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~ごみ問題のスクラップブックとして~

「日本の紙リサイクル(平成28年11月) 」公益 財団法人 古紙再生促進センター

2017年01月28日 14時40分29秒 | 紙・古紙関連

表は「日本の紙リサイクル」等から作成。パルプ供給材は「古紙ハンドブック2015」から、製紙原料の消費量は日本製紙連合会「製紙原料消費推移」のパルプが約35.7%、古紙が64.3%から案分した。


2015年の日本の紙・板紙生産量は26,228千トンで、中国、アメリカに次いで世界3位である。
紙・板紙の生産量内訳や古紙消費の内訳量などが「日本の紙リサイクル」で更新された~

グリーン購入法の基準改正後、「コピー用紙」「印刷用紙」の古紙配合率にどんな変化が起きているか気になっている。「印刷・情報用紙」生産量全体の古紙配合割合を調べられないかとおもいつつ、、なかなかそういうデータは出てこないのだが、、、、、

古紙問題市民行動ネットワークの活動をしなくなってから、すっかり、古紙問題も外野席からの傍観で、ひさしぶりに「日本の紙リサイクル」を読んでみた。結局、知りたいデータまでは載っていないのだが、紙・板紙生産量の内訳や古紙消費量の内訳はでていたのでとりあえずグラフにしてみた~

2009年頃から、グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律)の紙類に関する基準の見直しの検討が始まって、結局は、印刷用紙やPPC用紙の古紙配合率の基準は緩和され、森林認証材パルプや間伐材パルプも評価対象になるなどの算定式により、総合的に評価した総合評価値が80以上にするなど、わかりにくい評価方法になった。当時の環境省担当者は、これは、結果的に印刷用紙やPPC用紙の古紙使用量の底上げを図るためという理由を述べていたことが忘れられない、、、果たして、結果的にどうなったものかと、、、それがいつも気にかかる~


日本の紙リサイクル」から抜粋

日本の紙リサイクル
 2015年の日本の紙・板紙生産量は26,228千トン(中国、アメリカに次いで世界3位)で、その内訳は、新聞用紙・印刷情報用紙・包装用紙・衛生用紙などの紙合計が14,830千トン(56.5%)、段ボール原紙・白板紙・黄チップ・色板紙などの板紙合計が11,398千トン(43.5%)となっています。この原料となるのが、古紙と木材パルプで、その消費量は古紙が16,984千トン、木材パルプが9,466千トンとなっています。


古紙から生まれる製品
1)製紙原料としての古紙
 紙から紙へのリサイクルが古紙利用の特徴となっています。わが国では2015年実績で、21,401千トンの古紙が回収され、そのうち、4,261千トンが輸出されています。一方、海外から35千トンが輸入されているので、17,175千トンが国内で再生利用されていることになります。回収された古紙の約99%が製紙原料となり、紙に生まれ変わっています。
 その用途は、紙の分野では新聞用紙、雑誌、印刷用紙、情報用紙、トイレットペーパーなど、板紙の分野では段ボール原紙、紙器用板紙などと幅広い品種に利用されています。(図3)




グラフは「日本の紙リサイクル」等から作成

●古紙パルプ消費量内訳推移


●古紙パルプ消費量内訳(2015年)


●古紙品種別の輸入量内訳(2015年)

●古紙品種別の輸出量内訳(2015年)

●古紙主要国別輸出量内訳(2015年)


●品種別 紙・板紙生産量推移


●紙生産量内訳(2015年)


●板紙生産量内訳(2015年)

 

参考

世界のパルプ及び紙・板紙生産量と紙・板紙消費量(2014年、2015年)

●2015年主要国の古紙回収量、消費、輸入、輸出量

 

 



再掲

<2015年古紙需給統計(確定版)古紙再生促進センター> 紙の生産・消費と古紙の回収・利用等の統計資料

古紙再生促進センターのホームページで、
紙の生産・消費、古紙の回収・利用等の各種統計資料として2015年古紙需給統計(確定版) 」が公表されている。

2015年の紙・板紙の生産量では、板紙は11,398千トン。紙生産量は14,830千トン。
紙・板紙の生産量合計は26,228千トンとなっている。
古紙の回収量は21,401千トンで回収率は81.3%
古紙の消費量は16,984千トンで利用率は64.3%となった。

 
☆グラフは古紙再生促進センター「古紙需給統計」から作成した。


●紙・板紙の生産推移(1991年~2015年)

 

  (資料:紙・印刷・プラスチック・ゴム製品統計年報、経済産業省生産動態統計年報)



●古紙・パルプの消費推移(1991年~2015年)


(資料:紙・印刷・プラスチック・ゴム製品統計年報、経済産業省生産動態統計年報)


●古紙回収率・利用率の推移(1991年~2015年


(資料:紙・印刷・プラスチック・ゴム製品統計年報、経済産業省生産動態統計年報・月報、財務省貿易統計)


●紙・板紙の輸出・輸入推移(1991年~2015年


(資料:財務省貿易統計)

 
●古紙の輸出・輸入推移(1989年~2015年

 


(資料:財務省貿易統計)


古紙回収率等の計算式

製紙メーカー払出実績=紙+板紙 合計(A)
紙・板紙輸入(B)
紙。板紙輸出(C)
紙・板紙国内消費量=(A)+(B)-(C)=(D)
古紙輸入量(E)
古紙輸出量(F)
古紙入荷実績(G)
古紙パルプ入荷実績(G')
古紙回収量=(G)+(G')-(E)+(F)=(H)
古紙回収率=(H)/(D)(%)
 

 


 

東京23区でも、ここのところ古紙の回収量が大幅に減少している。
国内の「紙・板紙」生産量や消費量は、減少傾向が続いてはいるが、それにもまして回収量の減少傾向が続いているという。

その不透明な部分が、いわゆる「古紙の持ち去り」とカウントされて、GPS追跡などとして新聞紙上でも話題になってるのだが。そうした背景には、古紙輸出が急激に増えて古紙価格が上昇していることにもあるのか?!

●国内紙・板紙国内消費と古紙回収量(古紙回収率)

 国内紙・板紙の消費量と、古紙の回収量(輸出量)などを同じグラフ上に並べてみた。

素人的には、国内の「紙・板紙」の消費量の減少傾向とほぼ同じように古紙の回収量の減少も動いているようにみえるが~
若干のタイムラグはあれ、

 


☆グラフは、公益財団法人古紙再生促進センター「古紙回収率推移」から作成

 

参考

23区 平成27年度の資源回収量  ~平成27年度清掃事業年報(リサイクル編)より~

●紙類回収実績の推移

 

 

 

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