東京大森のタイ料理店メーサイ

タイ料理レストランメーサイのオーナー、伊藤盛のブログです。

なぜ売れる?ガイヤーン

2006年04月27日 | メーサイからのお知らせ
ガイヤーン。

タイに行った事のある日本人が、大抵は食べているはずの料理。
鶏を半身にして、タレにつけこみ、じっくり焼いてつけダレをつけて食べる。

つけダレは店によって色々だけど、甘辛いタレ、すっぱ辛いタレ、しょっぱ辛いタレ。
でも辛いタレを付けなくても、肉に味がついているので、辛いモノが食べられない
外国人でも食べられるので日本人も白人も良く食べているはず。

開店してから永年売ってきた定番料理なのだけども、焼く時間がとにかくかかる。
二度焼きする店もあるし、それなら早めにだせるけどそんなもん、美味いはずもなし。
じっくり美味しく焼くには45~50分かかる。
始めに約42分焼いて、状態をチェックして、あと何分焼くか判断して温度を上げて今度は
皮をパリッとさせる。

こんな料理、そうそうオーダーが入るはずがない。
メニューを見たお客さんが、「これ、食べたい」と思って、ウエイターから
「45分以上かかります。」と言われたら、まずほとんどのお客さんが
「じゃ、いいや。いらない。」という。

知っているお客様なら、電話してきて何時ころに行くから焼いておいてね、と
言ってくれるけど一見のお客さんが注文してくれるはずはない・・・
と、思っていたら最近、異常に注文が入る。

う・・ん、確かに去年の暮れからつけダレの味はかなり進化しているし、
値段も去年のメニュー改定の時に下げたけど。
どこか、誰かのブログで書いてくれているのは知ってますが、
そんなに影響力があるのかなぁ。

つけダレ、凄く手間かけてるんですよ・・時間かかるんですよ。
なんでやねん!!というくらいに注文が入る。
これは喜んでいいのでしょうか。
ううむ。 ここは頑張りどころですな。



5月8日で17才

2006年04月20日 | メーサイからのお知らせ
今度の5月8日が来ると、メーサイは開店してから満17年。
過ぎれば18年目に突入します。

開店記念日って、今まで何もしたことない。
でも、なかなか良い赤ワインを見つけてしまいました。

「カスティーリョ・マルエンダ・ガルナッチャ 2002年」

樹齢40年以上のガルナッチャ種だけで作られたワイン。

これ・・美味しい。
柔らかい喉ごし。
甘辛い香り。
(あの、私はワイン好きだけどワイン通ではありません(^^))

凄く気に入って個人的に買い込んで飲んでいたんだけど、
お客さんにもウチの料理と一緒に飲んでもらいたくて、
開店記念日から在庫分だけ出してみることにしました。

フルボトルで2900円で出す予定です。

ロバート・パーカーが87点をつけたそうですけど・・
ワインは値段や産地、ブランドだけじゃないんだな、という見本みたいなワイン。
お試しください。







思いっきり独り言さ

2006年04月16日 | 独り言
日本に来てしまった「外国」の人たち・・

あんたら、どうして日本みたいな情けない国にきたの?

自分の国に誇りも持てず、自分の子供をどう育てたらいいのかわからず、
どう叱ったらいいのかも知らず、120年前のルールと慣習から抜け出せないような
国に支配されて、とりあえず食えているから文句もいわず、
デモをするわけでもなく、
不満をどう表現したらいいかもわからず、
でもかろうじて親から教わった「自分たちの流儀」を本能で
かろうじて守っている。

その本能を、気が遠くなるような人生のつながり、生き死にのつながりが
かろうじて守ってくれていることもほとんどの人は知らない。

自分の頭で考えない。
自分の考えで動かない。
自分の気持ちを決めるのに、周りの人の言うことを聞いて、
吹いている風の色を見なければ自分の言葉も持たない。

美味しい、という最低限の本能の言葉さえ、
周りの言葉を見て考えてしまうような妙な国にあなたは来てしまったんです。

あんた、どうやってこの国で自分を守る?
どうやって自分の大事なモノを守る?

・・そうか、あんたには守れるかもしれない。

勘違いかもしれない。

もしかしたらとんでもない勘違いかもしれない。

思いこみかもしれないね。

愛情とかいうもの?

