東京大森のタイ料理店メーサイ

タイ料理レストランメーサイのオーナー、伊藤盛のブログです。

ラングナムの怪しい面々その2

2006年01月31日 | タイという国
超・長距離単身赴任の男は言った。

「いやね,バンコクと東京だと,飛行時間は6時間くらいでしょ。
 東京ー大阪,とか東京ー九州とかは単身赴任ってざらにあるけど
 到着してから乗り換えてまた地方へ移動したら、
 同じくらいの時間はかかるでしょ?
 そう考えたら,そんなにきつくはないんじゃないかな。」

うわぁ,なんて力ワザで前向きな^_^;

でも,あまりにも無理のある結婚生活だなぁ・・

いや,結婚してるかどうかはわからない。

「いやあ,まだ籍は入れませんけどね。
 もう少したったら,私は日本のマンションとか売って,
 仕事を辞めてこっちにきますから・・
 その時にちゃんと結婚します。」

・・具体的に計画あるんですねぇ。凄い。
  奥さんと何語で話すんですか?

「いやー,片言の日本語と片言英語ですねー
 タニヤの女の子ですから,どっちかって言えば日本語ね。
 変な日本語。
 私はタイ語は全然ダメだから・・」

ああ、そうなんだ・・
タニヤでお星様を拾ってしまったのですね。

超・長距離単身赴任の男。

独身・タイ語とタイ料理勉強中の男。

同じ階に住んでいたのね。

「あのー,今日はウチの奴の女友達とディスコに行くんですよ。
 日本の人がいた方が楽しいんで,一緒に行きませんか?」

・・いいですね。
  いきまーす。

不思議な空間と時間・・だ。
違和感なく入っていって,楽しく暮らせてしまうのがタイだ。
もちろん,「お金が続く間」は。

今,あの人はどこで何をしているんだろう。

バブルがはじけて,証券会社も大手が破綻するような時代。
第一不動産のような勢いのあった会社や,北海道拓殖銀行やら・・
数え上げればきりがないくらいに有名どころが消えた時代を,
あの疲れ気味の証券マンは乗りきっただろうか。
生き残っただろうか。

もしバブルがはじける前にマンションを売り抜けていれば,
上手くタイ移住に成功したかもしれないなぁ。

「もう少ししたら、タイでのんびり暮らすつもりですよ・・」

疲れた顔でタバコを吹かしていた男の顔が,妙に記憶に残っている。




ラングナムの怪しい面々

2006年01月29日 | タイという国
またまたタイに住みはじめた頃にバックします・・あらよっと(^_^)

ラングナム・アパートに住み始めると,すぐにいろんな事に慣れた。

エアコンがあっても,ドアを開けっ放しで生活するご近所さんたち。
(閉めてくれよ・・と思う事,しばしば(^_^))

時々,ヒモさんと近くのソープランドに勤める女の子の壮絶な喧嘩。
(ほんとに血を見る)

初めはびっくりしたけど,そのうち自分もドアを開けっ放しにしていたし,
(エアコンつけると電気代が高いし,音がうるさい)

喧嘩があると,見物する余裕も出てきたし,
(初めはびっくりして,ドアを閉めた。警察呼ばないと死人が出ると思った)

そー・・ご近所さんに誘われて,廊下で酒盛りしたり,
まぁ慣れてきたなぁ,と思っていた。

ある日,部屋を出てエレベーターの方へ歩いていくと・・
廊下の窓に肘をついて,プカァ・・,とタバコをふかしている
男と目があった。
あれ?

・・あの,もしかして日本の方ですか?

「ええ,そうです。 あなたもここに住んでいるんですか?」

なんだか凄く深く疲れている顔をしてる。
徹夜の仕事明けの雰囲気だ。

・・まだ住み始めたばかりですけどね。
  もうここ,長いんですか?
  同じ階に日本人がいるなんて,全然知らなかったですよ。

「いえね,週末だけ住んでるんですよ。」

・・週末だけ? あ,どこか地方都市で働いてるとか?

