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東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
   ~ごみ問題の覚え書きとして~

23区清掃一組 令和5年度「清掃工場等作業年報」、稼働実績、故障件数、電力使用量、CO2排出量など~

2024年09月20日 11時17分02秒 | 東京23区のごみ

23区清掃工場のごみ焼却量 推移

 

清掃工場等作業年報(令和5年度)」が公表された~



以下、グラフは「清掃工場等作業年報」から作成

【清掃工場稼働実績】
●処理量(令和5年度)
23区のごみ処理、令和5年度は20清掃工場でごみの焼却
 有明、千歳、墨田、新江東、港、豊島、渋谷、中央、 板橋、 多摩川、足立、
品川、葛飾、世田谷、大田(新)、大田第一 、練馬、杉並、光が丘 、目黒(江戸川、北は建替え工事中)


コロナ禍で事業系の持込ごみの減少影響か、前年度よりも焼却量は減少続く~

●清掃工場別ごみ処理量と残灰排出量(令和5年度)
可燃ごみ等焼却が 2,487,202.72トン、
残灰搬出量は 256,232.63トン
ごみ埋立量をゼロにするには、ごみ総量・ごみ焼却量を減らさない限りは焼却灰はでてくる、今や、埋立量の大半は焼却灰である~



●残灰の埋立処分量と資源化搬出量(清掃工場別)
焼却灰の資源化が進んできたとはいえ、まだまだ大半は最終処分場で埋立へ
 残灰搬出量は 256,232.63トン
 埋立処理量は 168,085.42トン(66%)


●残灰の埋立処分量と資源化搬出量(主灰)
徐冷スラグ化は主灰も飛灰も、、、
セメント原料化はロータリーキルン炉で、徐冷スラグ化も結局は溶融処理、、、
自前の灰溶融炉を全て廃止して、灰を溶融、焼成の外注(民間委託)、、、


●残灰の埋立処分量と資源化搬出量(飛灰)
セメント原料化は飛灰も始まったとおもったが、飛灰のセメント原料化はゼロに。飛灰は徐冷スラグと焼成砂化に、、、

 


●令和5年度の全清掃工場稼働状況(20清掃工場 延べ40炉 )
炉稼働時間  248,120時間(稼働日数 5,262日)
休炉時間合計 103,240時間(約 4,302日)
 定期点検補修   52,070時間
 中間点検          23,575時間
 延命化工事   1,459時間
 予備炉・調整   16,036時間

 故障                  10,100時間
 年末年始                  0 時間
 その他                    0 時間 


●清掃工場 延べ稼働時間の推移

 

●清掃工場別 延べ稼働・休炉時間内訳(令和5年度) 
令和5年度も、年末年始の停止はすべての工場でゼロとなっている。
計画稼働日は年末年始停止は4日分マイナスしているので、
計画稼働日数の稼働率がいいのはそのおかげなのか?
令和4年度から「延命化工事」の項目ができた~

6年間も休止していた大田清掃工場第一工場は、172億円でタクマと随意契約で再稼働させた、、令和4年11月から3炉稼働になったようだが、コロナ禍でのごみ減少のせいか、通常は1炉稼働にしているようだ~ 
ごみ不足か、、、調整ばかりで
大田(第一)令和5年度の暦稼働率31.6%、計画稼働率は112.4% 

●清掃工場別 稼働状況(率)(令和5年度)

資料編」では、 暦日数炉稼働率は全工場で71.9%となっている。おそらく20清掃工場の暦日数炉稼働率を合算して20で割っているのかな。20清掃工場の炉稼働時間合算248,120 時間を351,360時間(366日×24 時間×炉 数)で割ると70.6 %となる

計画年間稼働日数
=暦日数-計画停止日数-年末年始停止日数-故障停止日数
(計画停止日数=定期点検補修+中間点検日数)
=365日-69日-4日-9日=283日


●清掃工場稼働状況(率)年度推移
コロナ禍でごみ減となったためか、ごみ不足か調整増える、、、


●清掃工場の故障件数(令和5年度)

令和5年度、故障による休炉件数は全工場で45件と、前年度よりも減少
休炉に至らない停止は7件?  ←千歳2、豊島2、中央2、葛飾1、大田新1、杉並1では? 
※「清掃工場故障週報」でよると、ごみクレーンなどのトラブルが5件とタービン関係が4件あるので休炉に至らない件数は9件では?(他に中防クレーン1件)

