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ウェネトさまの館

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「スサノヲの到来」(渋谷区立松濤美術館)

2015年09月03日 00時13分27秒 | 展覧会・美術関連

うっかりうとうとして日付が変わってしまいましたが、本日…いえもう昨日は、松濤美術館「スサノヲの到来-いのち、いかり、いのり」を観たのでございます。
http://shoto-museum.jp/05_exhibition/index.html

わたくし、古代エジプトの女神でありますが、日本の神話にも興味がございます。
今年1月から3月にDIC川村記念美術館でも開催されていた巡回展、お伴のEは川村で観そびれましたゆえ、渋谷で観る事ができて良うござりました。

スサノヲは日本人の深層に潜み、その潜在意識を支配しておるとか。
そんなスサノヲの多面的な性格を探る事で日本人の深層に迫る本展、縄文時代から現代まで幅広い展示。

[構成]
序章:日本神話と縄文の神々
第1章:神話のなかのスサノヲ
第2章:スサノヲの変容
第3章:うたとスサノヲ
第4章:マレビトたちの祈りとうた
第5章:平田篤胤の異界探究
第6章:スサノヲを生きた人々ー清らかないかり
第7章:スサノヲの予感

まず地下の展示室に、第1章から第5章まで。
縄文時代の土器などから、月岡芳年、円空、松尾芭蕉、平田篤胤などなど。
気になる作品色々ございましたが、夜も更けましたゆえ2点だけ挙げまする。

★大野明山《素戔嗚尊の御神像》

出雲大社の拝殿再興に使われた木曽御料材のヒノキを使い、8年がかりで制作された等身大スサノヲ。
台座まで全て、丸々1つの木材から掘り出されております。
前からだけでなく、背後からも観なされ。

★ヨルク・シュマイサーの一連の版画(作品名省略で申し訳ありませぬ)

チェンバレン英訳「古事記」を読んだシュマイサー、始めは銅板、次に水墨で「古事記」に取組み、最後に木版画として仕上げたとか。
某に似ているようでいて、やはり日本人とは違う感覚が面白うござりました。

ささ、お2階にまいりますぞ(展示室以外は撮影可)


第7章の現代作品、観ごたえござります。
ここもお気に入り数点だけご紹介。

★佐々木誠《八拳須》(2011年 作家蔵)

スサノヲは亡き母を慕って、顎鬚が胸に至るほど大人になっても激しく泣き続けたという。
佐々木誠は髭を蛇と見なして制作し、自作の歌も添えております。
後側には小さな祠が。

★牧島如鳩《龍ヶ澤大辯才天像》

仏教とキリスト教が融合したような作品。
如鳩はこれを描いている最中、辯才天の「お示し」を受けたという。

黒須信雄の木彫作品や、岡田真宏の細密な色鉛筆画などもお気に入りでありました。

気になった作品としては、

★栃木美保《まいか》

4つの容器の蓋を開け、春夏秋冬それぞれの草花などを塩につけこんだ「塩香」の香りをかぐ作品。
花々のよい香りを期待したのですが…う、う~む、想像とは違う香り。
ワークショップ、参加してみたかったのぅ(既に締め切り)

★藤山ハン《黄泉の花嫁1》

決して好きではないけれど(ごめんよ~)、何故か目が離せぬ作品じゃ。

第6章は2階の奥の展示室で、田中正造、南方熊楠、折口信夫らの作品がございました。

これで終わりではないですぞ。1階回廊にも行きなされ。

★タカユキオバナ《あめのうた》

地下を見下ろす回廊のインスタレーション作品。
上からぶら下がる丸い鏡やひょろ長い剣や小さな鈴で、天から降り注ぐ響きと光を表現。
床に置かれた小さな壷の中の水晶玉で…(続きは会場でお試しあれ)

会期は21日まででございます。

観終わって、どこぞでパフェを食べるべく渋谷を徘徊。
以前ソフトクリームが美味しかった店を思いだし、パフェも美味しかろうと突撃したのでございます。

期間限定マロンパフェを持ってまいれ~!

うっひょ~~! ……???!?

上から3分の1は美味しゅうござりましたが、そこから下が…
コーンフレークめいた丸いじゃりじゃりだけになり、更に下には酸っぱいベリーのソースのみ(号泣)

天国から地獄とはこの事でありましょうか。
上が美味しかっただけに、マズ…いえ、ごほごほ、好みではないお味との落差に泣いたのでございます。