「うーん・・実は単身赴任なんですよ。」

・・単身赴任?? どこから通ってるんですか?

「東京なんです。」

・・え?

「タイでつき合ってた娘が妊娠しちゃってね。
 ここに住まわせてるんですよ。
 で,金曜日の夜便でタイに来て,日曜の午後便で日本に戻るんです。」

男は証券会社に勤めている,と言った。
時は日本のバブル経済のピーク。
証券会社の営業マンの給料は,当時はものすごく良かった。
毎週タイに来るくらいだから,かなりの年収なんだろう。

しかしタイから東京へ単身赴任・・?
それでそんなに疲れた雰囲気なのか・・

  

愛だよ

2006年01月27日 | 独り言
「愛が足らんのやないかい!!」

大昔,23,4年前に住宅の現場監督をやっていた頃の所長の言葉だ。

「なんや,その仕事は!!
 一辺,自分が必死こいて貯めた金と借金した金で家を建ててから
 出直して来い!!
 建て主の気持ちを考えんかい!!」

「そのやり方は,愛がないんじゃないのか!」

「自分の仕事に愛情持てないんだったら,さっさと転職せんかい!!」

埼玉営業所の所長になる前は,東京営業所の城南エリアのトップセールスマン。
その前は,なんと東北で流しをやっていて,ギター抱えて飲み屋で歌っていた,
というたたき上げ中のたたき上げ。
その頃から,気が短くて喧嘩,喧嘩。

埼玉営業所の所長になって赴任した当日に,出入り業者の鳶職のこわもてオヤジと
殴り合いの喧嘩。
・・確かに,あの鳶オヤジは態度悪かったからね・・(^_^)

自分がトップセールスで鳴らした男なので,部下の営業がだらしない仕事を
すると猛烈に怒った。
現場から戻って,手配の電話してる時など,怒鳴り声で電話にならんときも
あったくらいである。

自分のイライラを抑えきれず,営業所のとおし柱(鉄柱)をサンドバックみたいに
ゴンゴーンと拳固でブン殴るのが日課だった・・

そんなおっさんが,

「伊藤君,ようやっとるやないか。
 仕事,面白いか?」

と,声をかけられてよく飲みに誘ってくれた。
俺の仕事が終わるのが,大体は夜9時とか10時だから,それから出かけて
夜中の2時とか3時まで一緒にスナックで飲んだ。

信じられないくらいに歌が上手かった。

そう,仕事は自分が全部でるんさ。
料理を作ったりすると、それがさらにもろに、出ます。
自分ってやつはこういうものでございます、ってくらいに
料理には自分の考え方とか、体調、気持ちが出てしまう。

考えてみれば恐い・・

所長、道は違ってしまいましたが、
今になってあなたの言葉が身に染みますよ。

「お前、愛が足らんのとちがうか!!」


ガネーシャ様

2006年01月26日 | タイという国
ガネーシャ!!

詳しいことはよく知りません。
(知ったかぶりはしないでおこう(^^ゞ)

ヒンズー教の数ある神様の中で,商売の神様であるらしい。

「これをお奉りしたいのよ。」

カミサンは今,お店におく商売の神様関係に夢中である。

そういう神頼み系は,本当は好きじゃない。
自分が頑張らないとどうにもならない,と考えている。

ここがタイ人の面白さで・・
何か悪いこと,運が良くないこと,すべてを
ピー(精霊)のせいにしたがる。
しかも,「かなりホンキ」でその対策に取り組む。

日本人もそういうところはあるけれど,タイ人の比ではない。
お坊さんの占いにでかければ,タンブン(喜捨)しなさい,と
言われるわけです。
決まり文句である。

でも,タンブンにせよ,仏様のお仕事にせよ,気持ちが関係する
ことは確かだし,カミサンが俺の商売の為に一生懸命になるのは
有り難いことだから・・

店のいたるところにそういうグッズが溢れるようになっても,
我慢せにゃならんのだろうなぁ~(T_T)

