晴釣雨読

釣ったり読んだり

晩秋にホトケノザが咲いている

2008-11-19 08:11:30 | 
先日新聞に、京都府立大学の卒業生と教授の調べで「10月はじめに咲いたキンモクセイが12日ほどおいて二度咲きする」という研究記事が出ていた。前年度の枝についた不定芽から二度咲きがあり、不定芽には未発達の花が多く、遅れて開花するとのことである。
 そういえばイチジク(無花果)も二度出来る。キンモクセイとは逆だが、最初は前年度の枝につき、本格的なのはその年に展開した枝につくように思う。
 二度咲き、四季咲き、狂い咲き、温暖化?咲きなど木の開花についていろいろ調べれば楽しいと思う。
 
さて、花期は春である越年草のシソ科のホトケノザが今満開である。まもなく霜にあたって越年するという前にもなぜ咲くのだろうか。春の濃い赤紫のホトケノザと違い、今の花色は清楚な薄紫色だ。
ホトケノザは秋に芽を出し越年し、春先から一斉に咲き6月には枯れる。晩秋に咲くのは、早く成長してしまったのが咲いたのだろうか。
秋に芽を出し春に咲く花は多い。しかしタンポポ、ナズナ、オオイヌノグリなどは晩秋からも次々開花している。ホトケノザも晩秋に咲くことはよく知られている。花の少ない時期に畑一面に一斉に咲くホトケノザは見事である。
キンモクセイの二度咲きの記事に刺激された。ホトケノザの開花について詳しく調べようと思う。


元航空幕僚長の「侵略戦争は濡れ衣」論文

2008-11-12 13:27:19 | 世の中
アメリカで始まった金融危機はとどまるところがなく、ますますその影響を世界中に拡大している。
株価の下落、円高など日本経済も深刻な景気悪化で、景気のよかった企業もパートや派遣労働者・期間工などの首切り、リストラを始めている。採用内定者までも採用取消をする事態も起こっている。
11月総選挙を掲げて登場した自公政権の麻生内閣は、「経済対策優先・・・」だとして年内解散すらせず、銀行への公的資金の投入枠を拡大、大企業に対する減税などの追加経済対策を行おうとしている。物価高や貧富の格差拡大に悩む国民に、小手先の「定額給付金」を渡して、総選挙を有利に導こうと図っている。
つい先日のアメリカ大統領選挙では黒人初の大統領候補者オバマ氏が圧倒的な勝利をおさめた。
このところの世の中の出来事は、十分考える間もなく、次々とおこる新たな出来事の前に、すぐ過去となってしまう感がある。
 田母神俊雄航空幕僚長の「日本が侵略国家だったとはぬれぎぬ」などと主張する論文がホテルチェーン・アパグループ主催の懸賞論文で最優秀賞を受賞し、10月31日インターネット上などで公表された。

一週間もたたないのに、田母神航空幕僚長は懲戒免職にもならず、63歳まで勤められたはずの職を解任されただけで、定年退職ということで、6000万円もの大金の退職金と論文最優秀賞で300万円を手にした。
アパグループの懸賞論文の応募総数は235人で現職空自隊員(田母神氏を除く)の応募者数は94人(さらに3名新たに判明、97名、空自隊員だけで約4割を占める計算になる。
94名の論文は今の多くの航空自衛隊員の考えであろう。もし賞が与えられていたら当然公開されるわけだから、いったいどんな内容であるか、知りたいものだ。
時の政府と違う過去の戦争に関する見解、憲法すら屈辱の憲法と考え、集団自衛権などを認めるよう憲法を変えたらよいなどとする人物を誰が幕僚長に推薦し任命したのだろうか。
これまで幕僚長という特権を利用しての、いくつかの違法な出張や行為が指摘されている。また権力を背景に、自説を講話や軍隊内の訓話で力説してきた人物である。
 
 11月11日、元幕僚長は国会で参考人として呼ばれた。しかし何ら反省することなく、自説をとうとうと繰り返した。挙句の果ては自分の数々の発言を、「憲法で保障された表現の自由だ」などと述べた。この元幕僚長も「憲法と法令を遵守する」と自衛隊法施行規則に基づいて宣誓したはずである。
元幕僚長が現職であった時の発言、書いた文章、行為のいくつかは、明らかに文民統制(ぶんみんとうせい、シビリアン・コントロール)に反する行為である。
これまでの政府がこの人物を容認し、幕僚長にまで任命した責任は重大である。
 
 この際、防衛大学校の歴史教育や自衛隊の幹部教育を点検し、時の政府の方針にそむく違法教育を行ってきた責任者は厳しく処分、違法な教育を改めなければならない。再び軍部の台頭を許すような、勝手な言動や行為をさせてはならない、と思うのである。