少し古い情報となってしまったが…
4/21の当ブログ「日米ガス化溶融炉問題交流集会」で事故情報を掲載したが、1件の情報を追加する。
■「高島市環境センター:ガス化溶融炉1号炉停止1ヶ月 収集ごみ行き場失う恐れ/滋賀」
毎日新聞 2007年2月25日版(既にHPリンクは切れている)
◇残る2号炉、フル稼働も…毎日数トンが滞留
高島市環境センター(同市今津町途中谷)のガス化溶融炉1号炉の耐火レンガがはがれ落ち、稼働が停止していることが24日、分かった。市内の可燃ごみを処理するため、残った2号炉が約1ヶ月間フル稼働しているが、同様に耐火材がはく離する兆しがあり、長期間の使用は困難。ごみは施設内の受入可能量の半分を超えてたまり、春には収集後に行き場を失う恐れもある。市が対策を検討している。
◇保証期間が過ぎ、修繕費7000万円
ガス化溶融炉は、ごみを低酸素状態で蒸し焼きにし、発生した高温のガスで残った燃えかすを溶かす仕組み。溶けた燃えかすはガラス場の固形物「スラグ」になり、道路ブロックなどに再活用できる。ダイオキシンの排出が少なく、合併前の旧高島郡の町村でつくる湖西広域連合が02年12月、県内で初めて導入し、市が引き継いでいる(川崎重工業・流動床型ガス化溶融炉)。
市は定期点検中の昨年10月末、スラグ排出後にガスが通過する両炉の再燃焼室上部の耐火材が浮き上がっているのを確認。2号炉では約50センチ四方がはがれ落ちていた。はく離箇所を補修したが、先月28日、今度は1号炉で約2メートル四方の耐火材が落下し、稼働を停止した。酸性などの強いガスが耐火材に浸透して膨張。ひびが入り、壁面にとどめているアンカーボルトも腐食して落下したと見られる。
同施設に搬入される可燃ごみの1日の平均量は約40トン。これまでは各炉で日量37.5トンづつ処理していたが、1号炉の停止で未処理のごみが毎日数トンずつ増加。約170トンが施設内の「ごみピット」に滞留している。受入は320トンが限度で、既にごみピットの半分以上を埋めた。市によると、現状のままでは4月には可燃ごみを受け入れられなくなるという。
市は施設を建設したメーカーに修繕代を協議中だが、3年の保証期間が過ぎているため全額負担を強いられるとみられる。約7000万円を市長の専決処分で処理する方針。市環境エネルギー課は「両炉とも大変危険な状態。稼働中の2号路も旧市が必要で、一刻も早く修繕したい」としている。
※長くなってしまったが全文を引用した。(4/21「日米ガス化溶融炉問題交流集会」資料より)
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●自分が江東区民のため、中防に建設の一組灰溶融炉(三菱重工業:プラズマ方式)や、東電のガス化溶融炉(荏原製作所:流動床)ばかりが気になっていた。
●が、考えるほどに不思議なのは、一組で突如世田谷に「ガス化溶融炉」を導入したことである。その、世田谷のガス化溶融炉が今月から試運転に入る予定とか~。その溶融炉と同じ形式が上記「高島市環境センター」のガス化溶融炉なのである。いったん事故や故障となると修理費や保証の問題もあるのだ…
●試運転前に、再度、高島市環境センターの事故状況もしっかりと検証する必要がありそうだ。また、なぜ、一組が世田谷にガス化溶融炉を導入したのかの再検証も重要になる。
それこそ、その当時から今の廃プラスチックの焼却を見据えていたということなのか~。それとも他にどんな絡繰りがあったのか~
●「世田谷でガス化溶融炉導入」を最初に聞いた第一印象で、ひとつ気にかかったのは「そのことだったのか」と思ったことであった。それは、清掃事業が東京都から特別区に移管になって、最初に各区が「一般廃棄物処理基本計画(平成12年3月)」を策定した。その中で、世田谷区はすでに「RDFやガス化溶融炉などの検討、移管後は、より幅広い工場の運用を図ることが可能になるため、焼却対象品目について検討していく。」としていたことである。アセス以前から、そういった根回しが既にあったのか。
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