それにしても,店の玄関先にお客さんを呼ぶ神様が3体もあるのって,
これって良いのでありましょうか。
それぞれの神様(あるいは精霊)が,自分のやり方でやるんでしょーにねー,
人間関係(神様関係?)だってあるだろうにね。

いやね,問題がありますよ!!って教えていただいたところで,ここまで
入れ込んでいるのに言えないなぁ・・・
玄関先に性格の良くないピー(精霊)を避ける小さな鏡をちりばめたボールまで
ぶら下げて,大変な努力してるもんなぁ・・

というわけで,ガネーシャ様が冷蔵庫の上に鎮座されることになりました(^_^)

プラクルアン

2006年01月25日 | タイという国
プラクルアン。

タイでは,偉いお坊さんが作ったというこのペンダントを
首からぶら下げている人をよく見かけると思う。

大変に一般的にみんなしているものなんだけど,これが有名なお坊さんが
昔作ったんです,なんて代物になるととんでもない値段で取引される。

私の首にも,カミサンと結婚したときにお義母さんからもらった
プラ・クルアンが12年前からぶら下がってます。
これに金の鎖をつけてくれて,お守り,アンド本当に困った時に
売れば多少のたしにはなる・・(などと言うと,本気で怒られる(^^ゞ)

これに数年前にサンクラブリーというところで,モン族のお坊さんにいただいた
お坊さんお手製の数珠が加わった。
すると,けっこう首周りがうっとうしい,というか重い。
実際の重量以上に,いろんな思いっていうか,何か付加価値が重く感じる。

今回,カミサンが帰って来たときに,もう一つのプラクルアンが
渡されたのであります。
ティー(義弟)が,商売の為のプラクルアンを探して買ってくれた・・
有り難いよね・・
これをしないわけにはいかないよね・・

というわけで,三種類を首から下げた。

気のせいだと思うんだけど,二日目に首がものすごく重くなって,
久しぶりに首が痛い。
なんというか、重苦しい感じ。ピーでもくっついてきたみたいな。

今日は我慢が出来なくなって三つとも外してしまった・・
外したらがくっと楽になった。
これはまいったなぁ。

してなかったら、くれた人には大ひんしゅくだよな・・
うーん、どないしょ。
日替わりでつけるか!

外れたチェーン

2006年01月22日 | タイという国
シュール・・

雪の中、早朝に成田へお出迎えせねばならぬ・・・

起きるのが辛い・・・さぶい・・・

外に出ると、見事に道路に氷が張っている。
ぎりぎりまで待ってから出発することにした。

本当は朝7時30分成田着の便だから、普通なら6時30分くらいには
家を車で出るパターンだが・・
今日は日が昇り、お日様が氷を少し緩ませてくれないと出かける気に
ならない。
カミさんにも、空港で待たせるかもよ、と電話を入れておいた。

首都高速湾岸道路入り口の表示はチェーン規制マーク。
ううむ・・
とりあえず料金窓口で聞くと、

「一応そういう事になってるけど、たぶん大丈夫だと思いますよー」

おお、タイのような対応。
自己(事故)責任ですね、そうですね(^^)

東関道に乗ると、ところどころ積雪が残る。
日陰は氷っている。スリルである。
さらに、ガソリンもあんまり残っていないが・・ぎりぎり成田の手前で
ガス欠くらいかな(^^)

木更津方面への分岐点を過ぎたあたりで、2キロ先事故処理中の表示。
スピードを落としていくと、おお・・

でかいベンツ?(前が潰れてマークが不明(^^))が、スリップしたんであろう、
壁にくっついてこっち向いてる。
道路は、表面が氷ってキラキラしている。

予定通り、成田手前のスタンドで給油。
ゲージはほとんどゼロに近かった(^^)
ここのサービスエリアには、成田空港の発着情報がある。
TG642は・・ああ、8時に到着か。
30分遅れね。

