肉体には 六道に通じる門戸があり、
臨終において 最後に吐く息に乗って
自己の一霊が 身体のどこから出るかによって
死後の行き先が ある程度 決まるとされ
チベット仏教では 幾つかの説がありますが
肛門から出る:地獄に転生する
精や卵の出る部位から出る:餓鬼界に転生する
尿道から出る:畜生界に転生する
臍から出る:欲界に転生する
耳から出る:色界に転生する
右鼻孔から出る:夜叉に転生する
左鼻孔から出る:人界に転生する
眼から出る:天輪王となる
頭頂から出る:解脱する
このようになっており、
そのため チベット仏教においては
臨終の際に 頭の部分を少し上げて 小指で右鼻孔を塞ぐような姿勢を取らせて
解脱しやすくさせる方法が採られたりします。
解脱するためには
通常より 身体における 六道の転生門を霊的に塞いでおく事が重要で、
そのための1つの方法は
胸の中央に 藍色の「ウン字」を観じ

その藍色の光が肛門を照らし
また会陰や尿道を照らしてから
臍や口 鼻孔や両目 両耳などを照らし
頭頂に白色の「カン字」が輝く様子を観じる。

(カン字)
「観自在菩薩如意心陀羅尼呪経」

以下 「観自在菩薩如意心陀羅尼呪経」の一部で
受持する事で大果報が得られるとされます。
「爾時(にじ)
世尊讃観自在菩薩言(せそんさんかんじざいぼさつごん)
如是如是(にょぜにょぜ)
汝能悲愍諸有情類(にょのうひみんしょうじょうるい)
我加護汝即対我前(がかごにょそくたいがぜん)
令汝願求一切満足(りょうにょがんぐいっさいまんぞく)
汝欲宣説無障礙(にょよくせんせつむしょうげ)
観自在蓮華(かんじざいれんげ)
如意宝輪王陀羅尼者(にょいほうりんおうだらにしゃ)
最極甚深隠密心呪(さいごくじんじんおんみつしんしゅ)
随汝意説(ずいにょいせつ)
時観自在菩薩(じかんじざいぼさつ)
既蒙仏許悲願盈懐(きもうぶつきょひがんえいかい)
即於仏前(そくおぶつぜん)
以大悲心而説呪曰 (にだいひしんにせつしゅわつ)
ナモ・ラトナ・トラヤーヤ
ナマ・アーリャ・アヴァロキテスヴァラーヤ
ボディサットヴァーヤ・マハーサットヴァーヤ
マハー・カールニカーヤ
タドヤター・オン・チャクラバルティ・チンタマニ
マハー・バドゥメ・ルル・ティスタ・バジュラ・バラ
アーカラサメ・ウン・スヴァーハー
次説大心呪 (じせつだいしんしゅ)
オン・バドゥメ・チンタマニ・マハー・バジュラ・ウン
次説随心呪 (じせつずいしんしゅ)
オン・バラタ・バドゥメ・ウン。」
「観世音菩薩の加持を受ける」

「大悲観世音(だいひかんぜおん)
憐愍救護一切衆生(りんみんきゅうごいっさいしゅじょう)
衆苦永尽(しゅくえいじん)
遠離八難(おんりはちなん)
常得安楽(じょうとくあんらく)
汝等今者応当一心称名(にょとうこんじゃおうとういっしんしょうみょう)。」
3遍誦して 焼香し
五体投地の礼を行い
西方に向かって 気を向けて定に入る。
「南無仏(なむぶつ)
南無法(なむほう)
南無僧(なむそう)
南無 (なむ)
大慈大悲 (だいじだいひ)
救苦救難 (きゅうくきゅうなん)
広大霊感 (こうだいれいかん)
観世音菩薩摩訶薩(かんぜおんぼさつまかさつ)
大悲大名称(だいひだいみょうしゃ)
救護苦厄者(きゅうごくやくしゃ)。」
1遍誦す。
「願救我苦厄(がんきゅうがくやく)
大悲覆一切(だいひふくいっさい)
普放浄光明(ふほうじょうこうみょう)
滅除痴闇冥(めつじょちあんみょう)
為免殺害苦(いめんさつがいく)
煩悩及衆病(ぼんのうきゅうしゅびょう)
必来至我所(ひつらいしがしょ)
施我大安楽(せがだいあんらく)
我今稽首礼(がこんけいしゅらい)
聞名救厄者(もんみょうきゅうやくしゃ)
我今自帰依(がこんじきえ)
世間慈悲父(せけんじひふ)
唯願必定来(ゆいがんひつじょうらい)
免我三毒苦(めんがさんどくく)
施我今世楽(せがこんせらく)
及与大涅槃(きゅうよだいねはん)。」
108遍以上誦す。
「オン・マニ・ペメ・ウン。」
(回向)
「南無仏(なむぶつ)
南無法(なむほう)
南無僧(なむそう)
南無(なむ)
観世音菩薩摩訶薩(かんぜおんぼさつまかさつ)
大慈大悲(だいじだいひ)
唯願愍我(ゆいがんみんが)
救護苦悩(きゅうごくのう)
亦救一切怖畏衆生(やくきゅういっさいふいしゅじょう)
令得大護(りょうとくだいご)。」