●清掃工場別 故障による休炉回数と炉停止の時間(令和5年度) 
当然のことではあるが、単純に故障による炉停止の件数だけではその影響ははかれないが、、、
どんなトラブルかによって,炉停止の時間も変わってくる、、世田谷は故障件数が例年ダントツ多いので、休炉時間も長くなるが、令和4年度は板橋が休炉件数も休炉時間が多かったが、令和5年度も板橋は休炉件数も休炉時間多い、、、、


平成27年度は、目黒清掃工場は、故障による休炉は4回だったが、、炉停止時間は3.497時間
平成28年度は、足立:1,292時間、世田谷:1,228時間、目黒:1,083時間と、1,000時間を超えた
平成29年度は、江戸川、板橋、世田谷が休炉時間1000時間超え、
平成30年度は、休炉時間が1000時間を超えた工場は、江戸川、新江東、港、足立、世田谷、
令和元年度は、港清掃工場が3,331時間、板橋が1,167時間
1000時間というのは42日間、1ヶ月以上故障で焼却炉が停まっているということ、、、、
令和2年度は、板橋の休炉時間が2,447時間、、令和4年度も板橋の故障による休炉時間1,822時間、令和5年度は1,601時間

☆参考 具体的な故障の内容など↓↓
東京23区「清掃工場故障週報」令和5年度 (日付順)
東京23区「清掃工場故障週報」令和5年度 (工場別)
東京23区「清掃工場故障週報」令和4年度 (日付順)
東京23区「清掃工場故障週報」令和4年度 (工場別) 
東京23区「清掃工場故障週報」令和3年度 (日付順) 
東京23区「清掃工場故障週報」令和3年度 (工場別) 
情報開示請求で「清掃工場故障週報」から私的に作成



●清掃工場 故障件数の年度推移


●清掃工場 故障による休炉件数と休炉時間推移


●清掃工場別の故障による休炉件数推移


●総使用電力量の推移
令和5年度の清掃工場の総使用電力量は5 億 1,077 万 kWh



●ごみ1t焼却あたりの使用電力量及び発電電力量の推移
令和5年度、ごみ1トンを焼却処理するための単位使用電力は202.9 kWh/tで、単位発電電力は488.3 kWh/t

発電効率が10%、20%というのはどういう計算? 単位発電電力が多ければいいのだろうか?
みつけた ↓ ↓ さっぱりわからないけど、、、

○発電効率の定義
発電効率は、タービン発電機定格出力を設定した時の「ごみ発熱量」と「外部燃料投入量」を用いて以下の式で計算する

環境省「高効率ごみ発電施設整備マニュアル」から


●ごみ発電電力量の推移
令和5年度のごみ発電による発電電力量は12 億717 万 kWhで、、前年度比693万kWh (0.6 %)の増加。内訳は、所内使用分が 39.3 %、売電分が 58.6 %、自己託送電力量 が 2.1 %の割合

●総発電量と売電量、売電金額の推移
固定価格買取制度により売電単価が17円/KWhとなったため売電金額は一気に増大し、売電収入は、平成27年度は117億6,576 万円となる。ところが、平成28年度は、売電電力量は、7 億43万 kWh で、前年度比で4,043 万 kWh (6.1%)の増加であれ、売電収入は、98 億190 万円となり、前年同期と比較して19 億6,386 万円(16.7%)の減少である。2016年(平成28年)4月1日からの電気の小売全面自由化の影響での売電単価の下落となったようだ。
令和 4年 3月から令和 5年 2月までの売電収入は 、 127 億 2,071 万円となり、前年度 比 40 億 5,085 万円 (46 .7 %)の 増加。令和5 年3 月から令和6 年2 月までの売電収入は、142 億 2,156 万円となり、前年度比 15 億 86 万円(11.8 %)の増加

令和5年度 余熱利用実績(令和5年3月~令和6年2月)