成田では駐車場は満杯。
昨夜から止めっぱなしの車が多いらしい。
遅延の飛行機が沢山出たから。

どこにも止められない。
仕方ない・・ごーいんに通路の角のちょっとした空きに突っ込む。
(すんません・・)

疲れ切った顔でカミさんが出てきた。
いつも通り、凄い荷物を抱えてらぁ。

「イミグレーションで、呼ばれて大変だったの・・」

犯罪歴とか、偽のパスポートとかをチェックする人に止められて
いたらしい。
出てきたのは10時30分。
機体の到着が8時だから、空港内で随分待たされたらしい。
積雪と凍結の為に、空港内はまだまだ混乱している。
到着情報の電光掲示はディレイのオンパレード、
昨日からの遅延も沢山ある。

帰りの高速道路上に・・

・・あれ?
  チェーンだ!

道の真ん中にチェーンが転がっている。
慣れないチェーン装着で、外れちゃったんであろう。
で、そのまま放置・・と。

それから少し行くと、今風のゴムチェーンが転がっていた。
今風の簡単な装着も出来なかったらしい・・

もう少し行くと、ゴムチェーンの金具類、本体があって、
タイヤで踏んでしまった。

なかなか大変だわ。
帰りは雪よりチェーン金具類を踏まないように気を遣って疲れた・・



奇麗・・?

2006年01月22日 | タイという国
おおおおお,雪・・・・・(T_T)

東京の雪は嫌いじゃ。

雪国の雪と違って,汚くなるから嫌いじゃ。

お客さんがお店に来てくれなくなるから,嫌いじゃ。

あっさりと電車が止まりやがって,働いている人たちが帰れなくなったり
するから嫌いじゃ。

配達の人が,
「すいませーん,車がスタックしちゃって,いつ着くかわかりませーん。」
と電話してくるから嫌いじゃ。

中途半端に積もったりした日にゃあ,雪かきしなければならないから
嫌いじゃ。

でも,初めて雪を見た・・という人が,

「うわぁーい,雪よ,雪よ,凄い凄い!!
 初めて見たの!
 白くて綺麗・・嬉しい!!」

・・と,外に飛び出して,子犬みたいに走って行くのを見れたら・・
そんなときだけ,好きかもね(^_^)

***感動してる人を見ると,感動する単細胞***


今度は床屋さん

2006年01月21日 | タイという国
翌朝,床屋に行き直すことにした。

酔っぱらっていたから,頭の仕上がりなんかろくに見ていない。
朝,素面で鏡を眺めたら,あらまぁ,茄子みたい。
カミサンがもう一度行った方がいい,と言うのもわかるわ。

朝御飯を食べてから,一人でこっそり歩いて行こうと思ったのに。
外に出たところで,今度はオッ(パタヤで夜中に一人で抜け出した子ね^_^;)
に止められた。

「ピー・ウエーン,どっか行くなら一緒にいくよー」

なんなんだろうねぇ,毎度の護衛というか,俺がこの家から離れる時は
一人ではあかん,というカミサンの指令でも出てるとしか思えん。

・・いいよ,じゃ行こうか。

この子は頭が悪くて,小学校を結局途中でやめた。
全く勉強しないし,学校をさぼる,そもそも授業を聞いてない・・(らしい)

親もなく,いくところもない。
15才になっても働く気持ちもない。
家の手伝いを少しやって,昼過ぎになると外に遊びに出かけていく。
カミサンもお義母さんも,外に出ていってもらいたいようだが・・
やぶにらみで視力もかなり悪い。

一度ラヨーンの親戚の材木関係の仕事に預けたが,すぐに逃げ出した。
また連れ戻したが,また逃げた。
金を稼ぐ気持ちもないらしい・・いや,金は欲しいだろうね。
でも頑張って働く気持ちはないようだ。

