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カレー屋(EXA)

エキプロ5で遊ぶブログでした。もはやその名残りはほぼない。

Boin to be free

2018-02-03 08:36:23 | スポーツその他
本日2018年2月3日、練馬coconeriホール大会を以て、
“ボインメーカー”のの子、卒業。

のの子選手は元々振付師として活動していたところ、
DDT映像班・今成夢人が“発掘”し、東京女子プロレスからデビューした異例の…
っていうか東京女子プロレスの選手は異例だらけだけども、
とにかく異色の経歴の女子プロレスラー。

幼少の頃から芸能活動に従事し、様々なオーディションやグラビア活動、
アイドル活動等を継続し、“売れる”ことを目指す中でプロレスと出会ったのの子は、
そのKカップを誇る自慢のバストを最大の武器に旗揚げ直後の東京女子プロレスで猛威を奮い、
東京女子プロレスの最初のメインイベンターとして活躍しました。

のの子選手はその“Kカップ”を武器にした“東京女子版・男色ディーノ”と言っても良いほどの
強烈なキャラクターと、時折見せる男らしさ、カッコ良さ、
団体内でも比較的年長であることからくるであろう包容力と
いわゆる“女子力”の高さ、何より、選手からの信頼の厚さ…

とにかく、様々な武器を持つのの子選手ですが、
とりわけ個人的に何より強調したいのが、“女性性”をコミカルなものに変換した、その表現力。

“乳騙し”、“手ブラツイスト”、“パイフライフロー”、“ボインメーカー”…
“女性性”を傷つけることが特にタブー視される現代社会の中で、
どう考えても下品でしかないネーミングこれらの技を繰り出すたびに、
会場からは笑いと感嘆が起こるのは、彼女が作り上げたプロレスラーとしてのキャラクターと、
彼女自身の努力の賜物。

その延長上といってもいいでしょう、滝川あずさとの“婚勝軍”が
あれだけバズったのは、“女性らしさ”を面白いと思わせる(思ってもいい)環境を作った下地が
あってこそのものだと思ってます。

もう一つ、プロレスラー・のの子の武器として強調したいのが、
大会場でのインパクトです。

DDTの両国大会で度々東京女子のカードが組まれますが、
8000人規模の大会場では、客席後方まで試合の迫力を伝えるのは
実はとても難しいことなんだと思います。

そんな中でのの子の試合ぶりは、会場奥の観客の目を引き、
またその動き(と胸)の大きさ、通りやすい声とメリハリのある展開が、
技の一つ一つにリアクションを呼び起こさせます。

“大きな会場を意識した試合ができる”という視野の広さと
言い換えてもいいのかも知れません。
とにかく彼女がリングで発揮するコミカルなキャラクターからは、
彼女自身の意識の高さ、聡明さを同時に感じる部分があります。

東京女子プロレス最初のビッグマッチとなった新宿FACE大会への軌跡を描いたドキュメンタリー、
「爆音セレナーデ」の中で、のの子は“先輩(アントーニオ本多としてますがどうか)”から、
「君は、一生できる(楽しい)ものに出会ってしまったね」と言われ、
プロレスの楽しさをシミジミと語る場面がありました。

でもそんな“一生できるもの”から、本日、卒業を決めたのの子選手。

個人的には昨年終盤からのの子が、メインイベンターとしての
“強さ”を取り戻したと思っていただけに、なんとも惜しいというのが正直なところです。
ただ、おそらく、時期としてはここが正しいのでしょう。

のの子の卒業試合の相手は「話題を全部持っていかれて、嫉妬していた」という、
怪物・伊藤麻希。
自身の縁に則ったカードではなく、今を、そして未来を見据えたカードを
選ぶのが、なんともらしい。

プロレスラー・のの子は、間違いなく、東京女子プロレスという団体の“象徴”でした。

そんな“象徴”のひとまず最後となる試合、
しっかりと心に留めたいと思います。





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