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脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
   ~ごみ問題の覚え書きとして~

バーゼル条約、汚れたプラスチックごみ輸出禁止等決定、来年発効。POPs条約、新たに「ジコホル」及び「PFOAとその塩及びPFOA関連物質」を廃絶に追加

2019年05月14日 21時05分39秒 | ごみ全般/環境政策

環境省の「ストックホルム条約、バーゼル条約及びロッテルダム条約締約国会議の結果」報告

バーゼル条約については、同条約の附属書を改正し、汚れたプラスチックごみを条約の規制対象とすること等が決定。また、海洋プラスチックごみに関するパートナーシップの設立などが決定。

汚れたプラスチックごみをバーゼル条約の規制対象にするということは、それはそれで当然のことに思える。何しろ、自国で処理したくないごみを輸出するなど、中国でなくとも輸入規制をする。

しかしである、、日本が率先して提案したということがかなり引っかかる。今現在でも廃プラの57%は焼却処理、、、リサイクルはわずかである。汚れたプラスチックを国内で、益々焼却するということになる、、、

 汚れたプラごみ、輸出禁止に=提案採択、来年発効-バーゼル条約
時事通信 2019年5月11日
 有害廃棄物の輸出入を制限する「バーゼル条約」の締約国会議は10日、汚れた廃プラスチックを規制対象に加える改正条約を採択した。プラスチックごみによる海洋汚染が国際問題となる中、日本がノルウェーと共同提案し、スイス・ジュネーブで開かれていた同会議で協議していた。規制は約1年後に発効する見通し。...


環境省 令和元年5月14日

ストックホルム条約、バーゼル条約及びロッテルダム条約締約国会議の結果について

[バーゼル条約] (結果の概要は別添2を参照)

○バーゼル条約附属書改正による汚れたプラスチックごみの条約の規制対象物への追加等

○海洋プラスチックごみに関するパートナーシップの設立

○E-waste及び使用済み電気電子機器の越境移動に関する技術ガイドラインの暫定採択

○各種技術ガイドラインの採択等

添付資料

 

バーゼル条約第14回締約国会議の結果の概要

令和元年5月14日(火)

1 バーゼル条約附属書改正等
 本会合では、同条約の附属書を改正し、汚れたプラスチックごみを条約の規制対象とすることが決定いたしました。具体的には、バーゼル条約の対象となる廃棄物の判断基準や範囲を示す附属書II・VIII・IXの見直しに関する議論がなされ、それぞれ以下の通り決定されました。この改正附属書は2021年(令和3年)1月1日から発効します。
 なお、今回の附属書の改正は、「汚れたプラスチックごみ」の輸出を禁止するものではありません。附属書改正の発効以降は、汚れたプラスチックごみの輸出に当たって、輸出の相手国の同意が必要となります。

附属書 内容 主な改正内容
附属書II(条約対象) 条約の対象となる「他の廃棄物」のリスト 附属書VIIIとIXを除くプラスチックごみを追加
附属書VIII(条約対象) 有害な廃棄物を例示するリスト 廃棄の経路や化学的性質などから有害な特性を示すプラスチックごみを有害廃棄物としてリストに追加
附属書IX(条約非対象) 条約の対象としない廃棄物を例示するリスト リサイクルに適したきれいなプラスチックごみの範囲をより明確化

 また、会期間小作業部会を新たに設置することも決まりました。同部会では、プラスチックごみの適正処理に関するガイドラインの改正が検討され、その結果については2020年(令和2年)に開催される見込みの公開作業部会において検討される見込みです。

2 プラスチックごみに関するパートナーシップの設立
 プラスチックごみの環境上適正な管理の促進等のため、プラスチックごみに関するパートナーシップを設立することが決定されました。同パートナーシップでは、プラスチックごみの削減等に関する各国の取組状況の情報収集や普及啓発等が行われる予定です。パートナーシップは2020年(令和2年)以降活動を開始する予定です。

