッチに臨んでると思います。

が、個人的に記憶の中にある範囲ではありますが…

敗れた試合で握手に応じたのは、
現時点で最後のスーパーアジア王座戦となっている、
里歩選手との最後のシングルマッチ、のみ。
たぶん。

インタビューの中で、「自分のほしい“結果”を持っている」と
今回の対戦相手の水森由菜について語っていました。
デビュー2周年記念日となる試合で、
対戦相手に向けて一体どんな感情を向けることになるのか…
あるいは、ならないのか。

天衣無縫。
綻びのない錦の衣から、果たして別の色が滲むことがあるかどうか。
個人的には強い関心を向けています。






激情に心を揺らし続けながら、
自身の“コンプレックス”と正面から向き合う覚悟を決めた水森由菜選手。

戦績では自身の方が勝っていながら、
敢えて自分から名前を出したことで、状況としては“挑戦”する立ち位置に
いるようにも思えます。

この激動の5月に、様々な経験を経て、
心情的なアップダウンを繰り返しながら自身の気持ちと向き合ったこと、
自身の心情をさらけ出すことに成長の手応えを感じてながら、
相対する駿河メイに対して、これから先ずっと戦っていく相手としての、
強い想いを込めたメッセージを贈りました。

このメッセージを受けてインタビュアーのさくらさんは
「ゆなもんほどの気持ちを、メイちゃんは持ってないように感じた」
と、素直に、そして残酷に伝えました。

水森由菜は
「だったらこっちを向かせてやる!」
と言い放ちましたが…
その瞳からは、涙が溢れていました。

懊悩の日々を過ごし、怒り、嘆き、涙してきた、
水森由菜の物語。

苦悩しながらそれでも歩みを進めんと足掻いてきた、
人間の情念が届くのかどうか。



5月27日、水森由菜と駿河メイの30分アイアンマンマッチ。

水森由菜には水森由菜の。
駿河メイには駿河メイの。

それぞれの物語の、1つのチャプター。

同期、先輩後輩、仲間、ライバル。

この試合のあと、少なからず、
複雑な二人の関係に、
おそらくは、1つの決着がつく日。






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