もしかしたら、その幻みたいな言葉が、あんたの大事なモノを
守ってくれるかもしれないね。

そうなのかもしれないね。


タイ語学校NISA勘違いタイ人女性?

2006年04月14日 | タイという国
また、昔のタイでの話しになってしまう。
今日、懐かしい男が店に来てくれたので、調子に乗って書いとこか。

NISAで勉強しはじめて、しばらくたったある日。
学校のあるYMCAを出て、歩いていると後ろから声をかけられた。

「こんにちは、伊藤さんでしょう?」

・・はい。どこかで会いましたか?

「あなた、タカハシさんの友達でしょ?
 私、タカハシさんの恋人の友達なの。
 お話、色々聞いてるよ。」

なんの話しだ?
タカハシに今、恋人なんていたっけか。
彼女は、沖縄からタイに来ているという。
仮に礼子さんとしておきましょう(^^)

「伊藤さんって、プラトゥーナムの近くに住んでるんでしょう?
 私はアヌサワリーのロータリー近くなんだよ。
 バスは一緒だね。」

・・なんだか色々話しが行ってるみたいだね。
  タカハシの恋人って?

「タカハシさんが初めに行ったタイ語学校の先生。
 私、同じ学校に行っていたのよ。
 なんだか彼女、今二人の関係が上手くいっていないって
 悩んでるのよ。
 あなたからタカハシさんに上手く言ってくれない?」

・・上手くって、どーいうふーに?

「だからー、ちゃんと優しくしてあげてって!!
 お友達なんでしょ?ちゃんと言ってね。」

礼子さんとは、その後一緒のバスで帰り、色々話した。
短大出てから、しばらくバイトしてタイに何回か来た、
で、

「タイで勉強すればタイ語も上手くなるし、タイで働きたいのね。
 しばらくやってみたくて。」

・・タイ人の恋人見つけたからじゃなくて?

「・・いーえ、あたしゃ男は嫌いなんじゃ。」

速攻で釘をさしてきた。
なかなか面白いキャラクターだ。
精悍な顔立ちの美人なのに、そらあもったいないこった。

翌日、ソーソートーでタカハシに早速聞いてみた。

・・タカハシ、今恋人いたっけ。

「おらんわい。そんなもん、金がかかってしょうがない。
 とりあえず今はいらないよ。」

・・じゃ、こーいう話しを聞いたんだが・・かくかくしかじか。

「あらぁ・・ぜんっぜんそんな関係じゃないよ。マジで。
 一回だけご飯一緒に食べただけだよ。その娘の友達も一緒だったし、
 デートじゃないよ。
 ハッキリ言って、全然好みじゃないし、第一、もうその学校やめて
 何ヶ月もたつし、その間全然会ってないし。」

・・あっちの思いこみかい!!

その後、NISAで何回も会ったけど、かなり変わった女性なんだな、と
わかった。

NISAをやめて、隣のYWCAにあるタイ語学校に入ったら、なぜか
彼女も一緒に来た。

で、時々タカハシはどーしたんだ、彼女に電話するように言え、とか
わけわかんない。

ホントは俺にコナかけてたの?・・・って、後から思った(^^)
いい加減にしろって?
ハーイ(^^)

家族が来る

2006年04月11日 | 独り言
5月に、心臓手術を終えて元気になったニンさんが日本を再訪することが決まった。

ああ・・日本でまた会えるとは思わなかったよ。

去年の正月は、ミャンマーまで俺が会いに行った。
手術が終わった後、どうしても一回会っておきたかったからだ。

ミャンマー人の事を良く知っている人ならば、俺がミャンマーに行った時に
どれくらい歓待してくれたかは書かなくてもわかると思う。
客人を大事にする国柄なのです。

彼女が日本に来る時、俺があの時の返礼できるわけはない。
時間も金もなし。
でも、出来ることはしたい。

ニンさんと言う人は、なんというか、俺の家族で・・
うーん、ほんとの妹みたいだ。

俺よりもメーサイの店の事を考えてくれたし、あの人がいたから
どれだけ力が出たかわからんことが・・いなくなってから身に染みる。

空気の様に、水の様に、一緒に働いていた人がどういう人だったか、
どういう力を持っていたか、そういう人と巡り会う事が、いかに
奇跡的な事か、思い知る毎日が、これからも続く。

そういう日々が、記憶が、力をくれる。
その人を悲しませたくないから、
「まぁ、しゃあない、頑張るかぁ!!」

そういう幸運をみんな、気が付かないかもしれないぞ!
近くにそういう人がいるかもしれないぞ。
母親かもしれないし、子供かもしれないし、ばあちゃんかもしれない。
職場の嫌の上司が、実はそうかもしれない。

幸運に気が付かないかもしれない。
一期一会ってそんなもんだ。



やっぱりチェンマイか

2006年04月09日 | 独り言
カミさんの実家に電話した。
予定通りなら、今日は家にいるはず・・・

・・・・って、やっぱしいないわー!
だーれもでない。
留守番してるはずの娘と義弟、義父もでない。

携帯にかけたら、やっぱし!!

