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日揮、荏原環境プラント、宇部興産、昭和電工の4社 廃プラのガス化ケミカルリサイクル推進へ協業検討

2019年08月28日 19時08分25秒 | ごみ全般/環境政策

<廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクル フロー図>
昭和電工「廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクル推進に向けた協業の検討を開始」から



廃プラスチックの処理促進ということで、日揮、荏原環境プラント、宇部興産、昭和電工の4社が、EUP(Ebara Ube Process)を活用した廃プラスチックのガス化処理設備の設計・調達・建設(Engineering, Procurement and Construction:EPC)に関わる協業の検討を開始したという。

それはそれでいいことなんだろうが、、、
ガス化溶融にて合成ガスを生産するプロセスでのケミカルリサイクルというのも、、なんだかね、

昭和電工は、プラスチック容器包装のケミカルリサイクル(合成ガス化)の再商品化事業者でもある、、、

容リ法のプラスチックリサイクル、ケミカルリサイクル(ガス化)は、昭和電工はKPRガス化手法。荏原製作所がNEDOの委託により 実証したものを技術導入し、2003年から昭和電工が本格稼動させたものである。また、宇部興産は、2001年度に容リ法ケミカルリサイクルを見込んで荏原製作所と共同開発した加圧二段ガス化システムEUP事業(合成ガス化)を開始したものの、2008年6月に事業を休止している。おそらく、、容リ協会の年度ごとの入札で落札数量が減少してか?2010年には容リ法のプラスチック資源化事業から撤退した。そして、2016年には、プラスチックに翻弄される宇部興産、再生プラスチック事業からも撤退というニュースもあったが、、、

日揮、荏原環境プラント、宇部興産、昭和電工の4社
廃プラのガス化ケミカルリサイクル推進へ協業検討

ゴム報知新聞NEXT 2019年8月28日
 日揮、荏原環境プラント、宇部興産、昭和電工は8月28日、EUP(Ebara Ube Process)を活用した廃プラスチックのガス化処理設備の設計・調達・建設(Engineering, Procurement and Construction:EPC)に関わる協業の検討を開始したと発表した。廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクルは、他の手法ではリサイクルが困難な異種素材や不純物を含むプラスチックを分子レベルに分解し、様々な化学物質に再生することが可能で、リサイクル率の大幅な向上 への貢献が期待されている。 ... 


SHOWA DENKO

ニュースリリース 2019年8月28日

廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクル推進に向けた協業の検討を開始

日揮株式会社
荏原環境プラント株式会社
宇部興産株式会社
昭和電工株式会社

 日揮株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役会長CEO: 佐藤雅之)、荏原環境プラント株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役社長:渡邉良夫)、宇部興産株式会社(本社:山口県宇部市、代表取締役社長:泉原雅人)、昭和電工株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:森川宏平)は、本年7月31日に秘密保持契約を締結の上、EUP(Ebara Ube Process)を活用した廃プラスチックのガス化処理設備の設計・調達・建設(Engineering, Procurement and Construction:EPC)に関わる協業の検討を開始しましたのでお知らせします。

1.廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクル推進の目的

 今日、海洋マイクロプラスチック問題に代表される通り、廃プラスチックのリサイクルの推進は世界的な課題となっています。日本におけるプラスチックのリサイクル率は86%ですが、その内資源循環されているプラスチックの割合は13.5%に留まり、残りは海外輸出やサーマルリサイクル等への利用です(2017年度)。さらに、中国や東南アジア諸国における固体廃棄物輸入の規制強化の流れが強まるなか、日本のみならず各国内での資源循環システムの確立が急務となっています。

 廃プラスチックのガス化ケミカルリサイクルは、他の手法ではリサイクルが困難である異種素材や不純物を含むプラスチックを分子レベルに分解し、様々な化学物質に再生することが可能であり、リサイクル率の大幅な向上への貢献が期待されています。

出典「2017年 プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況(一般社団法人プラスチック循環利用協会)」

2.EUPについて

 2000年に株式会社荏原製作所(2009年に荏原環境プラントに事業承継)と宇部興産が開発したEUPは、廃プラスチックを酸素と蒸気による部分酸化によりガス化し、アンモニアやオレフィン等の化学品合成に利用可能な合成ガスを生産するプロセスです。

 2003年より昭和電工川崎事業所において稼働を続けているガス化設備(廃プラスチックの年間処理量約7万トン)には、このEUPが採用されており、ガス化ケミカルリサイクル用途では、世界で唯一の長期商業運転実績を有する技術です。

3.今後の方針

  日揮、荏原環境プラント、宇部興産、昭和電工の4社は、年内を目途にEUPのライセンス契約を締結のうえ、国内外においてガス化処理設備に関わる積極的な営業活動を展開し、EUPを用いた廃プラスチックガス化処理設備の提案およびEPC業務遂行を目指します。さらに、EUPを含む設備にて合成されるアンモニアやオレフィン等を用いた化学品製造設備の提案を通じ、国内外におけるガス化ケミカルリサイクルの普及および資源循環推進に取り組んでまいります。

 


昭和電工KPR プラスチックケミカルリサイクル

KPR(ガス化手法)工程

使用済みプラスチックを分別収集(圧縮梱包)

ご家庭から出されるプラマーク プラマーク の付いた使用済みプラスチックを自治体が分別収集し、圧縮梱包します。

 

工程1

破砕成形設備にて 減容成形

収集された使用済みプラスチックは昭和電工川崎事業所へ運ばれ、投入コンベアーにより破砕機に投入されます。

破砕した使用済みプラスチックは異物を除去した後、成形機により小さな固まり(成形プラ)に加工されます。

 

工程2

ガス化設備にて 合成ガスを製造

2つのガス化炉を通ってプラスチックは合成ガスになります。 プラスチックの固まりは「低温ガス化炉」と「高温ガス化炉」という2つのガス化炉の中で温度と圧力を調整され、水素と二酸化炭素の合成ガスとなります。

昭和電工ガス化プロセスは合成ガス生成過程で回収されるスラグ、金属類、塩、硫黄は、全て「資源」として有効利用されるゼロエミッション型リサイクル設備です。

 

工程3

合成ガス中の水素からアンモニアを製造

ガス化設備で作られた水素と二酸化炭素の合成ガスは、アンモニア製造設備へ運ばれ、合成ガスから水素を取り出し、その水素を利用してアンモニアが作られます。

二酸化炭素は隣接している工場にてドライアイス、液化炭酸ガスとして出荷されています。

 

暮らしを支える化学製品 アンモニア

アンモニアは無色・透明の気体で、洋服やプラスチック製品など、暮らしに身近な製品の原料や薬剤として使われる化学製品です。 また、アンモニアは窒素酸化物を除去することができ、環境保護に役立つ薬剤として使われています。

昭和電工のアンモニアは環境調和型アンモニア「ECOANN®(エコアン)」として広く全国各地でご愛用いただいています。

 

 

廃プラスチックの化学工業原料への有効利用(EUPプロセス)

株式会社イーユーピー(E)株式会社荏原製作所(U)宇部興産株式会社





サーモセレクトガス化溶融炉でも、様々な廃棄物と一緒にプラスチック容器包装を溶融処理して、そして合成ガスを生産するプロセスがあればケミカルリサイクルとなる、、、ということで、2017年には、容リ法の見直し議論?で、生成されたガス等をそのまま燃焼させているものに関する検討会もあった~

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