空と海の間で

海の上を漂いながら感じたことなど・・・。

こんなところに山の幸が

2005-11-02 15:26:48 | main
 海岸近くの、しかもすぐ手が届くところに、大きな実がなっていました。この写真を撮った頃が食べごろだったのですが、そのままにしておいたら、数日後にはさらに熟して食べごろは過ぎていました。翌日に見るとなくなっていました。誰かが見つけてもいで行ったのかとも思いましたが、地面を探すと落ちていました。蟻がよってたかって大騒ぎというありさまでした。もっと高いところになっていたら、野鳥のエサになって種も遠くへ運ばれたのでしょうが、蟻の食料ではそれも望めません。
 子供の頃には近くの山や林へ、よく探しに行ったものでした。その頃でもそんなにおいしいとは思いませんでしたが、ほんのりと自然な甘さに惹かれたのと、頃よく熟したその実を見つけるのが楽しくて、秋には悪ガキが連れだって探しまわったものです。
 子供の頃食べていた実には、小さめの実で青紫色のものと、大きな実で赤紫色のものが有りましたが、これは前者でしょう。前者にしては実が大きめですが、実が1個だけだったので、栄養を独り占めして大きくなったのでしょうか。赤紫色の大きな実はあまり目にすることがなく、見つけるとものすごい宝物でも見つけたように興奮したことを覚えています。頃よく熟れて皮が割れているのを見つけても、木に登ったり蔓を引っ張ったり苦労していざ手にしてみると、野鳥に食べられた後ということもよくありました。野鳥に食べられる前で、しかも熟れている実を見つけるのは、結構幸運なときだったのかもしれません。
熟す前の実を手に入れた時は、缶にその実を入れて地面に埋めて、熟すのを待ってから食べました。まるで青いバナナを倉庫で熟させるみたいです。わざわざそんな手間をかけてもそんなに美味しくはないのですが、その頃は穴に埋めてまた堀だすという、少し秘密めいた行動にわくわくしていたのでしょう。この方法は誰に教わったのか記憶にありませんが、おそらく遊び仲間の誰かが教えてくれたのでしょう。