「今、家族全員チェンマイにいるのー!!
 やっぱりソーンクラーンはチェンマイが面白いものね。
 お母さんもプラー(娘)も来てるのよ。
 あなたも来れればいいのにねー。」

うううううう、壁の娘の写真を見て、拳を握りしめた夜であった・・

タイ語学校NISA恐い人間模様

2006年04月08日 | タイという国
昔のタイ語学校NISAでのお話,つづきます。

・・・・・・・・・・・・・・・

NISAでの人間観察は,けっこう面白いものがあった。
優男のマネージャー,にやけた感じの頭のよさげなタイ人。
つまり,俺のとても嫌いなタイプ^_^;

仕事も出来るし,客扱いも上手い。
だが話していると馬鹿にされてるみたいな,妙に不愉快なやつ。

俺の先生のナパに聞いてみると,意外と先生たちに信頼されていることが
わかった。

「優しい人だよ。イトウが思うみたいな嫌な奴じゃないよ。」

・・ふーん,面倒見がいいの?

「うん,個人的なトラブルの時とか,普通はマネージャーに話せないでしょ。
 でもあの人にはみんな話せるみたいね。」

意外だな。

「ここの生徒さんの日本人と,先生がこないだ結婚したのね。
 問題があったのよ・・
 先生の方に,前の恋人から恐喝っていうか,脅されて。」

・・それをマネージャーさんが解決したの?

「あの人が直接じゃないけど,ちょっと怖い筋の人に頼んでくれたみたい。
 すっきりして結婚したよ。」

すっきり?
ううーむ。あんまり詳しく聞かない方がいいかな^_^;
まぁ面倒くさい話を聞いてくれるだけでも,かなり稀少なタイ人マネージャー
なんだろうなぁ。

そういえば,俺が最近まで通っていた日本のタイ語学校。
前の前の前の先生(^_^;)は30過ぎの女性だったんだけど,
親はかなりの金持ちで権力もってる関係の人。

で,その人の昔の恋人の話。
親元から遠く離れて,一緒に二人で住むかなにかしたらしいんだけど,
その後。

「きれいにいなくなってしまったらしいよ。」
これはその先生の親しい友達の先生のお話であるが・・

「つまり,きれいにこの世からいなくなってしまったらしいの。」

・・それ,本当に本当の話なんですか?

「本当に本当の話だって,本人が言っていたよ。」

うーむ。・・・こわぁ。

タイで,ある程度以上のお金持ちの娘さんとおつき合いをするって,
けっこう大変な事なんだなぁ・・




メールの洪水

2006年04月08日 | 独り言
ブログやるようになってから、お金振り込みますだの、会ってくれだの、
なんで返事くれないの、だの、不倫希望がどうだの、わけわかんないスパムメールが
日に50~60本来る。

ほとんどスケベ関係のお誘いスパムなんだけど、中には秀逸なお笑いスケベメールもある。
なんというか、何度も同じ名前で手を変え品を変えてお誘いメールしてくると、
ついふらふら返事する奴も出てくるんだろうか・・

でもその洪水の様なゴミメールに埋もれて、友人からメールが入っていたりするので
うっかりするとまとめて捨ててしまったりするからやっかいだ・・・

みなさん、どういう風に処理しているのでしょうね。
真鍋かをりさんあたりは、たぶんアドレスを複数もってるんだろうけど・・

ソンクラーンかぁ

2006年04月06日 | タイという国
そういえば、そろそろソンクラーン(タイの水掛祭り)だなぁ。

里帰りしたカミさんが電話で、

「明日、チェンマイに行くよー。 弟の奥さんのお母さんが
 入院してるから・・」

ううーん、くさい(^^)
遊びに行くついでにお見舞いだな。
いーなー、俺も行きたいなー

チェンマイのソンクラーンは凄い。
何が凄いって、普通に水をでっかい水鉄砲でかけるだけじゃない。

メイン通りで盛大に水を掛け合っているんだけど、お祭り用の専用の水栓が
各所に用意してある。
そこで水を供給して、さらにそれにそれぞれ色々混ぜたりするからやだ。

氷りを入れる・・やられると冷たいというよりも痛い!
後ろからシャツの中にそっと氷水を入れられる。
そーとーに冷たい。

白い粉を溶いたモノを、顔に塗られる。
これは女の子にやられる分には嬉しかったりする・・けど
男にやられると腹が立ったりする(^^)

