東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

【東京都】一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和2元年度) 東京都全体で1人1日当たりのごみ排出量は839グラム、23区分は882グラム

2022年04月22日 11時33分54秒 | 東京23区のごみ

グラフは環境省「一般廃棄物処理実態調査結果」から作成


東京都の1人1日当たりのごみ排出量は839グラム、
京都府や長野県にはかなわないが、全国平均の901 g/人日よりも62g少ない
都道府県別の排出量の少なさ順は全国で上位の5位、、

 東京都のひとりあたりのごみ排出量が全国平均よりも少なく、リサイクル率が高くなっているのは、ひとえに多摩地域の市のおかげである。多摩地域の市のほとんどが1人1日当たりのごみ量は600g台、700g台、リサイクル率も30%台、40%台は軒並み、例年、3Rの取組全国上位市町村に名を連ねているので、、、

まちがいなく、東京都平均となると、23区がそうとう足を引っ張っている~ なにしろ、多摩地域がどんなにごみ減量に取り組んでも、東京都全体のごみ量の約74%が23区からの排出なので平均するとがくんと落ちてしまう、、、、

環境省まとめの3R取り組み上位市町村は東京勢が常連で占めている~
人口10万人以上では、日野市、小金井市、立川市、府中市、西東京市、小平市、国分寺市、東村山市が、人口50万人以上では八王子市と、、、多摩地域の市が頑張っている、、、、

東京都全体も、23区分も、一人当たりのごみ排出量は減少傾向、、
令和2年度は、コロナ禍の影響で1人1日当たりのごみ排出量は生活ごみ(家庭ごみ)は増加したものの、事業系ごみは大きく減少で合計で減少を維持しているようだ。
全国各地の市町村も同様の傾向がみられるが、事業系ごみが少ない市町村は増加に転じたところもあるようだ~
東京都も23区分もリサイクル率は下降傾向で気になっていたが、令和元年度、令和2年度はリサイクル率がかなり上向きになった~


東京都の令和2年度の集計結果
東京都:総人口13,854,370人、

ごみ総排出量:4,242,734トンとダントツ多い、
1人1日当たりの総排出量:839グラム/人日(令和元年度は871グラム/人日)、
ごみ処理量:4,050,965トン
 直接焼却:3,174,506トン、←直接焼却率は78.4%
 直接最終処分:2,743トン 
 焼却以外の中間処理:403,061トン、
 直接資源化:470,655トン、
中間処理後再生利用:342,045トン、
リサイクル率R:24.2%、
リサイクル率R’:21.1%
最終処分量:252,296トン(直接最終処分:2,743トン、焼却残渣:225,802トン、処理残さ:23,751トン)

'ごみ総排出量 (計画収集量+直接搬入量+集団回収量)
'1人1日当たりの排出量:'合計(ごみ総排出量)*10^6/総人口/365
'ごみ処理量 (直接焼却量+直接最終処分量+焼却以外の中間処理量+直接資源化量)
'中間処理後再生利用量 (焼却施設+粗大ごみ処理施設+ごみ堆肥化施設+ごみ飼料化施設+メタン化施設+ごみ燃料化施設+その他の資源化等を行う施設+その他の施設)
'リサイクル率 R:(直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100
'リサイクル率 R’:(直接資源化量+中間処理後再生利用量〔固形燃料、焼却灰・飛灰のセメント原料化、セメント等への直接投入、飛灰の山元還元 を除く〕+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100

 

●市区町村別の1人1日当たりのごみ排出量(令和2年度)(並び替え)

23区と島しょが東京都全体平均の足かせと、、、、
それでも多摩地域が頑張ってくれて、、871g/人日
日野、小金井、立川とすばらしい!!
ちなみに小金井市は、令和元年度は
609g/人日、令和2年度は655g/人日

 

 ●東京都市区町村別ごみ総排出量(令和2年度)

 

●市区町村別の1人一日当たりのごみ排出量(令和2年度)

 

●区市町村別のリサイクル率(令和2年度)

多摩地域のリサイクル率のRとR'の差が大きいのは、多摩地域(25市1町)は東京たま広域資源循環組合でエコセメント事業(清掃工場から排出される焼却残さをセメントの原料としてリサイクル)を実施しているので、R'はそれらをカウントしないので差がひらいているのかな?

