お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

みにくいカボチャ?

2008-10-30 | about 英語の絵本

The Ugly Pumpkin

パンプキンパッチで人気の売れ筋となるカボチャは、まず値段の割に大きいコスト・パフォーマンスのよいカボチャ、そして個性的なジャック・オー・ランタンになりそうな、表情のある、できるだけ前から見ても横や後ろから見ても格好のよいカボチャです。できあがったランタンは、中にろうそくを入れて外に置きっぱなしにするので、「座りの良さ」も大事なポイント。大人も子どもも、パッチ中を歩き回って、あっちのカボチャ、こっちのカボチャと、ひっくり返してみたり回してみたり、矯めつ眇めつ、楽しんで選びます。
 
でも、パッチには、こうした売れ筋にまじって、「日当たりがアンバランスだったの?いびつに育っちゃたねぇ」とため息交じりに話しかけたくなるようなカボチャや、どうしてもヘタを上にして安定できずにごろんと転がってしまうカボチャや、痩せて明らかに見劣りのするカボチャなどが必ず混じっていて、だんだん売れ残り、なんだか可哀そうな気にさせられます。
 
The Ugly Pumpkinは、そんな、やせっぽちのカボチャのお話です。
 
カボチャ畑で張り切って買われるのを待っているのに、やせっぽちのカボチャなんか誰も買ってくれません。仲間はみんな買われて行ってしまい、がらんとしたカボチャ畑にひとり、ぽつねんと取り残されているうちに、やがてハロウィーンも過ぎてしまい…さて?大丈夫。そんな規格外れのカボチャ君にも、やがて行き先と仲間ができます。

いかにもアメリカらしいハッピー・エンドのページからは、「ここはアメリカ。ダイバーシティを重んじる国だよ。アメリカでは「違い」は個性。きっと誰にでも、ふさわしい役割や居場所が見つかるよ。あきらめないで!」というメッセージが聞こえそうです。
コメント
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