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中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)「環境報告書2021」 ~財政面からみるPCB廃棄物処理事業~

2021年10月10日 17時39分27秒 |  PCB/DXN類など

JESCO「環境報告書 2021」から

 

中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)HPで、西日本高速道路株式会社発行の「ソーシャルボンド」へ、総額 1,000 億円の投資を実施したとのお知らせがでている。昨年は、東京都や東日本高速道路への投資を100億円、500億円と、、、

久しぶりに、JESCOの財政面はどうなっているのか環境報告書などを開いてみた~

環境報告書は、当然、PCB廃棄物処理の環境保全面、資源の再利用、PRTR法に基づく届出、環境モニタリング、CO2排出、事業のアウトプット、インプットと、さまざまな環境データが報告されている。(中間貯蔵事も同じく、、、)

事業に関しては、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業検討委員会で進捗状況など報告されるだろうから、、先ずは、財政面のみ、、、

JESCOの2020年度の営業成績は、売上高87,444百万円、当期純利益は19,315百万円、、、
経済音痴なので、財政の仕組みもわからない、、、、

 

2020年度第17期、当期純利益は19,315百万円

環境報告書では、売上高87,444百万円、当期純利益19,315百万円、総資産総資産216,979百万円の記載、

JESCOホームページ
事業計画等」のページ「第17期(令和2年度)決算では、、

資産合計 216,979百万円 ← 投資その他の資産は 92,327百万円

損益計算書の要旨
(自 令和2年4月1日)(至 令和3年3月31日)

売上高        87,444百万円
売上原価      60,238百万円
売上総利益       27,205百万円
販売費及び一般管理費 3,407百万円
営業利益          23,797百万円
営業外収益                  152百万円
営業外費用                  561百万円
経常利益                 23,389百万円
特別利益                   9,215百万円
特別損失                   4,662百万円
税引前当期純利益  27,942百万円
法人税、住民税 及び事業税   13,687百万円 
法人税等調整額      △ 5,061百万円
当期純利益                19,315百万円

と、 まあ、さっぱりわからないのではあるが、、、
どちらにしても、一般企業でもお役所でも、内部留保の資産運用はやっているのだろうが、


■ 決算情報「事業計画



事業計画の「建設費」と、環境報告書の「設備投資」の金額の違いはよくわからないが~、

■ 設備投資額の推移

2020年度の全社の設備投資はて約27億円
コロナ禍の2020年度、新型コロナウイルス感染症対策としてテレワーク対応等の投資も含まれているとのこと、、、、




■ PCB処理事業所の主なプラント建設費用(JESCO入札契約情報より)

 


 

ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基金 
令和3年3月31日現在の残金は約327億円

PCB特別措置法で処理期限が大幅延長となって、、、
当初は、平成12年度、中小企業者が保管しているPCB廃棄物に係る処理コストを概ね1.160億円と見積もった上で、中小企業者の自己負担額を600億円、残り560億円を国及び地方公共団体で平成26年度末までに案分して見込額を出していたようだが、、

基金の残額が数百億円と、民主政権の頃、事業仕分けでも話題に出ていたような、、
会計検査院も平成30年度決算検査報告で中間貯蔵・環境安全事業株式会社において実施しているポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業の実施状況、同事業に対する国の財政負担の状況等について」の報告

全国5か所のPCB処理事業所の処理期限が迫る中、
PCB廃棄物処理基金の拠出も、やっと先がみえてきたようで、さすが、近年は拠出額は減額されて、令和元年度、令和2年度も国も都道府県も拠出額はゼロとなった。


PCB廃棄物処理基金のしくみ(環境再生保全機構HPより

PCB廃棄物処理基金は、国、都道府県からの補助金と産業界等民間からの出えん金で造成されています。この基金は、環境大臣が指定した処理事業者に対し、中小企業者等が保管するPCB廃棄物の処理費用の軽減、PCB廃棄物処理の研究・研修等の促進及び代執行における処分等措置に要する費用の軽減を目的として助成を行います。

 

環境再生保全機構HPに拠出金の内訳↑↑など詳しくでていたのでグラフにした~

ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基金の状況(令和3年3月31日現在))
 ①補助金(国)        28,300,000,000円
 ②補助金(都道府県)       27,305,435,000円
 ③民間出えん金                  975,300,000円
 ④運用収入                       1,850,351,871円 
 ⑤助成事業                   △ 25,747,157,667円
 ⑥消費税・戻り分                 28,673,934円
PCB基金残金          32,712,603,138円 残金約327億円
(①+②+③+④+⑤+⑥)

詳細は~

■ PCB廃棄物処理基金の拠出状況


平成13年度の民間出えん金(復興事業)の4億8千万円は(財)電気絶縁物処理協会(現在は解散して存在しない)、平成14年度の80万円は㈱サンリブ (福岡県に存在するスーパーマーケット)

平成28年度からの民間出えん金(代執行支援事業)拠出は、おそらくPCB製造事業者からかな?
環境省の「高濃度 PCB 廃棄物の行政代執行に対する支援のあり方検討会報告書」及び、、、「高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物に係る行政代執行に対する支援について(依頼)」のなかで、「製造者に対し、これらの関係事業者にはポリ塩化ビフェニル廃棄物の処分に関する法的責任はないことに留意しつつ、難分解性である等の性質を持ち、高額な処理費用を要するポリ塩化ビフェニル及びポリ塩化ビフェニル含有製品を製造した者としての社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)に鑑み、社会貢献として応分の協力を広く求めることが適当であるとされました。」と、、、

■ PCB廃棄物処理基金拠出状況


■ PCB廃棄物処理基金の助成状況

■ PCB廃棄物処理基金の財政状況



PCB廃棄物処理基金を利用しての、中小企業者等の助成はあれど、、、
PCB廃棄物の無害化処理費用は保管事業者の責任で処理する法律、、、

製造者責任は不問で、結局は、多額の税金を使っての処理、
そのPCB廃棄物の処理進捗状況は別ページで、

 

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