●ごみを焼却すれば焼却灰や飛灰が、溶融すれば溶融スラグや溶融飛灰等が発生する。
それらの処理にも問題点がたくさんある~ 以下、気になる↓↓検索結果
■最終処分場から採取したキレート処理溶融飛灰中重金属の長期安定性の評価
廃棄物資源循環学会論文誌 Vol. 21 (2010) , No. 2
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsmcwm/21/2/21_86/_article/-char/ja/
1) (株)環境管理センター 2) (独)国立環境研究所
辻本 浩子1), 王 寧1), 肴倉 宏史2), 大迫 政浩2)
(受付 May 7, 2009)(受理 February 10, 2010)
要旨
溶融飛灰中の重金属の溶出を抑制させる方法として,液体キレート剤を用いた薬剤処理法が主流であるが,処理飛灰中の金属キレート化合物の長期安定性が懸念されている。本研究では,溶融飛灰のみ埋立処分を行い埋立開始から8年経過した最終処分場を対象に,表層から深さ5mまでの飛灰試料を採取し,金属キレート化合物の存在量の変化および重金属の溶出特性について調査した。
その結果,埋立後の試料では金属キレート化合物の存在量の減少はPbで著しく,処理直後の10%以下となった試料も確認され,埋立後に金属キレート化合物が分解した可能性が高いことが示された。しかし,溶出試験でのPbの溶出濃度および処分場浸出水の実測値はすべて0.031mg/L以下と極めて低かった。pH依存性試験を実施したところ,pH14 の条件でも鉛の溶出率は全含有量の10%以下であり,キレート化合物から分解したPbは強アルカリ性でも溶出しにくい化学形態であると推測された。
■重金属溶出防止処理飛灰中のキレート消失に関する検討
福岡市保健環境研究所廃棄物試験研究センター 富田弘樹 ・久保倉宏一
http://www.fch.chuo.fukuoka.jp/h19shoho/33-p142.pdf
要約
ジチオカルバミン酸系キレート処理飛灰中のキレート定量方法として,酸分解による二硫化炭素発生法とジエチルアミン溶液吸収-比色法を組み合わせた定量法の検討を行った.その結果,キレート剤を検量線として用いることで,飛灰に対するキレートの添加回収試験で回収率が平均75%以上で,相対標準偏差も小さい良好な結果が得られ,飛灰中のキレート定量に有効な方法であること
が分かった.この方法を用いて,福岡市内2 清掃工場のキレート処理飛灰について,キレート濃度の分析と鉛溶出試験を経日的実施し,両者の関係を調べた.その結果,保存日数経過と共にキレート濃度が減少し,100 日後には当初濃度の約1/2~1/3 に減少していることが分かった.キレート濃度の減少が大きな処理飛灰では,当初鉛の溶出が見られなかったが,90 日で鉛の埋立判定基準0.3mg/L を超えるまで溶出濃度が増加し,飛灰中キレート濃度と鉛の溶出の関連が考えられた.
■飛灰対策 有害物質除去・無害化・再資源化技術
丸善ネットショップ
http://pub.maruzen.co.jp/ntsshop/search/NTS830267.html
【商品概要】
技術情報センター主催「“飛灰対策”最前線」セミナー(1997年7月)を編集。ダイオキシンや重金属を含むごみ焼却灰・溶融飛灰の処理技術を解説。
【税込価格】44,310円 《税別価格42,200円》
【体裁】 B5 300頁
【版元】 (株)エヌ・ティー・エス
【発行年月】 1998年07月…←ちょっと古い資料
目次
第1講 ごみ焼却飛灰・溶融飛灰からの有害物質の溶出・挙動とその対策
第2講 薬剤による焼却飛灰中の重金属固定化処理最新技術(溶融飛灰中の重金属固定化処理、ダイオキシン類の無害化処理を含む)
第3講 焼却飛灰中有害物質の無害化処理
第4講 埋立地における安定化処理飛灰の挙動と安定性
第5講 ごみ焼却飛灰における重金属等の溶出の規制と対策技術の開発動向
第6講 薬剤によるごみ焼却飛灰・主灰の一括処理と実機適用における課題
第7講 飛灰(ごみ焼却飛灰、溶融飛灰)の押出成形固化処理方法
第8講 溶融飛灰の金属回収
第9講 溶融飛灰の無害化と重金属のリサイクリング
第10講 ハーゲンマイヤ式加熱分解技術による飛灰中のダイオキシン類対策
■「平成21年度循環型社会形成推進科学研究費補助金」に係る交付対象研究
環境省
http://www.env.go.jp/recycle/waste_tech/kagaku/h21/kagaku.html#2103
2136.長谷川 浩:溶融飛灰及び焼却飛灰の資源化と有用金属回収を可能とする化学的ゼロエミッション技術の開発
近年、廃棄物中における重金属の汚染リスクに対する社会認識が向上する一方で、多数の金属元素の資源枯渇がレアメタル問題として危惧されている。本研究では、都市ごみ焼却残査の中でも重金属含有量が多い溶融飛灰や焼却飛灰を対象として、キレート剤を主成分とする洗浄液を用いて飛灰中に含まれる重金属含有量を環境負荷の無いレベルまで低減するとともに、キレート洗浄液中に濃縮した重金属を新規固相抽出材に通すことにより分離精製して回収し、重金属・飛灰の双方を再資源化する技術を開発する。従来、キレート剤は、飛灰中重金属の不溶化処理に利用されてきたが、本技術では重金属と水溶性錯体を形成するキレート剤を用いて逆の目的に使用する。本法は、石油等の化石燃料を極力使用しない低エネルギー低炭素技術に基づく化学的処理プロセスであり、基本原理は多くのレアメタルや他の廃棄物に対して適用可能な汎用技術への発展が期待できる。