お堀の水(とても汚い)を汲んできてかける。
ひたすら、臭くていや。
おもに酔っぱらった連中がやってやがる。

シャンプーを頭にかける(!!)
これは可愛い女の子にやられたから許す(^^)

「どうすんの? これ?」

と聞いたら、オケの水をかけて洗ってくれたので
盛大に許す。

走っている車が、窓が開いていたらそこを狙って水が飛んでくる。
タクシーも、バスも、乗客はびびりながら乗っている。

自転車で走っていたら、思いっきりかけられて二回ほど転倒。
持っていた水鉄砲で即、応戦。

裏道に回って、ここなら安全と思ったら、二階のベランダから
ホースでやられた。

うっかり財布にお札をそのまま入れていて、気が付いたら500バーツ札が
2枚、ただのゴミの様に崩れてしまっていた・・うう。

朝から色んなところで声をかけられて、座れ、とかまぁ飲め、とか言われて
食ったり飲んだりして昼過ぎには泥酔状態。
でも、お金を払った記憶なし。

まぁ飲め!とか言われてビール飲んでるところを、後ろから氷水いれられた。

気温は40度を超える猛暑なのに・・氷水をかけられ、お堀の水をかけられ、
パウダー塗られて、シャンプーされて、ホースで顔面洗われて、
暑いはずなのに寒くて歯がガチガチいっていた。
暖房が欲しい!

うーむ。
相当、自分も反撃したつもりだったが、色々と用意の足りなかったチェンマイの
ソンクラーンであった。

しかし、Tシャツが水に濡れた女の子たちが色っぽいのは、タイ人の若者の目にも
同じらしいですな。
若い男たちは女の子に一生懸命かけていた(^^)

タイ語学校NISA先生と生徒

2006年04月05日 | タイという国
NISAは,生徒の大多数が日本人である。

その日本人生徒の内訳は実に様々だということがわかってきた。

前述したような,ちょっとグロいスケベ中年オヤジはごく稀少で,
当時,一番多かったのは日本のバブル期にふさわしく日系企業戦士たちで
ある。

後は長期滞在型の旅行者。

放浪して,インドータイー日本をぐるぐると回っている若者たちと、元若者。

本気の留学志望者とか,本気のタイでの就職希望者。 

なんとなく,日本を逃げ出して来て,タイが居心地がよくなって
居着いている人たち。

俺はどのタイプになるのか,よくわかんない(^_^)

教室は別だが,待合いする廊下でよく話すのが「ヌン・ヌン・ガーオ(119)」と
先生たちにあだ名をつけられていた日系銀行駐在員なりたての男。

18年前,まだ日本の銀行は正式には東京銀行しか進出が認められていなくて,まずは
出張所?だったかな,そんな名称の事務所を各銀行が争ってバンコクに
だしはじめていた。
そういうオフィスをまずバンコクに置いて,手続きを踏めということなのか?
よく覚えてないけど,そんな話だった。

ヌン・ヌン・ガーオさんは,とにかく上司にタイに行け,と言われて準備期間も
ろくになく速攻で送り込まれた,と言っていた。

「とにかく,わけわからん毎日ですよ。
 実質,こっちの弁護士やら行政書士?みたいな事務所いったり,
 役所まわり行ったりしなきゃならんらしいんだけど,英語があまり
 うまくない担当者も多いし,通訳いないし,空き時間にタイ語学校へ
 行くのが義務づけられてるし・・
 疲れますねぇ。」

どうやらとても真面目な人らしい。

・・なんでヌン・ヌン・ガーオって呼ばれてるんですか?

