飯舘の「村民の森あいの沢」のため池には、南北の岸をつなぐ「あいの浮橋」が架けられています。
去年の今頃は、除染工事のために池の水が抜かれ、あいの沢は立ち入りが禁止されていました。
除染が終わっても、工事の影響なのか、スイレンは以前より数が少なくなってしまいました。
飯舘村では、原発事故後に広範囲にわたって除染作業が行われました。遊歩道や近くの施設周辺は安全性が確認され、今は多くの人が利用を再開しています。
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ため池の南側にある「あいの沢遊歩道」を歩きます。
花はほとんど咲いていなくて、咲いているのはアマドコロくらい…
リョウブとコシアブラ。木に札が下げられているので、名前が分かりました。
緩やかな山道を登ります。
ふと足元を見ると、あたり一面にギンリョウソウが咲いています。
何日か前に初めてギンリョウソウに出会ったばかりなのに、こんなにすぐに、こんなにたくさんのギンリョウソウ…
ギンリョウソウは、全身が白くて半透明です。葉緑素がないので光合成をしません。
横から、正面から、見れば見るほど、不思議な姿…
所々に日が差していますが、森の中は薄暗くて、少しひんやりしています。
ひっそりと咲いているギンリョウソウは、そっとしておかなくちゃいけないと思いました。
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ナツツバキは、まだつぼみ。
チゴユリやスミレ、ウメガサソウは、実や種を付けていました。
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あいの浮橋を渡って、北側の駐車場へ戻ります。
水面がすぐそこに見えて、ふわんふわんと池の上を歩いているような気持ちになりました。
橋の手すりにとまって、尻尾を上下に振っている鳥がいます。近づいても逃げようとしません。
セキレイだと思うのですが…、鳥の見分けは苦手です。
2025.6.6