「ピー・ウエーン,俺,ゲームが欲しいなぁー」
(ピー・ウエーンはメガネのお兄さん・・て感じでしょうか(^^))

こいつの欲しいゲームはけっこう高い。
今回金欠の俺は,タイ語がわからないフリ^_^;

「プーチャイ・タット・ポム」という看板を見つけた。
順番に直訳すれば,「男,切る,髪」。
わかりやすい(^_^)

安心して店に入ると,少し疲れた感じのおねーさんが一人で
女の人の髪を切っていた。

・・タット・ポム・ダイ・マイ?

「ダーイ。」

・・髪の毛を切ってから,洗髪してね?

あったりまえだよね,普通。
だけどタイでは先に髪の毛洗って,カットした後に洗ってくれない店も
あるんすよ,信じられないことだけど!

切ってもらいましたよ,凄くまともだった。
顔そりも剃刀の刃を新品に換えてちゃんとやってくれました。
タイで切ってもらった中では一番まともな床屋さんでありました・・

カット,洗髪合わせて100バーツ。
いいなぁ,ここ,来年きたときにもやってもらおう。


美容院でマオ

2006年01月20日 | タイという国
床屋に行こう!

パタヤからカミサンの実家のパクナムに戻って,急に思い立つ。
1月2日まで,近所の床屋はお休みだそうだ。

美容院・・ってのもあったな。
田舎町の美容院だけど,髪の毛がうっとおしいので行くことにした。

・・髪の毛を切ってくるよ。

一言,カミサンに言って,家から出ようとすると,

「待って!! トーに送らせるから。 トー!お願い。」

トーがパタパタと走ってきて,バイクにまたがる。
後ろに乗れ,という。

やれやれ,ほんのご近所なのになんで?

「夜はあぶないから,ってピー・ムーが言ってる。 乗って,
 ピー・ウエーン。」

近いのに・・まぁいいか。

トーに送られて着いた店は,店の中でおっさんが料理をつまみながら
BEER・LEOを飲んでる。
客の女性が一人,それをカットしているおねーさんが一人。

・・プーチャイ,タット・ポム・ダイ・マイ?
(男でもカミ切ってくれる?)

「ダーイ,少し待ってね。」

ソファーにビール飲んでるおっさんと一緒に並んで座った。
おっさん,

「コン・タイワン? コン・チィーン?」

・・コン・イープンだよ。 おじさん,ここの店の人?

「うん,あの髪切ってる綺麗な人のムニャムニャだよ。あはは。」

そーとー,できあがってるわ(^_^)

「そうか,コン・イープン,まぁ飲めよ。」

おっさんがグラスをひょいと俺に渡す。
俺はなんの遠慮もしないで,ぐいと飲み干した。
喉が乾いていたので,凄く旨い。

「おお,飲める人だね。もっと飲めよ。」
と,でかいグラスを出してきて,注いでくれた。
料理も食べろ,と勧めてくれる。

・・あれ,美味しいね,これ。今日は特別な日なの?

「いや,やっぱし正月だもんね。今晩だけだよ。
 お客さんもいないしさ。」

いるじゃねーか!
俺と,もう一人女の子も今,やってもらってるっちゅうに(^_^)
まぁいいか。
ビール,美味しいし^_^;

このビア・リオーって,たぶんタイで売ってるビールで一番安い。
ライトだけど味は良いし,俺は好きなビールなのである。
でも,見栄をはるタイ人は,レストランとかでは頼まないので高めの
店には置いてない。
安食堂の定番だ。

おっさんが,俺のグラスに氷を入れてくれた。
ライトなビールに氷っちゅうのは・・どうかなぁと思ったけど
すでにコン・マオ(酔っぱらい)。
氷入れたビア・リオーをガンガン飲む。

その後ろで,心配そうに見つめるトー^_^;
俺の順番だよ,と肩を叩く。

・・はーい・・
グラスのビールを残さずに飲み干して,カットの椅子に座る。

おねーさんが,
「どういう風に切るの?」

・・タット・ポム・サンサン!(短く切って!)

