幼稚園入園前の子どもたちに「絵を描くの、好き?」と聞くと、すぐ「好き!」「好き!」「好き!」と元気な返事。でも、大きくなるにつれ「わかんない」「好きじゃない」となり、ついには「絵は描けません!」と答えるおとなになる・・・と言われています。これ、私には他人事ではありません。子どもを育てていて一番困ったのは、のべつまくなしに「絵、描いて!」と言われたことだったからです。
東京お茶の水にある(株)芸術造形研究所は「誰もがアートで自己表現できる」方法論を開発しています。そもそもは認知症の高齢者のためのアートクラスのカリキュラムと教授法の開発からスタート。だから、病んでいても、障害があっても、なんら問題ではありません。この研究所のクラスやワークショップに出席すると、ほんとうに「誰でも絵が描ける」ようになります。たとえば上の写真は芸術造形研究所がもっているカリキュラムのひとつ「あじのひらき」です。2時間のクラスの時間内にこれが仕上がるようになります。
実は、絵が描けない!という思い込みは洋の東西を問わないようです。また、大人だけの問題でもありません。
絵は描けない!と思い込んでいるひとに、でも、だからといってすぐにクラスには通えないひとに、絵本 "The Dot" をおすすめします。
![]() | The Dot |
Walker Books Ltd |
日本語版もあります。邦訳は「てん」。英語と併読でお楽しみください。
![]() | てん |
あすなろ書房 |