ご存じ僕の糠床2号。お手入れ(かき回し)作業を終わらせて、いざ床に置こうとしたその時!
「あっ!」、男の叫びの声が上がった。男は、そのぶよぶよとした、だらしない腹周りから見て取れる様に、確かに行動も重く鈍いものであろう事は、誰の目からも明らかではあった。しかし、男の腹周りや行動以上にとても重く、鈍い残響音と共に、「ピキッ」という小さく乾いた、だが妙にはっきりとした音を伴い、キッチンの床に、無造作に、その男の手中に有るべき物は、有った。
糠床2号、落下。糠床2号、容器破損。
まぁ、いいか。どうせ2号だし。と、言う事で新たに容器を購入し、中身を入れ替えようとした、その瞬間!
それは超常現象であるかの様であったと、男はその時の事を、そう振り返る。移し替えた後で、糠の量が激減してしまったのである。確かに破損した容器には、八割に達する量の糠が存在していた。しかし、移し替えた後は、半分にも満たないではないか。
容器容量の大きい物を誤購入。本家の糠床1号よりも大容量の容器だったのです。
と、言う訳で、糠床2号はお陰様を以ちまして、本日、本家1号より(意に反して)大きくなりました。ちなみに1号は、5リットルのバケツ型蓋付き漬け樽。2号は今日から、7リットル超のタッパーです。