作業に入ったおねーさんが,
「あらま,頭の地肌が真っ赤よ。きゃはは。」

・・すでに,マオ・レーオなので勘弁してね。

髪の毛切ってもらって,洗髪なしで50バーツなり。
おおお,ビールとつまみ付きのなんとお安いお店でしょ・・

あきれかえった顔のトーのバイクに再び乗り,家に戻った。

カミサン,俺の頭を見るなり,
「なぁに,それ。 かっこわるいし,まだ長いし,どこの店?
 私と一緒にもう一度行きましょう!!」

おいおい,勘弁しておくれ。
おじさんはもう眠い。
翌朝,別の床屋にもう一度行くことになりました・・とさ^_^;
  







メーカーの概念

2006年01月19日 | 独り言
今日、まだタイにいるカミさんから電話が入った。

「今、ビッグCにいるの。
 ファクス付きの電話を選んでいるんだけど、A4が使える奴と
 もっと大きいサイズ出来るやつとがあるのね。
 どっちがいいの?」

・・ん、別にA4サイズなら十分だから、A4で良いんじゃない?

「あのね、A4の方が高いのよ。500バーツくらい・・」

・・???。もひとつおまけに???

サイズが大きいのを送れる方が安いって?
うーん、こいつ、完全に何かを勘違いしてるな。
あるいは感熱紙タイプと普通紙タイプの違いか・・
これは説明する時間と、電話代を秤にかけないといかんな(^^)

「あのね、シャープとブラザーがあるのよ。
 どっちがいいの?」

・・シャープの方がファクス付き電話は沢山作ってるだろうね。
  シャープの方にしとくか?

「ブラザーってタイで有名なのよ。 
 シャープってあまり知らないの。どしてシャープの方が高いの?」

う、こいつの感覚、なんとなくわかる。
ミシンとかってブラザーはタイで人気がある。
そのイメージだな。

・・まぁ、まかせるよ。
  どっちでもそんなに変わらないと思うから。

そうね、俺がこっちにいる場合は任せるしかないわけさ。

それにしてもタイ(これはタイに限らない)のメーカー評価とかって、
製品を見てない。
女性に特に多いけど、男にも多い。
で、モノの内容を見てない。
で、あのメーカーが私は好きなの・・ってか。



ゴーゴー?

2006年01月18日 | タイという国
パタヤの海沿いに,ショッピングセンターがある。
そこの3階に,タイスキの店があった。

カミサンと娘,そしてチェンマイから後を追って来た
16才の男の子と三人でタイスキの店に入った。

この男の子は,今は陸軍の下の学校に通っている。
カミサンの弟の息子なんだが,これが性格がとてもいいし,
頭もいい。
夜中にパタヤの夜の街にさまよいでた15才の子とは雲泥の差がある。

カミサンも彼を気に入っていて,この正月はチェンマイからのバス代を
自分が出すから遊びにおいでと誘ったくらいだ。
・・結局俺がバス代とかおみやげ代とか出すんだけどね(T_T)
しかし優しい良い子なので,カミサンが贔屓にするのはよくわかる。
名前はトー。

プラー(娘)がタイスキに満足して,お店の席を立って,まわりで遊び
始めた頃。
カミサンがのたまう。

「あなた,トーをゴーゴーバーとかに連れて行ってくれない?」

・・はいい~? お前,何を言ってんだ?

「この子,もうそろそろ大人よ。 大人の世界を少し教えてあげてよ。」

・・あのね,いくらなんでも酒を飲めない年の男の子には早いだろうが。
  もう少したったらいいけどさ・・
  ところで本気???