3 E-waste及び使用済み電気電子機器の越境移動に関する技術ガイドラインの暫定採択
 E-waste及び使用済み電気電子機器の越境移動に関する技術ガイドラインが今次会合において暫定採択されました。同ガイドラインは使用済み電気電子機器を再使用目的で輸出入する際の廃棄物と非廃棄物の識別に関する客観的な判断基準をとりまとめ、輸出入国当局や税関等関係機関による当該輸出入が適法に行われているかどうかの判断に資する指針を提供するものです。

4 各種技術ガイドラインの採択等  
(POPs廃棄物について)
 今次会合において、5つのガイドライン(SCCPガイドライン、HCBDガイドライン、BDEsガイドライン、U-POPsガイドライン、総合技術ガイドライン)について策定又は更新されました。 

 (水銀廃棄物について)
  水銀廃棄物の環境上適正な管理に関する技術ガイドラインについて、今後会期間小作業部会を設置し、水銀廃棄物の閾値等に関する議論等を反映することが決定されました。   

(有害廃棄物の処分に関する技術ガイドラインについて)
  「特別な設計を施した最終処分上に関するガイドライン(D5ガイドライン))」及び「陸上焼却に関するガイドライン(D10ガイドライン)」について、会期間小作業部会を設置し改訂することとされました。

 

ストックホルム条約

[ストックホルム条約] (結果の概要は別添1を参照)

○条約附属書Aへの新規POPs物質の追加

  • ジコホル  ←主な用途 殺虫剤
    決定された主な規制内容
    ・製造・使用等の禁止
    (特定の用途を除外する規定なし)

  • ペルフルオロオクタン酸(PFOA)とその塩及びPFOA関連物質 ←主な用途 フッ素ポリマー加工助剤、界面活性剤等
    決定された主な規制内容
    ・製造・使用等の禁止
    (以下の用途を除外する規定あり注1))
    ―半導体製造におけるフォトリソグラフィ又はエッチングプロセス
    ―フィルムに施される写真用コーティング
    ―作業者保護のための撥油・撥水繊維製品
    ―侵襲性及び埋込型医療機器
    ―液体燃料から発生する蒸気の抑制及び液体燃料による火災のために配備されたシステム(移動式及び固定式の両方を含む。)における泡消火薬剤
    ―医薬品の製造を目的としたペルフルオロオクタンブロミド(PFOB)の製造のためのペルフルオロオクタンヨージド(PFOI)の使用
    ―以下の製品に使用するためのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)の製造
    ・高機能性の抗腐食性ガスフィルター膜、水処理膜、医療用繊維に用いる膜
    ・産業用廃熱交換器
    ・揮発性有機化合物及びPM2.5微粒子の漏えい防止可能な工業用シーリング材
    ―送電用高圧電線及びケーブルの製造のためのポリフルオロエチレンプロピレン(FEP)の製造
    ―Oリング、Vベルト及び自動車の内装に使用するプラスチック製装飾品の製造のためのフルオロエラストマーの製造

○認められる目的及び個別の適用除外の見直し

  • ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)とその塩及びペルフルオロオクタンスルホニルフルオリド(PFOSF)

 

PCB関連では、、、

(4)PCB廃棄物の処理の進捗状況の報告と継続した進捗状況の確認作業前回のストックホルム条約締約国会議(COP8)でPCB廃棄物の処理の進捗状況を確認する会期間小作業部会が設置され、日本人の専門家も参加して、PCB廃棄物の処理の進捗状況に関する報告書をとりまとめました。今次COPではこの報告書が紹介されるとともに、引き続き会期間小作業部会を設置して世界全体でのPCB廃棄物の処理の進捗状況を引き続き精査すること等が決議されました。

 


 

経済産業省

 

バーゼル条約・バーゼル法

1980年代に、先進国からの廃棄物が途上国に放置されて環境汚染が生じるという問題がしばしば発生したことを受け、こうした課題に対処するためにバーゼル条約は、採択されました。
有害物質を含む廃棄物や再生資源などの貨物の輸出入を行う場合に、当該貨物がバーゼル法に規定する「特定有害廃棄物等」や廃棄物処理法に規定する「廃棄物」に該当する場合には、関税法の手続きに加え、「外国為替及び外国貿易法」(外為法)に基づく経済産業大臣の承認、環境大臣による確認等を受けることとなっています。

