東京23区のごみ問題を考える

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福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物の処理方針に関する住民説明会の「動画(youtube)」公開中

2021年08月13日 18時16分30秒 |  PCB/DXN類など

福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物の処理方針に関する住民説明会の動画が公表されている~(7月20 日 室蘭市で開催分)

動画拝聴~

後半の質疑応答、室蘭市民のパワーすごいですね、
なんというか、他に言いようがない。
また、住民説明会の様子を質疑応答まで含めて動画で公開するというのも、環境省としてはめずらしい粋な計らい~

かつて、23区でも「宮城県女川町の災害廃棄物受入れに関する住民説明会」(清掃工場所在区で合計30回余り開催)を ustreamでライブ配信したことがあったが、これも、女川の災害廃棄物が福島原発事故で放射能汚染ごみとなった為、多くの区民が「放射能」に不安を抱き、受入拒否の意見が多かったためであろう、、

放射能汚染に関する考え方というのは、ほんとうにいろいろある、、、
東京と室蘭でも大きく異なるであろう、

住民説明会は、8月23日(月)19:00~にも開催されるようだ~
事前申込制(詳細は「福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物の処理方針に関する住民説明会(第2回)の開催について」)
追記(2021年8月18日)
住民説明会は延期(参考「福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物の処理方針に関する住民説明会(第2回)の開催延期について」)

令和3年7月20日開催 福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物の処理方針に関する住民説明会 

※個人情報保護のため一部編集を加えています。

しかし、室蘭市民のパワーは格別、、
なにしろ、北海道PCB廃棄物処理施設設置工事(増設)で、2008年に一旦落札した「カワサキプラントシステムズのプラズマ拡張溶融炉法(PEM炉法)384億円」を凍結させて、2010年に再入札で「新日鉄エンジなどの神鋼環境ソリューション(プラズマ溶融分解法)257億円」を落札させたのだから。凍結の理由は、地元企業(地元の雇用)でなければダメということだったような、また、安全面懸念などで反発とも、、どちらも、建前でもあり本音でもあったのだろう。当時、PEM炉というのは、世界中で嫌われた技術とも言われていたので、非常に危惧はしていたので、それはそれでよかった、、

説明会 質疑応答、、
当然、該当PCB廃棄物の放射能汚染に関する「表面汚染密度4Bq/㎠以下」や、放射線量などに関する質問や意見が多かったが、PCB処理施設立地の補助金(いわゆる迷惑負担料)のような話しも何人かの方が発言していた。しかし、東京は補助金のような話しは聞かなかったな、、なにしろ、石原慎太郎都政で、東京都のスーパーエコタウンでPCB処理施設を誘致したような形だったのかな、、

質疑応答の中で気になったのは、、、、
環境省は、「福島第一原子力発電所の敷地内に保管されているPCB廃棄物は東京電力が処理を考えるもの。東京電力の責任のもとでやって頂く」と言っていた。びっくり、、これから準備して特措法の処理期限に間に合うのだろうか? 保管PCB廃棄物の種類、保管量は?、原発の敷地内でやるのだろうか? 処理方式は? あれこれ気になるな~

室蘭市民の発言、「対策地域内の高濃度PCB廃棄物、わざわざ北海道まで運ぶことなく、東電が敷地内のPCB廃棄物を処理する時に一緒に処理させるべき」は痛快な意見だったな~ 


疑問点もいろいろある、、、
7月に、北海道新聞が報道していた「福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物処理計画、JESCO北海道PCB処理事業所でPCB除去後、苫小牧市内の産業廃棄物処理業者が再処理方針」はどういうことだったのか?

結局は、資料にあるように「処理したあとに出る金属や紙類などの残さは、環境省が引き取り、福島県内に戻して処理する」で落ち着いたのだろうか? 「表面汚染密度4Bq/㎠以下」なので放射性物質による影響がないと言いながら、、、やることがかなり矛盾している、、

それにしても、、、
福島第一原子力発電所の敷地内に保管されているPCB廃棄物の処理
東京電力が責任を持って処理すると言うのはどういうことか?
低濃度PCB廃棄物であれば、既存の、福島第一原子力発電所内「雑固体廃棄物焼却設備」(神戸製鋼)で無害化処理の認定申請で済むだろうが、移動式の無害化処理もあるし、抜油して系列会社でも処理もできるであろうが、、、、

高濃度PCBとなると、敷地内でPCBを抜油しても、現状では処理できるのはJESCO5か所のPCB処理施設、もしかしたら、東京にでも持ってくるのか? 何らかの特例措置でもつくるのだろうか? 

