演劇ユニット鵺的、2024年のザ・スズナリでの新作公演『おまえの血は汚れているか』。10月22日の夜の回を面白く見た。ここ数回の公演はこのブログで長めの感想を出していて、今回もそうしたいのだが、ちょっと書きづらい。
僕が書きたいのは、どうしても主宰者・作者の高木登のここまでの道のりを踏まえた感慨が中心になる。しかし、SNS上では「鵺的を初めて見たらとてもよかった」という感想が多い。そして、その声 . . . 本文を読む
子どもの頃から“SFなのに話ばかりしている映画/ドラマ”に、妙に魅かれてきた。「ウルトラセブン」でいうと、セブン=モロボシ・ダンがメトロン星人と卓袱台を挟んで話し合う場面や、やはりダンと宇宙人の少女マヤがテレパシーで対話する場面。はたまた『惑星ソラリス』の、学者と妻(のようなもの)が宇宙ステーションでふたりきりになる一連。
SF用語でいうところのセンス・オブ・ワンダーでし . . . 本文を読む
久々のブログは、ボブ・ディランについて。このブログでは、これまでもディランのことを数回書いてきた。また書きたくなったのと、キリのいい200回目の更新がたまたま合ったのはなんとなく嬉しい。
ボブ・ディランの長いキャリアのごくごく一時期である、1974年の活動に焦点を絞って考えを巡らせた内容ですが、そこがひとつのヤマであると読む、ひとつの作家論になっています。よければ眺めてみてください。
&nbs . . . 本文を読む
2024年7月から、アメリカのドキュメンタリー映画『リッチランド』の公開が始まっている。リッチランドは第二次世界大戦下、ワシントン州の核燃料生産工場従事者と家族が住むため政府によって新しく作られた街だ。映画はそこに入り、時間をかけて住民の声を聞いている。https://richland-movie.com/#modal
リッチランドは核の軍事利用という戦後の大きな国策を担って発展した、平和で暮ら . . . 本文を読む
5月から公開の始まったドキュメンタリー映画『ゲバルトの杜 ~彼は早稲田で死んだ~』。その感想の続きです。http://gewalt-no-mori.com/
長くなったので2回に分けたら、その間に書く仕事が続き、2ヶ月近く中断してしまった。話の順番は、1 原案となった本を事前に読んだあとの感想2 映画を見たときの印象3 原案本に出てきた本の感想にしようと考えていて、前回は2番の途中まで書いた。そ . . . 本文を読む