「あははは,もしかして本当は行きたいんでしょー?
 本気だよ。 行って来てよ。」

どこまで,何を見せろってんだよ。
あぶねーなー,もう(^_^)

でも,トーと二日間ほど一緒に過ごし,こいつの顔を見ていると,こいつが
20才くらいになったら一緒にゴーゴーってのも楽しいかもな・・って思った。
素直で優しい良い奴だ。

このまま育って欲しいもんだな。
こういうしっかりした身内がタイに欲しかったんだよ・・

そうね,陸軍に行くのも良い経験かもしれないけど・・
チャンスがあったら日本に来るかい?
そんな言葉をかけたくなる子だった。


子豚の炭火丸焼き

2006年01月17日 | タイという国
また閑話休題。

パタヤータイ通りの正月のお馴染み。
豚の炭火丸焼き。
これ、今年も食い損なった!!(^^)

パタヤの海・・昔、タイに住んでいた頃はとんでもなく汚い海だった・・
ホテルなどの排水に一定のルールをつけたらしく、今回行ったときは
そこそこの奇麗さになっていて驚いた。

特にチョンティエンビーチ。
パタヤからシーローに乗って20バーツほどで行ける海なんだけど、
おお・・ゴミも落ちてない。
頑張ってるねー。
適度に静かで、便利で、食事やシャワーにも苦労しなくて
安くあがる。

付近にはアパートメントやコンドミニアムがけっこうな数、
建築中だ。
タイの景気は完全に回復したらしい。

泊まったのはパタヤータイ通りのグランドホテル。
パタヤの定宿である。
一泊900バーツが、正月料金で1050になっていた。
昔は600バーツだったんだよねー

夜、パタヤータイ通りを歩くと、刺激的で面白い。
オカマバーやえげつない系のショーの店、健全な観光客向けの
ムエタイショー付きのレストラン、ごちゃまぜだが面白い。
ゴーゴーバーのお姉さんは妖怪人間ベラみたいなのが多くて
恐いが(^^)

夜の怪しさに惹かれて、一緒に連れて行った男の子(親がいなくて
お義父さんが引き取って育てた・・15才)が
こっそり部屋を抜け出すという、ひと騒動があった。

彼はどうしてもパタヤの夜を見てみたかったらしい。
真夜中に戻り、フロントでキーをください・・と言って同じ部屋の
お義母さんとお祖母さんにばれた。

「フロントに、キーを下さい、と言っている男の子がいるんだけど、
 この子はほんとに一緒の部屋の子ですか?」

こんな電話がフロントから真夜中にかかってきたもんだから、
お義母さんは激怒。
げんこつでその子の頭をぶん殴ったらしい。

翌朝、
「おおーい、チェップ・チェップ(痛い、痛い)」
と手を振って嘆きながら事の顛末を説明してくれた。

翌朝の朝食ビュッフェで、その子は下を向いてしょんぼりしていたが・・
たぶん全然懲りてないだろう。
そーいう奴だから。

しかしまぁ、あの年頃だとしゃあないかなぁ・・
スケベな事ばっかり考える年頃だし、パクナム近辺しか連れて行ったこと
ないし、この街に好奇心ばりばりにさせられたんだろう。
まぁ、・・わかるわ。



16年の重さ

2006年01月15日 | 独り言
時の流れを考えた事ってあまり無く、お店を開いて16年もたってしまいました。

この時間は一言でいうならば、一瞬。

でも色んな人との出会い、中身の濃さは凄かったと思う。

今日、ランチタイムの後に冷たい雨が降るのを店の窓から眺めていた。
沢山の仲間が俺の店を通り過ぎていったんだな。

あの時、あいつがこんな事を言った、あんな事をしてた、
良いこともしてくれた、やっかいな奴もいた。

幸いなことに、恨みを持って辞めたというパターンは結果的には
無かったと思う。
これは自分の中での秤だから、相手の想いはまた違うかもしれないけど・・
自分にとっては、みんな同じ釜のメシを食った仲間です。
切ない想いももちろん、あります。
長いことやってれば、考えられない事もおきるのであります。
ドラマチックで、書けないこともありますよぉ~

