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ウニ吉の、ウニ吉による、ウニ吉のための…

ピサの学会終了!

2006年09月22日 | Weblog
いや~、一人でヨーロッパに来ても本当につまらない!
前回のピサの学会では妻と一緒だったので、
学会期間中でも隣町のルッカに遊びに行ったり、
世界遺産のチンクエ・テッレに行ったり、
学会終了後にはフィレンツェに行ったりしたけど、
今回はひたすらまじめに学会に出ていました…。

学会のことを詳しく書いても仕方が無いので、
印象に残っている出来事を2つだけ書いておこう。

今回の学会参加の主な目的のひとつに、
イタリアの実験グループに
ウニ吉がやった理論的な仕事の内容を説明することがあった。
このグループは世界的にも有名で、
ウニ吉の仕事がモロに関係する実験をしているのだ。

ところが、この実験グループのボスが曲者で、
非常に傲慢な印象を受けた。
ウニ吉が発表しているポスターの前に来てもらって
いざ説明しようとすると、いきなり

  I don't want to hear theoretical "explanation" of
  known experimental results.
  I'm only interestead in new theoretical "predictions".

な~んて言われてしまう。

ウニ吉のポスターは全部でA4用紙15枚からなっているけど、
最初の12枚は、これまでの実験結果がどのようにして
理論的に統一的に「説明」されるのか、
というのが書いてあるんだけど、
そんなことには全く興味が無いよと言われてしまったのだ。
なんちゅう傲慢な奴っちゃ!

幸い、最後の3枚は新しい理論「予想」だったので、
そっちの方には興味を持ってもらえて、

  それは今まで気が付かなかった。
  早速帰ったら調べてみるよ

と言われたので、話した甲斐はあったけど…。
あと、その実験グループの
(ウニ吉と大体同じ年齢の)若い研究者と仲良くなれたのでよかった。

もう1つの印象に残ったできごと。
あるポスターの発表要旨を読むと、ウニ吉が今やっている
計算機シミュレーションとほとんど似たような研究っぽかったので
早速聞きに行ってみることにした。
確かに、ものすごく関連した研究だった。
ただ、そのアメリカ人がやっている研究の対象は、
ウニ吉がやっている対象よりも少し複雑なシステムだった。

その人に、ウニ吉も似たような研究をしていて、
ただし、dumbbell system というもっと単純なシステムでやっている、
という事を伝えると、その人も最近 dumbbell を始めたんだと言う。

どんなシステムですか?ともう少し具体的に聞いてみると、
聞けば聞くほどウニ吉がやっているシステムに似ていることが判明!
そのうち、そのアメリカ人が「あー、もしかして?!」
とごそごそと鞄の中からある論文を取り出した。
ウニ吉が書いた Physical Review Letters の論文だった!

ウニ吉の以前の論文を読んで、
ウニ吉が使い始めたシステムの方が理解しやすいものだから
そのシステムを調べ始めたそうだけど、
たしかにこうなると二人は全く同じシステムを調べていることになる…。
しかも、同じ目標に向かって…。

幸い、いろいろと探りを入れたところ、
ウニ吉の方が解析が進んでいるようだったけど、
何を隠しているかわからないし、油断できないなぁ…。
しかも、ウニ吉の分野ではホットな話題だし…。

とりあえず、お互い連絡を取り合おうということになった。
まぁ、むこうは教授だし、これで何かのコネクションができるかな?
とりあえず、日本に戻ったらさっさと論文を書こうっと!

振り返ってみればあっという間の一週間だったので
それなりに充実していたのかな?