成田富里いずみ清掃工場、再び高温で1号炉停止
成田市のホームページなどでは、清掃工場のトラブルなどの掲載はなにもないので、新聞報道のみで推察すると、「2月26日、焼却炉2基のうち1基で表面が高熱になっているのを確認。内部の耐火材が破損していたが応急処置をして使用を続けたが、3月16日(?)耐火材が損傷したため緊急補修が必要になった。」ということであった。3月中に再開する見通しとなっていたが、補修後に再開したものの、同じ1号炉で再び、「ろ過式集じん器」の一部が高熱になったということのようだ。
27年4月(専決)補正予算書 ※成田富里いずみ清掃工場緊急修繕に伴う臨時焼却委託料 ←150,000千円追加
27年3月追加補正予算書・追加補正予算の概要 ←100,000千円 溶融炉修繕中の民間事業者への焼却委託料
毎日新聞 2015年4月18日
成田市の「成田富里いずみ清掃工場」に設置された炉が異常な高温になったため、運転が停止されたことが分かった。停止期間は「当面」(市クリーン推進課)としている。同工場の炉のトラブルは3月に続き2度目。
同課によると、13日正午、焼却炉2基のうち1基で集じん器カバーが高温になっているのを確認し、緊急停止した。調べたところ、温度を下げたはずの燃焼ガスが再び高温にな... ...
今回も、耐火レンガの損傷なのかどうかは分からないが、結果的に、定期点検で補修工事等は当然行っているのだろうが、それでは補えなく、想定外の突発的な事故ということなのか、単に見込みが甘かったのか、それとも耐火レンガだけの問題ではなく、なにか構造的な問題の可能性もあるのだろうか~ 溶融炉が停まるたびに,ごみ処理を外部に委託するというのもたいへんなことだろう。しかし、採算性や効率よりも安全対策を最優先で、大きな事故にならないようにしてほしい。
成田富里いずみ清掃工場は、平成24年10月竣工なので、もう2年半稼働していることになる。これまでも順調に稼働していたのかどうかもよく分からないが、、、ごみ関連の情報公開も、自治体によっては本当に不透明なところも多い。DBOなどだと、ほとんど事故情報も出てこないだろう。地域によっては、新聞やテレビで、些細な事故情報もすぐに取り上げるところもあるが、
富里市 成田富里いずみ清掃工場
施設概要
所在地:千葉県成田市小泉344番地1
処理方式:ガス化溶融炉(シャフト式) ←川崎技研
処理能力:212t/日(106t/24h×2炉)
発電能力:3,000kW
敷地面積:約36,000平方メートル
開設:平成24年10月1日
曰く付きのガス化溶融炉、
一旦は、入札から外された川技研が、再入札で落札、
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燃焼室→ボイラ(排ガスの温度を大幅に下げる)→減温塔(水噴霧で排ガスの温度を下げる)
→ろ過式集じん器(バグフィルタ:排ガス温度約200℃)
耐火物は常に高温にさらされるので、条件次第で損傷するものですが、
バグフィルタについては、通過する排ガスは約200℃ですので、
1.通常より少し高い程度なのか、
2.未燃ガス等がバグフィルタ内又は前段で燃焼し、異常高温になったのか、
前者は、ボイラに灰が溜まるなどの熱交換不良や減温塔の水噴霧の不調などが考えられ、
バグフィルタの損傷やダイオキシン類のデノボ合成が起きる。
後者は、根本的な対策が必要となる重大な事故。