タイ料理に出会って、美味しいな、と思った。
当時は東京に数軒しかタイ料理屋はなかった。
マイナーなジャンルで、マイナーな路線で生き残れる道を
見つけた、と思った。
真剣に勉強を始めた。

3年後、勢いで店を始めた。
思いこみの力で店を始めた。
でなければ、大借金して無謀なプランを誰が出来ますかいな。
アホだから、必要だからやったですよ。

運が良かったとしか言いようがないようなスタッフで始められた。
その後は、悪戦苦闘でした。
でも人には恵まれ続けた。
助けられてきた。

徳を持った人が来て、その人たちに頼り、甘えた。
長くいたその人たちが去り、正念場を迎えた。

さぁ、これからが「ショー・ターイム」!!



悪いピー その5

2006年01月14日 | タイという国
ワット・バンナーを出て,ワット・アソーガラム(カミさんの実家近くの
でっかいお寺。寺の周りが湿地帯で,動物がいっぱい)に向かう。

アソーガラムに,お払いを指示したあの女性,すっげー大きな目のあの
女性が今日は尼さんのお仕事をしに来ているのだそうだ。
一週間に二日間,お寺で尼さんの仕事をする。
普段は美容師さんだそうだ。

本日のお払いの報告・・というか,俺の悪いピーが消えたかどうかを
見てもらうのが目的らしい。
そりゃ,俺だって興味があるから見て欲しい。
そんでもって,なんか言ってもらいたい。

途中,スクンビット通り沿い(バンコクからカンボジア国境まで
この通りは続くのである)に適当な沼を見つけた。

「あそこにするか。じゃ,止めるよ。」

近づくと,思ったより汚い沼だけど・・
広さは十分あるし,まぁいいか。

ティー,俺,ムーがカメをこの沼に放した。
いきなり水中に落とされたカメは,どう動いたらいいのかわからんらしく,
俺が放したカメはジタバタしながら,沼底にぷくぷくと消えていく。
おーい,だいじょぶ? 泳げる?

ティーのと,ムーのは下手な泳ぎだが何とか水面で泳いで(もがいて)いる。
このカメ,泳いだことないんじゃないの?
まいっか。
カメの行く末はともかくとして・・
これにて,お払い,タンブンが無事終了。

アソーガラムについて,本堂に入るとすぐに例の女性が近づいてきた。

「もう,来る頃だと思っていたの。」

白い尼さんの出で立ちがとっても似合う。

「どうですか? サバーイ・チャイ・マイ?」
 (すっきりしましたか?)

・・少しサバーイですよ。 頭の・・眉間のあたりが軽くなった感じです。
  どう? うしろにまだなんかいる?

「ううん,もういないわ。 (隣のティーに向かって)ね,彼,
 明るい感じになったわよねぇ。 良かったぁ。」

嬉しそうに笑う。
そうですか,喜んでもらえれば俺も嬉しい。

働きながら,週末はお寺で尼さん,人に頼まれれば自分の力を
人の為に使う。
12バーツもらって,それはお寺にタンブンする。

よく考えてみれば真似の出来ない人生じゃないか。
日本の職業的なお坊さん達とは,あまりにも徳のレベルの高さが
違う。
好意をいただいて帰ります。
ありがとうございます。

それから,ティー。
段取りつけてくれてありがとうな。



パタヤの夜

2006年01月12日 | タイという国
閑話休題

パタヤの街を夜、お散歩するとこんなんありました。
カブトガニ。
卵をヤム(酸っぱくて辛いサラダ)にして食べます。

でも、生臭いんで個人的には好きじゃない。
えらく高いし、日本では保護動物だし、そもそも気色悪い動物だし。