資料編(PDF:1,440KB)」33P
  ←クリックで拡大


●清掃工場の水道使用量の推移
令和5年度、清掃工場における水道使用量は187 万 6,769 m3



●清掃工場別 補助燃料使用量(令和5年度)
令和5年度、清掃工場の焼却炉における補助燃料(都市ガス)の使用量は357 万 6,791 m3



立上げ、立下げ回数:有明8回、千歳9回、墨田8回、新江東17回、港18回、豊島14回、渋谷12回、中央20回、板橋20回、多摩川10回、足立12回、品川12回、葛飾12回、世田谷22回、大田(新)10回、大田第一24回、練馬10回、杉並11回、光が丘8回、目黒4回


●世田谷清掃工場 補助燃料使用量推移
流動床ガス化溶融炉 300t/日(150t×2炉)平成20年3月竣工
ガス化溶融炉、助燃用にもかなりの都市ガスを要するのだ、、、


●焼却炉の都市ガス使用量の年度推移

☆平成14年度は、補助燃料として重油(11.6KL)使用の工場あり。(たぶん大田第二)中防の破砕ごみ処理施設は都市ガスではなく、重油を使用


●補助燃料使用量の推移
☆世田谷清掃工場平成20年3月に竣工してから助燃用が急増
そして、世田谷、故障も多く、立ち上げ立ち下げでも燃料使用増加に、、

灰溶融施設処理実績

令和2年度から全ての灰溶融施設は休止となった~

過去の灰溶融の作業年報
関連(本ブログ)
23区清掃一組 令和元年度「清掃工場等作業年報」、稼働実績、故障件数、電力使用量、CO2排出量など~2020年10月22日

 

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●清掃工場別CO2排出量(令和5年度)
東京都の環境確保条例はエネルギー起源も、非エネルギー起源も報告義務あり
エネルギー起源は削減義務有り

令和5年度 23区の全清掃工場CO2排出量 
 エネルギー起源    9,103t(令和4年度 27,620t)
 非エネルギー起源 1,285,076t(令和4年度 1,345,262t)


●清掃工場以外のエネルギー起源CO2排出量(令和5年度)

中防灰溶融、中防不燃ごみ処理センター、粗大ごみ破砕処理施設:1,957t(令和4年度 2,034t)
京浜島不燃ごみ処理センターは大田第一工場に含む)


●清掃工場CO2排出量推移

 

 ●清掃工場、温室効果ガス排出量の法的義務



23区の清掃工場、補助燃料は全て都市ガス
使用電力量と補助燃料使用量が、エネルギー起源CO2排出で削減義務の対象
非エネルギー起源CO2:廃プラスチックや合成繊維などの焼却により発生するCO2
(廃プラスチック1トンを処理すると2.7トンのCO2が出る計算)

(生ごみなどの有機物の焼却により発生するCO2はカーボンニュートラルとして算定しない。)

 

●労働災害発生状況

これまでの作業年報では、労災発生件数は「再雇用職員及び業者による災害は含まない」となっていたのだが、平成24年度作業年報から、職員、再雇用者、運転管理委託、定期点検請負、その他請負工事業者などの労働災害発生件数内訳もだしている。

(令和5年度)
死亡災害 0件 
重傷災害 5件(休業日数が1日以上要した災害)
 清掃工場等職員(再雇用者含む)2件、運転管理委託等業務受託者 1件、定期点検補修工事等受注者1件、その他の請負工事業者・受託者 1件
その他の労働災害24件(休業日数なし(0日)の災害)
 清掃工場等職員(再雇用者含む)10件、運転管理委託等業務受託者7件、定期点検補修工事請負業者5件、その他の請負工事業者・受託者2件


●清掃工場バンカ内出火状況推移
令和元年~令和5年度の5年間で合計170件のうち、世田谷は123件と7割は世田谷
世田谷のバンカ内火災がダントツ多い、平成29年度は11件、平成30年度は13件、令和元年度は16件、令和2年度は21件、令和3年度24件、令和4年度は29件、令和5年度は33件

世田谷区、プラスチックの資源化が進まないので、バンカ内も火災が多発か?

消防署出動は、平成15年度は新江東、平成18年度は品川、平成19年度は千歳、平成21年度は世田谷



●薬品使用実績推移

 

資源化排出実績、不燃ごみ、粗大ごみ、し尿、有価物売却実績など詳細は~
本文(PDF:869KB)

 

●ごみ焼却に関する物質及びエネルギー収支

 資料編(PDF:1,440KB)」16p 

 

 

とりあえず~
自分のための覚え書きとして、、、

 

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