せろふえ

チェロと笛(リコーダー)を楽しむおじさん

カンタータ106番「神の時こそ いと良き時」バッハ

2018年08月11日 | リコーダー
 カンタータ106番は、少なくともリコーダー吹きにはとても有名な、とてもきれいな曲だ。リコーダー2本とヴィオラダガンバ2本と通奏低音と歌という簡素な編成で、バッハのごく若いときの作曲、葬儀の音楽だそうだ。
 左の写真はIMSLPのスコアを加工したものだが、見てわかるようにスコアはフラット二つで書いてあるが、リコーダーは本来、左上のように2度上でフラット一つで書いてある。当時オルガンや弦楽器はコーアトーンと呼ばれるおそらくa=465くらいのピッチで、管楽器はカンマートーンと呼ばれるa=415くらいのピッチだったらしく、移調楽器のように扱われているのだ。
 だから、スコアや、どこかでもリコーダー用にカンタータの中から抜き出した楽譜を見ることがあるのだが、吹く気がしない。リコーダー2本で楽しむなら、フラット一つのヘ長調で吹きたい。
 フラット二つのスコアの2度下のリコーダー用がフラット一つというのも面白いところで、どうもフラットは一つ少なく書く習慣があり、スコアは本当はフラット3つの変ホ長調のはずだ。ドリア旋方のなごりだと思うのだが、よくわからない。
 CDはアーノンクールーレオンハルトの全集の一部と、BCJのを持っている。二つを聞き比べるとどうもアーノンクールの方はフラット二つのスコアで演奏しているように聞こえる。フラットの音がクロスフィンガリングのくすんだ音なのだ。BCJのほうはすっきりした音で、ライナーノートにも明言してあるが、ちゃんとコーアトーンとカンマートーンの混合で演奏しているようだ。


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