K2176.武田 信生:焼却灰及びばいじんにおけるレアメタルの賦存量とその回収に関する研究
我が国の産業にとって欠くことのできない重要な材料であるレアメタル(稀少金属)が廃棄物焼却施設に流入する量を焼却灰やばいじんなどの分析から明らかにし、回収技術について検討する。また、国際的需給動向、取引価格、回収技術、再資源化状況等の情報を合わせて考察し、どのような状況下で焼却灰等が資源的価値を有するかを明らかにする。計画1年目において、多くの廃棄物処理施設を対象に焼却灰や焼却飛灰に含まれるレアメタルを分析し、その結果多くの種類のメタルの存在を確認した。これらのメタルのうち、各施設にわたって幅広く、かつ比較的高濃度で存在するものについて資源的価値や回収可能性を検討した。2年目においては、焼却灰等からリチウム、チタン及び銀を主体とする貴金属の回収を試み、回収物の質、量及び価値に対し、回収プロセスにおける投入エネルギー量、排水を含む廃棄物の質及び量をもとに、回収技術を評価する。
東京23区は「東京スリムプラン21(平成9年12月)」の『焼却灰の全量溶融処理及び灰溶融スラグの全量有効利用』方針を継承していたが、溶融処理技術検討委員会(平成21年7月)報告では、「~長期にわたる実証確認を行い効果を見極め、主灰単独溶融を進めていくべきと考える。主灰単独溶融にあたっては、飛灰の別途処理、資源化及び処理コストについてもあきらかにする必要がある。」との方向性を示した。もはやこれは、東京二十三区清掃一部事務組合においての溶融処理政策の挫折、破綻とみてもいいのではないか。私は、いっそのこと中途半端に主灰単独溶融などといわずに、焼却灰の溶融処理方針そのものの放棄を願っている。
ごみを焼却すれば焼却灰や飛灰が、溶融すれば溶融スラグや溶融飛灰等が発生する。溶融処理を中止すれば焼却灰はどうするの~ ダイオキシン類対策はどうするの~ 埋立処分場の延命はどうするの~
簡単なことである
ごみを燃やさなければいいのである
燃やすごみを限りなく減らすしかない!!
燃やさないでどうするの? リサイクルにも問題はたくさんある~
ごみになるものを限りなく減らそう
「ごみ問題」の行き着くところは結局は発生抑制
20年も30年も前からなにも変わっていないごみ問題解決の大原則
経済活動や消費活動には抜本的なメスが入らず、何でもかんでも出されたものの後始末、
予防原則など全くなしの、なんでもかんでもひっくるめて焼却や溶融の技術で解決の幻想~
プラントメーカーや技術者にとっては大活躍とばかりの最先端の科学技術と研究
しかし、対策、対策ではそれだって限界があるのだ。
補助金や交付金漬けは談合と天下りで歪みだらけの癒着構造
受け皿づくりで精一杯、
最先端の技術をいかに安全に操業させるかで四苦八苦
で、発生抑制など全て後手後手になってしまう
もっともっとシンプルに考えたい
広域からローカルに
ハイテクからロウテクに
ハイコストからロウコストに
対策から予防原則に
全てのごみを生産者責任で~
東京23区だっていかに巨大都市であれ、基本はそれぞれの区である。
各区も結局は小さな単位の集合体に過ぎない。基本は一家庭から~
家庭のごみの大半は「生ごみ」と「紙」である。容器包装は問題は多いとはいえ、生産者の責任で処理させるため容リ法に乗せよう。生ごみのリサイクルもいまはルートも広がっている。問題の多いプラスチックはじっくり考えよう。今もリサイクルの取り組みはしているとはいえ、まだまだ取り残しはある。可能な限り、資源の取り残しの無いように分別をする。リサイクル品目の拡大やルートづくり。各区が、その積み重ねを行うことで、清掃工場や埋め立て地に行くごみを可能な限り減らそう~。最終的にどうしても残るごみはどれくらいになるか? 共同処理の必要性もないほどのごくわずかになれば、そうすれば一組脱退、一組解散である。ゼロ・ウェイストで頑張らなくてはならないのは各区のそれぞれの施策である。ということでいつも堂々めぐりの振り出しに戻るのではあるが、しかし、今一度初心に戻って取り組まねばね。とりあえず~
■ゼロ・ウェイストとは?
グリーンピース・ジャパンHPより
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/toxics/zerowaste
1996年のオーストラリアのキャンベラ市を皮切りに、世界各地にゼロ・ウェイスト宣言自治体が広がってる。
キャンベラ市 (オーストラリア ACT[首都特別地域])
サンフランシスコ市 (米国 カリフォルニア州)
ニュージーランド
徳島県上勝町、福岡県大木町、東京都町田市、神奈川県葉山町、熊本県水俣市も~
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つきました。今後も参考にさせていただきます。