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月々の活動のまとめ。

版画事始め。

2010-02-16 20:00:00 | インポート

現在、羽田空港ラウンジに展示されている作品の中に、版画作品があります。
これは昨年から取り組み始めた作品で、長年挑戦してみたかったものの1つです。
物心ついた頃から生意気にも浮世絵が大好きだったのですが、やはり大好きなものは見てるだけでなく自分でもやってみたい、といつしか思うようになりまして、、、浮世絵と同じ水性木版に取り組むことになった、というわけです。

浮世絵に倣って、サイズは「堅大版」。浮世絵には規定のサイズはなく、いろいろなサイズがあったらしいのですが、一番ポピュラーなサイズで。
彫り方は、江戸時代に1ミリの間に髪の毛を5本彫ったと言われる彫師に倣って、、、といきたいところですが、それには堅い桜の木などを使わなくてはならないので、まずは柔らかくて思い通りの線が彫りやすいシナの版で。ただ、道具はなるべく当時に近く、切り出し刀とさらい(丸刀)だけで彫ることにしました。よく見かける彫刻刀セットなどに入ってる三角刀は当時使っていなかったらしいのです。
描く内容は、当時の浮世、、、ではなく、もちろん現在の浮世。ただ、当時から奇想の作品があったり、画題や構図はそれぞれ自由そのもの。常々僕もそれに倣って自由にのびのびと、それでいて見る人がドキドキするような画面を作りたいと思っています。

次回から、そんなこだわりの版画制作過程を少しご紹介しようかと思います。


Erase

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消したいけどついてくる / Want to erase, but it is still here.
水性木版、生漉奉書 / Woodcut on Japanese hand made paper
381×258mm
2009




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