東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

23区の事業系「持込みごみ」は増加傾向~(区別持込ごみ量の推移)

2015年03月16日 09時41分46秒 | 東京23区のごみ

23区の区別ごみ量、千代田、中央、港、新宿、渋谷は、事業系の「持込ごみ」が50%以上を占めている区。又、「区収集ごみ」といえども、千代田区など、区が集める事業系のごみ(有料シール)も多く、家庭系のごみは、平成21年度の推計では、区収集と持込ごみを合わせた全体の11%のみとしている。

☆グラフ中のごみ量は、区収集ごみ量は、東京二十三区清掃一部事務組合清掃事業年報から、区別「持込ごみ量」は、予算書「特別区分担金納付額等」の持込ごみ量相当分
持込ごみ量(トン)から作成した。


23区の中間処理の分担金
先日、清掃一組の「区民との意見交換会」で、
「平成27年度予算のあらましについて」の説明の中で、
改めて、23区の分担金の算出方法を学んだ、
というか、いつもは分担金の部分は、あまりていねいな説明はないのだが、今回は、けっこう細かな話もあった、

お復習い、
清掃事業が東京都から特別区に移管されて、清掃一組設立で共同処理体制となった。

平成12年度予算から、23区の清掃一組への分担金は、すべて23区の人口割りで算出していた。
平成18年度予算から、23区の分担金は、区収集ごみはごみ量で算出、持込ごみは人口割りで算出。
平成22年度予算から、23区の分担金は、持込ごみもごみ量で算出することになった。(平成20年度のごみ量)
               そして、清掃負担の公平による各区の負担の調整額の導入も始まった。

と、、この程度の理解はしていたが、、、それ以上のことはあまり考えたことがなかった、

分担金、持込ごみ分として10億円
よく考えたら、持込ごみって、清掃工場へ搬入するさい、事業者は「手数料」を支払っている。

当たり前といえばそうなのだが、実に細かく、それらを考慮した上での算出式なのだと、改めて納得した。
平成27年度の予算であれば、平成25年度のごみ量実績で算出するのだが、まず、必要な分担金区総額を区収集ごみと持込ごみの割合で案分して、区収集ごみに関しては、ごみ量で各区分を案分する。持込ごみに関しては、手数料収入分を差し引いた上で、その不足分を各区でごみ量に合わせて負担する仕組み。平成27年度の持込ごみ量相当の分担金は1,085,803千円である。それを23区でごみ量に応じて案分している。持込ごみは、手数料収入を得ているということばかりを前面に出すのではなく、処理費用の不足分(?)に相当する10億円は、23区が分担金として負担しているのだということも忘れないようにしなければ、

徐々に、乖離は埋まってきたとはいえ、まだまだ~
平成25年10月改定、事業系一般廃棄物処理手数料

改定料金 36.5円/kg(改定前32.5円/kg)←区収集の事業系ごみ(有料シール)
清掃工場に直接持ち込む「持込ごみ」
改定料金 15.5円/kg(改定前14.5円/kg)←原価は20.7円/Kg

23区のごみ処理原価は55,529円/トン(平成24年度)
内訳は、収集運搬:34,814円/トン、処理処分:20,715円/トン

処理原価の内訳(平成16年度~22年度)、
一組の事業概要で確認しようと思ったら、古い年度の事業概要はすべてリンク切れとなっていた。
ということで、グラフは中途半端、後日、調べられたらグラフを更新する予定
(区政会館までいって調べてきた,2015/03/18)


☆グラフは、23区「廃棄物処理手数料の改定」、清掃一組「事業年報」、「事業概要」などから作成


区別持込ごみ量の積算
清掃一組の清掃事業年報は、事業系の持込ごみに関しては「臨時持込ごみ」のみが区別ででている。継続の「持込ごみ」に関しては23区の一括表示となっている。これは、持込事業者が、23区をまたがって収集・運搬をして混載しているため、清掃工場搬入時に、ごみ計量器で区別にカウントできないということで あった。ということで、平成22年度予算の分担金(平成20年度ごみ量)から、23区は、「区別持込ごみ量算定分科会」で、持込ごみの区別割合を出しているので、その区別の持込ごみ量をグラフにしてみた。

「区別持込ごみ量算定分科会」では、区別持込ごみ量を実績報告書を使用したごみ量から積算している。どの程度の精度を極めているかは皆目分からないが、この数字しかないので貴重な数字である。とりあえずの傾向は間違いなくつかめると思う。各区とも、家庭系のごみ減量に関しては様々な施策をおこなっているが、事業系のごみは、事業者の責任で、ごみの減量、処理処分をおこなうのが当然とはいえ、税金を使っての事業者の処理処分を助けているからには、しっかりとごみ減量への口出しをしてほしい。


●23区別 ごみ量推移(持込みごみ)

事業者向けに、紙類のオフィス町内会方式などで資源化にも力は入れている区もあるが、、
それでも持込ごみは増加傾向にある~




●各区別ごみ量推移(区集+持込)

◇千代田


◇中央


◇港


◇新宿


◇文京


◇台東


◇墨田


◇江東  
※江東区は、23区中最も人口増加の激しい区,まだまだ続きそう。



◇品川


◇目黒


◇大田


◇世田谷


◇渋谷


◇中野


◇杉並


◇豊島

豊島区は、23区で唯一の「消滅可能性都市」896自治体に入ったが~



◇北  
※23区中最も「少子化」「高齢化」「人口減少」が顕著な区らしい~



◇荒川


◇板橋


◇練馬


◇足立


◇葛飾


◇江戸川


◇23区合計



23区 ごみ量の推移(平成12年度~平成25年度)


平成25年度は、事業系持込みごみの増加で焼却ごみは若干増えた。


●23区別 ごみ量推移(区集+持込)




●23区別 ごみ量推移(区集ごみ)

区収集ごみは、人口増加でも、微減を維持しているのだが、
ついに、江東区、目黒区は、一人あたりのごみ量は減少維持ではあるが、区収集全体ごみ量は増加に転じる。


参考

 

 

 

 ☆23区ごみ処理量とごみ処理原価の推移


関連(本ブログ)
23区 事業用大規模建築物「再利用計画書」のまとめ状況【平成25年度版(平成24年度実績)】2014年06月09日

 

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