
「高天原(たかまのはら)に神留座(かむづまりま)す
皇親神漏岐(すめむつかむろぎ)
神漏美(かむろみ)の命(みこと)を以(もち)て
大海龍(おおわたつみ) 小海龍(こわたつみ)
諸海龍神(もろわたつかみ)を称(たた)へ奉(たてまつ)りて
五色(いついろ)の幣帛(みてくら)を
五方(いつかた)に取配(とりはえ)て
品般(しなじな)の供物(そなえもの)を
横山(よこやま)に置足(おきたらわ)して
神祓(かむはら)ひに祓(はら)ひ給(たま)ひて
清浄心(きよきむね)を悟(さとし)て
速納受(はやきこしめ)し
皇神(すめかみ)の御勅(みこと)に依奉(よざしたてまつ)りて
大海原(おおうなばら)に有住(あれま)す
広物狭物(ひろものさもの)を
神集(かむつどい)に集給(つどいたま)ひ
網目(あみま)に入給(いりたま)ひ
日(ひ)の守(まも)り 夜(よ)の護(まも)りに
守護給(まもりたま)ひて
罪咎祟(つみとがたたり)は 不在物(あらじもの)をと
常磐(ときわ)堅磐(かきわ)に
清(きよ)め給(たま)ひし事(こと)の由(よし)を
八百万神等諸共(やおよろづのかみたちもろとも)に
所聞食(きこしめせ)と申(もう)す。」