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〈私〉はどこにいるか?

私たちは宇宙にいる――それこそがほんとうの「リアル」のはずである。この世界には意味も秩序も希望もあるのだ。

書評『逝きし世の面影』(渡辺京二著)13

2017-08-15 | 書評『逝きし世の面影』(渡辺京二著)
 私たちの歴史的なアイデンティティ形成を阻害する分厚い「壁」としてこれまで立ちふさがってきたのが、暗部のみが異様に誇張された「卑小な江戸時代」観であることは先に述べた。そして本書の意義とは、著者自身が意図したところではないにしても、まさにその点において、日本人が自己のルーツを取り戻す突破口を開いたことにある。そして著者が繰り返し言及している「前近代の実像を明らかにすることで近代の意味を問う」とい . . . 本文を読む