 



23区のごみ排出・処理状況(令和2年度)

23区の廃棄物処理は、廃棄物の収集・運搬は各区で行っているが、中間処理は東京二十三区清掃一部事務組合の共同処理体制、最終処分は東京都という役割分担で、、、環境省の「一般廃棄物処理事業実態調査」も23区に関しては、区別のデータは人口だけで、「東京23区分」とひとくくりの集計結果となっている。基礎的自治体としての廃棄物行政も、とりまとめの数字の上でもなんとも中途半端な現状で、、、

「東京23区分」とひとくくりにされてはいるが、区によっての特徴はさまざまで、、、、
しかし、首都東京に集中する人口と同じく、ごみの総排出量はダントツに多いのは同じである。各区とも、人口増加の中で、ごみ排出量を減少傾向に維持するのに相当な努力が必要である。そして、23区、ともに事業系の一般廃棄物の処理量が3割以上を占めているのも大きな特徴である。

令和2年度の23区の1人1日当たりのごみ排出量は
環境省のデータには記されていないが、計算式では882
g/人日となる
事業系ごみがコロナ禍で大幅減少したため前年度よりも51gの減

令和元年、令和2年度とリサイクル率が上向きに~


環境省の東京23区分の集計結果(令和2年度)

●総人口 :9,585,007人、

●ごみ総排出量 (計画収集量+直接搬入量+集団回収量) : 3,086,008トン、
  計画収集量 : 2,895,172トン ←どういう意味だろう?
  直接搬入量 : 32,082トン ←どういう意味だろう?
  集団回収量: : 158,754トン

●1人1日当たりの総排出量'合計(ごみ総排出量)*10^6/総人口/365 : 882グラム/人日
  '生活系ごみ(生活系ごみ搬入量+集団回収量)*10^6/総人口/365 : 671グラム/人日
  '事業系ごみ(事業系ごみ搬入量)*10^6/総人口/365 : 211グラム/人日 

●ごみ処理量 (直接焼却量+直接最終処分量+焼却以外の中間処理量+直接資源化量) : 2,956,479トン
    直接焼却 : 2,431,951トン、←直接焼却率は82.3%
    直接最終処分 :2,187トン
    焼却以外の中間処理(粗大ごみ処理施設+ごみ堆肥化施設+ごみ飼料化施設+メタン化施設+ごみ燃料化施設+その他の資源化等を行う施設+その他の施設) :154,899トン、
   "粗大ごみ処理施設" : 102,177トン
   資源化等を行う施設 : 52,722トン
   "直接資源化量":367,442トン

●"減量処理率 (直接資源化量+直接焼却量+焼却以外の中間処理量)/ごみ処理量*100  : 99.9%

●中間処理後再生利用量 (焼却施設+粗大ごみ処理施設+ごみ堆肥化施設+ごみ飼料化施設+メタン化施設+ごみ燃料化施設+その他の資源化等を行う施設+その他の施設) : 81,282トン
    焼却施設 : 61,034トン ←焼却灰の資源化はどこに入るのか?
    "粗大ごみ処理施設" :12,344トン 
    その他の資源化等を行う施設 : 7,904トン 

"リサイクル率 R(直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100" 19.5%

"リサイクル率 R’(直接資源化量+中間処理後再生利用量〔固形燃料、焼却灰・飛灰のセメント原料化、セメント等への直接投入、飛灰の山元還元 を除く〕+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100" : 17.6%

'最終処分量 (直接最終処分量+焼却残渣量+処理残渣量) : 247,227トン
   "直接最終処分量" 2,187トン
   焼却残渣量 : 223,342トン
   処理残渣量 : 21,698トン

 


 

参考までに、、、

一般廃棄物の排出及び処理状況等について(令和4年3月29日現在)(PDF918KB)」から抜粋

Ⅳ 3R取組上位市町村 

 

エネルギー回収取り組みの上位10位施設

注30) 市町村・事務組合が設置した施設において比較
複数の炉の余熱を使って発電している場合は合算

 

 
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