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ウェネトさまの館

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ビスうさ・ウェネトと申します。
どうぞごゆるりとおくつろぎ下さいまし。

宮本典刀 街の記憶(吉祥寺美術館)

2025年04月26日 19時54分00秒 | 展覧会・美術関連

昨日は、2つの個展を観たのでございます。

まずは、武蔵野市立吉祥寺美術館「宮本典刀 街の記憶」
https://www.musashino.or.jp/museum/1002006/1003349/1007658.html
(ロビーのみ写真撮影可)

宮本典刀の銅版画を観るのは初めてやも知れぬ。

宮本は、長い時間をかけて街を歩きまわり、スケッチやメモはせずあらゆるものを記憶し、再構築して作品を描くそうな。
日頃から様々な音楽を聴き、「色を見ると音が聴こえる」「絵に音を見る」と語っているとの事。

本展では、アクアチントの色面で街を描き始めた1999年以降の作品を中心に、最初期作と最新作を含む66点が展示されておりまする。

【ロビー】写真撮影可
ロビーは9点の展示(最後の1点は写真撮影不可)

5点をリスト順に載せまする。

《机上の記憶(2)》2003 アクアチント、エッチング
本展のメインビジュアル2点のうちの1点。

《夕景の街》2023 アクアチント、エッチング

《給水塔のある風景》2001 アクアチント、エッチング

《街の記憶(2)》2002 アクアチント、エッチング

《橋の記憶》2004 アクアチント、エッチング

 

【企画展示室】
こちらも気になった作品をリスト順に挙げまする。

《緑屋根の家(4)》1999 アクアチント、エッチング
この頃からフラットな色面のみを用いて描くようになったのじゃ。

《オアシス》1979 エングレーヴィング
初期の作品5点、全く作風が違ってビックリじゃが好き。
特にこの《オアシス》は、緻密な植物などツボ。

《途中の海》2010 アクアチント、エッチング
緑の屋根屋根の向こうに海。橋をひとり歩く人影はご本人かの?

《沈黙の調べ》2011 アクアチント、エッチング
構図も素敵。モンポウが聞こえてくるようじゃ。

《青銅の海》2019 エッチング(サンドペーパー)
サンドペーパーを用いてエッチングのみで表現した地中海。

《青の街角》2017 アクアチント、エッチング
メインビジュアル2点のうちの1点。青い建物の小さな入り口、入ってみたい。

《Blue-etching-3》2024 エッチング(一部雁皮摺)
エッチングの青い線描で埋め尽くされた画面に、反転したト音記号がぽつんと1つ。

《広場》2005 アクアチント、エッチング
工場チックな黄色い建物に、手前の工場の影のみ映っておる。

《廃屋》2015 アクアチント、ソフトグランド・エッチング
柔らかくて薄い布のような質感。

誰もおらぬ静かな空間で、じっくり拝見いたしました。
会期は6月1日まで。

併設の2つの展示室も観たのでございます。
★浜口陽三記念室「海を越えて」
https://www.musashino.or.jp/museum/1002006/1003366/1007643.html

40年間住んだパリを離れ、サンフランシスコへと移住した1980年代に制作されたメゾチントを中心に10点。
同じ頃、1978年から8年間をニューヨークで過ごした永沢まことのリトグラフやペン+水彩画も10点展示。

★萩原英雄記念室「純粋な木版表現」
https://www.musashino.or.jp/museum/1002006/1003367/1007644.html

凸凹併用の複雑な効果の木版画。18点の展示。
この部屋で自由に座れる、ロバート・ベンチューリの椅子も可愛いのじゃ。

この後に観た個展の話は、また後日書きまする。

★本の話:其の壱
H.P.ラヴクラフト『アウトサイダー クトゥルー神話傑作選』

ラヴクラフトの『インスマスの影』と『狂気の山脈にて』は読んでおったが、こちらを読みそびれておった。
クトゥルー神話、15の短編じゃ。
カバー装画は今回も大好きなコラージュ作家、M!DOR!の作品。
この表紙だけで手に取りたくなるからの、やはり表紙は大事じゃ。

★本の話:其の弐
白川紺子『海神の娘(2)黄金の花嫁と滅びの曲』

1作目を読んでから時間が経って、どんなだったかすっかり忘れておったが問題なし。
こちらは5つの連作短編。
続きも楽しみじゃが、霊子が人でなしになりませぬように~。

★本の話:其の参
『装苑 3月号 衣装と個性 特別な一着』

今夜19時から、結弦くんの単独ツアー「Echoes of Life」わたくしが観に行った千葉公演初日が絶賛放送中じゃが、CSゆえ観られぬのじゃ(涙)
で、この雑誌の事をブログに載せそびれておった事に今ごろ気がついた。
Novaくんの衣装の特集、記事もお写真も素晴らしいので、機会があればぜひご覧くださいまし。