いまのところ、東京電力の自家処理のPCB処理施設でまだ運転しているのは、柱上トランスなどの微量PCB処理だと思ったが、容器洗浄処理施設もある、、,高濃度PCBの横浜の施設はすでに廃止したのかな? 新たな施設をつくるのは大変なこと、、

高濃度PCB廃棄物&低レベル放射性廃棄物であれば、
敷地内から早々持ち出せないだろう、、除染で抑えられる???
先月、福島第一原発の「放射性金属がれきを溶かす溶融炉を建設 」となっていたが、これは2020年代の後半の計画らしいので、それではPCB特別措置法の処理期限に間に合わない、、あれこれ考えると頭が痛くなる、、

 


 

放射能に関して受け止め方は千差万別、
お役所の常套句「飛行機に乗ると、X線を受けると、温泉に入ると、、」何シーベルト浴びるとかの、そういうことと比較すること自体がおかしいのに、、「放射能にしきい値はない」と言い切る専門家の言われるように、「放射能」は可能な限り受けないほうがいい、、

10年前に出された「原子力緊急事態宣言」は未だ解除されていない。廃棄物の焼却灰や下水汚泥焼却灰もセシウム8000Bq/Kgで指定廃棄物の線引きをし、8000Bq/Kg以下は通常の廃棄物処理となった。あげくは、除染土などもセシウム8000Bq/Kg以下なら公共事業で再利用としたりと、、、国のいう、安心・安全など全くあてにできないのだから、、


それにしても、室蘭と東京では放射能の受け止め方もかなり違うのだろうな?

東京は、あの福島第一原発事故で、否応なくたっぷり放射能を浴びたのだから、、
事故直後は、23区など 金町浄水場で基準上回る放射性ヨウ素で乳児の水道水飲用控える要請まで出た。
文部科学省の「東京・神奈川のセシウム分布図」によると、東京都内では、奥多摩町の北端で土 壌中のセシウム濃度が最も高く、1平方メートルあたり6万~10万ベクレル、放射線量は毎時0.2~0.5マイクロシーベルトだった。23区内や多摩東部の大部分、神奈川県のほぼ全域は、セシウム濃度が1平方メートルあたり1万ベクレル以下、放射線量が毎時0.1マイクロシーベルト以下だったというのだから、、

あの時分、乳幼児を持った親戚や知り合いの多くは、東京から少しでも遠くの実家に里帰りした。子ども連れで九州に引っ越しした家族もいた。放射能汚染は福島だけではないのだ、、、

そして、都内でも「ホットスポット」といわれる場所はあちこちでてきた。かなり濃度は低くなったとは言え、10年経過したいまだに、廃棄物の焼却灰や下水汚泥焼却灰などからセシウムは検出される。福島に限らず、東北地方、関東地方は放射能を否応なくたっぷり浴びた、、(参考「初の“セシウム汚染”全国マップ!北海道~中国地方まで広く拡散」)

それでも、開き直ることなく、マンネリ化することなく、
もう無用な放射能は浴びたくはない、、

全国各地で大雨災害、
コロナだけでも大変なのに、コロナどころではなくなった、、、


関連(本ブログ) この件、パブリックコメントも始まっている~
福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物の処理方針に対する意見の募集(パブリックコメント)9月17日(金)まで2021年08月02日

福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物の処理方針に関する住民説明会の資料公開2021年07月20日
北海道PCB廃棄物処理事業監視円卓会議?、福島のPCB廃棄物処理計画で会議 疑問など相次ぎ中断2021年07月13日
環境省案 福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物の室蘭での受入処理、21~22年度に2回にわけて青森県八戸港からフェリーで搬入2021年07月11日
福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物処理計画、JESCO北海道PCB処理事業所でPCB除去後、苫小牧市内の産業廃棄物処理業者が再処理方針2021年07月04日
東京新聞「こちら特報部」PCB廃棄物国が処理計画 福島周辺から室蘭無害化施設へ、ごみ搬入「なし崩し」?2021年06月01日
環境省、福島の「汚染廃棄物対策地域」のPCB廃棄物(コンデサー 29 台 ・安定器・汚染物等 計1,261 台)を来年1月ごろを目途に搬入開始方針2021年03月27日

 


 

2015年9月、小出裕章さんの講座で、、
核実験によりこれまで大気中に放出された放射能汚染の話を聞いた、、

大気中に放出され地表に降下したセシウムの量
広島原爆(1945年8月6日)-------------0.089ペタベクレル
大気圏内核実験(1945年から1980年)--------964ペタベクレル
チェルノブイリ原発事故(1986年4月26日)-------89ペタベクレル
ウインズケール平常運転(1952年~現在)-------41ペタベクレル(イギリスの再処理工場)
福島第一原発事故、大気放出中(2011年3月11日)---15ペタベクレル 
(ペタベクレルは1,000,000,000,000,000ベクレル)

2015年セシウムの残存量
大気圏内核実験------287ペタベクレル
チェルノブイリ事故-----46ペタベクレル
福島第一事故--------14ペタベクレル

ということで、核実験による放出は、、いまなお相当量が残存しているのだ~

福島原発事故の15ペタベクレルでは、「福島の東半分を中心にして、宮城県と茨城県の南部・北部、さらに、栃木県、群馬県の北半分、千葉県の北部、岩手県、新潟県、埼玉県と東京の一部地域が、放射線管理区域Ⅱしなければならない汚染を受けた。」という汚染、今なお、大量の放射能汚染物は処理されずに仮置き場に放置されている、、、

 

 

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