 

POPs条約

POPs条約(残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約)とは

POPs条約とは、 環境中での残留性、生物蓄積性、人や生物への毒性が高く、長距離移動性が懸念されるポリ塩化ビフェニル(PCB)、DDT等の残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants)の、製造及び使用の廃絶・制限、排出の削減、これらの物質を含む廃棄物等の適正処理等を規定している条約です。

日本など条約を締結している加盟国は、対象となっている物質について、各国がそれぞれ条約を担保できるように国内の諸法令で規制することになっています。

対象物質については、残留性有機汚染物質検討委員会(POPRC)において議論されたのち、締約国会議(COP)において決定されます。

POPs条約の対象物質に関するこれまでの調査はこちらから。

POPs条約対象物質 (2019年5月現在)

附属書A (廃絶)
アルドリン
アルファーヘキサクロロシクロヘキサン
ベーターヘキサクロロシクロヘキサン
クロルデン
クロルデコン
デカブロモジフェニルエーテル
ディルドリン
エンドリン
ヘプタクロル
ヘキサブロモビフェニル  
ヘキサブロモシクロドデカン
ヘキサブロモジフェニルエーテル
ヘプタブロモジフェニルエーテル
ヘキサクロロベンゼン
ヘキサクロロブタジエン
リンデン
マイレックス
ペンタクロロベンゼン
ペンタクロロフェノール、その塩及びエステル類
ポリ塩化ビフェニル(PCB)
ポリ塩化ナフタレン(塩素数2~8のものを含む)
短鎖塩素化パラフィン(SCCP)
エンドスルファン
テトラブロモジフェニルエーテル
ペンタブロモジフェニルエーテル
トキサフェン
ジコホル※1
ペルフルオロオクタン酸(PFOA)とその塩及びPFOA関連物質※1
附属書B (制限)
1, 1, 1-トリクロロ-2, 2-ビス(4-クロロフェニル)エタン(DDT)
ペルフルロオクタンスルホン酸(PFOS)とその塩,ペルフルオロオクタンスルホニルフオリド(PFOSF)
(PFOSについては半導体用途や写真フィルム用途等における製造・使用等の禁止の除外を規定)
附属書C (非意図的生成物)
ヘキサクロロベンゼン(HCB)※2
ヘキサクロロブタジエン※2
ペンタクロロベンゼン(PeCB)※2
ポリ塩化ビフェニル(PCB)※2
ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(PCDD)
ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)
ポリ塩化ナフタレン(塩素数2~8のものを含む)※2

※1ストックホルム条約第9回締約国会議(2019年4月~5月)にて同条約の附属書A(廃絶)に追加することが決定されました。この決定により改正される附属書の発効は、附属書への物質追加に関する通報を国連事務局が各締約国に送付してから1年後になります。
※2 HCB、ヘキサクロロブタジエン、PeCB、PCB、ポリ塩化ナフタレンは附属書Aと重複

現在POPs検討委員会(POPRC)又は締約国会議(COP)において条約の附属書への追加を審議中の化学物質(2019年5月現在)

  • ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)とその塩及びPFHxS関連物質

 

PIC条約

PIC条約(国際貿易の対象となる特定の有害な化学物質及び駆除剤についての事前のかつ情報に基づく同意の手続に関するロッテルダム条約)とは

PIC条約とは、正式名称を、「国際貿易の対象となる特定の有害な化学物質及び駆除剤についての事前のかつ情報に基づく同意の手続に関するロッテルダム条約」といい、特定の有害な化学物質の特性についての情報の交換を促進し、当該化学物質の輸入及び輸出に関する各国の意思決定の手続を規定し並びにその決定を締約国に周知させることにより、人の健康及び環境を潜在的な害から保護し並びに当該化学物質の環境上適正な使用に寄与するために、当該化学物質の国際貿易における締約国間の共同の責任及び共同の努力を促進することを目的として策定されました。

 

 

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