その人が困った様な顔をした。
横に座っていた彼の先生(もちろん女性)が,嬉しそうに説明する。

「この人,バンコクバスマップを持っていつも動いてるのね。
 でも,時々バスは路線変更するでしょ?
 119番はとっくに路線変更になってたのに,マップではそれが変えられて
 なかったのよ。
 119に乗ろうとして,バス停で2時間も待ってたのよ。雨の中で!!
 普通、そんだけ来なかったら他の方法探すでしょお?
 キャハハ!!」

なるほど,で,119が彼のあだ名かい。
彼にあだ名をつけた先生,とても彼を気に入っている様子である。
休み時間の間,ずっと側にいた。

そろそろ授業が始まるので,部屋に入る。
同じ部屋に三組ほどの先生・生徒のグループが出来る。
後ろのテーブルの日本人が,自分の先生が来るとぼそっと言った。

「でたな,妖怪!!」

タイミングとかがあまりにもおかしかったので,受けて笑ってると
その先生が憤慨。
「アライ・ナ! ヨウカイ?」

ちっちゃくて,面白い顔をしてるけど妖怪はひでーなー・・

俺のその時の先生は,ナパというチューレンの30才くらいの女性。
英語は少しだけできる。
生徒は俺と,ワンさんという中国系マレーシア人女性,あとオーストラリア人の
自称シェフの白人男性の三人。

ナパは英語はうまくないし,日本語は全くダメだけど教え方が上手い。
人の気持ちがわかる。

ナパの前の先生は,超セクシー系で,しかし教えるのは下手な女性だった。
実はあまりにも下手なので,ワンさんがマネージャーに言ったらしい。
で,教師チェンジとなった。

セクシー先生,はっきり言って,この職場で男をつかまえようとしてる
ように見えた。
聞いてみたことがある。

・・先生,この学校って,先生と生徒が結婚したなんてこと,けっこう
  あったの?

「いーっぱい! こないだも同僚の結婚式に行ったわよ。
 やっぱり結婚するなら日本人がいいわよねぇ。」

・・ふぅん、そんなに日本人がいいかなぁ。

「イトウ,ところでクレジットカードってどうやって作るの?」

・・そりゃ普通に申込書に書けば?
  会費とか取られるかもしれないし,カードによっては
  調べられてはねられることもあるみたいよ。

「わたしねー,お金ないのね。 買い物したい時に困る事,
 多いから作りたいのよ。 作り方教えて。」

なんじゃ,そりゃ。
カードは借金だぜ。
金がなくて困ってる奴がカードを持ってどうする。
うう・・頭わるいな,この人。
近づかんとこ。

その後,セクシー先生が上手く日本人の夫を捕まえられたかどうかは
わからんけど,こんなのに捕まったらえらいことだなぁ・・

実はこの学校をやめてから,しばらくしてサイアム前のバス停でこの人と
ばったり会ったことがある。

「イトウ!! 元気ぃ?」

・・あらまー,おひさしぶり。
  今日はどこいくの?

「仕事中よ。 これから個人授業なのよ。
 マンツーマン希望の生徒さんの部屋に教えに行くの。」

へぇぇ,あの学校にそんなメニューあったかなぁ。
危険だねぇ^_^;








タイ語学校NISAの話し

2006年04月04日 | タイという国
またまた18年ほど前へタイムスリップ・・・・


サートーン通りにあるYMCA。
当時はその中にあったタイ語学校NISA。

俺は午後はそこに通っていた。
午前はソーソートー,午後はNISA。
夜は馴染みの店を作って,レシピ集め。
これがバンコクに住み始めて半年くらいまでの,日課だった。

暑い,信じられないくらいに暑い日だった。
バス停を降りて,学校のあるYMCAにたどり着くまでの100メートルほどが
とてつもなく遠く感じる。

ここまで暑くなってはじめて,タイ人がなぜノタノタと足をハの字に脱力させて
かったるそうに歩くのかがわかった。
そういう風に歩かないと,倒れちゃうんだ。

バンコクに住みはじめて,しばらくは日本にいたときみたいな歩き方をして
いたが,直線的に力を入れて歩くと日本で歩くときの数倍疲労する。
毎日疲れすぎて,体重があっというまに5キロ減った。

試しにタイ人の「かったるそう歩き」を真似してみた。
すると,おお,遅いの仕方ないけど,くそ暑い中でも何とか歩けるじゃんか。
なるほどねぇ。

YMCAの玄関に入った。
エアコンがギンギンに効いていて,別世界の天国にいきなり入った感じ。
しばし呆然としたあと,教室に向かう。
3Fだったかな。そのフロアーはNISAの教室で貸し切られていた。

廊下で授業を待つ多数派の日本人達。少数派の白人。さらに少数派の
東洋系の非タイ人。
同じ教室の仲間に、マレー系の中国・・いや、間違い、
中国系マレー人がいた。 超少数派。

廊下の突き当たりに、冷水機が置いてある。
とりあえず、そこを目指してまっすぐ歩く。
外の熱気にやられて、なんだかまっすぐ歩けない。
ここに来る途中の大通りで、遠くを眺めたらマジで陽炎のようなものが
ゆらゆら見えた。

冷水機の水を飲んでいると、日本人のおっさんに声をかけられた。

「いやぁ、今日は絶望的に暑いね!!
 ぱたっと倒れて死にそうだわ。
 お兄さん、こっちは長いの?」

このおっさん、とてもまともな人には見えない。
ぼろぼろのズボンに、よれよれのランニングシャツ、山谷のドヤ街あたりに
ごろごろいるようなおっさんである。

・・そうですねー、ここまで暑いと正常な思考ってできなくなりますね・・
  まだこっちに来て、そんなに長くはないですよ。2ヶ月くらい。
  そちらこそ、バンコクは長いんですか?

「いやぁ、俺、花粉症なんだよ。毎年、花粉の季節はバンコクの安宿で
 暮らすんだ。 ほら、ジュライホテルって日本人ばっかしの宿。
 いつもあそこだよ。
 こっちは、女の子なんてタダみたいなもんだし、いいよねー。」

うげ。 茶室通いの少女趣味変態親父か。
ジュライや楽宮にけっこういたな、こういうの。

「女の子と遊ぶのに、タイ語出来た方がいいかな、って思ってさ。
 ここ、高いけど、昼間ベッドで寝っ転がってるよりいいかな、と思ってね。」

「おお~、たっちゃん、今日は暑いねー」
どうやらお仲間のおっさんらしき男が合流してきた。
今度は出っ腹の油ぎっしゅ親父。

「どう?少しはタイ語上手くなったの?」

「上手くなったよー、
 値段を聞くときは、タオライ?だろ。
 それから水をくれ、はコー・ナーム・ノイだ!
 どうだ?わはははは。」

なんだか側で聞いていたら、ますます頭がクラクラしてきた。
なんだ、こいつら。

「はい、授業始まりますよー、なんとかさん、入ってねー」
と、ドアが開いて先生が二人を呼ぶ。
ここはみんな英語でタイ語を教えているけど、日本語が出来る先生もいることは
いる。
値段が高いらしい。

「おー、始まりますか。じゃ、いこーか。」

二人を呼んだ先生の顔は、あきらかにうんざりした目で軽蔑の色が見える。
そうね、ここまでわけのわからん人種を教えるのは・・しかも三ヶ月、
ワンタームをきっちりこなしても進歩なさそうな連中を教えるって辛いだろうな。










タイの茄子

2006年04月02日 | タイという国
タイの茄子。

まん丸で、小さい。
固くて、そのまま食べるとパリパリしてて、ナムプリックに
つけたり、ゲーンに入れたりして食べると最高・・
であるはずだ。

美味しい・・はずだ。

日本で、常に店で出すのは難しいけど、食べた人はタイの味って
こういうものかって満足してくれる・・はずだ。

グリーンカリーに入れるのはこれが一番美味しいさって・・はずだ。

はずだ、じゃ商売は駄目らしい。
全然食べないで茄子が残ってきたお客様が、三ヶ月で二組。
気にするべきか、受け流すべきか。

「ちょっと、茄子がまだ生だよ。
 食べられないよ。」

・・すいません、タイの茄子は煮込まないで生で食べるのがパリパリして
  美味しいんですよ。

「ふぅん、そうなの。
 それを聞いたらなんとなく美味しいような気がしてきたよ。
 不思議だねー
 ちゃんとメニューにご口上書いておいた方がいいんじゃないの。」

う・・痛い。
だっていつもタイの茄子を切らさないで置いておけるわけでもない・・・
こんな時、厨房の中にいるとじれったい。

タイにいた自分は、茄子を生でパリパリ食べるのが自然な事に思うけど、
確かに食べた事がないひとは???って感じるかもなぁ。

人の口に入るものの商売って本当に難しいですね。