書評『逝きし世の面影』(渡辺京二著)9 2017-08-08 | 書評『逝きし世の面影』(渡辺京二著) いくつかの補足と指摘 本書の特徴である外国人の証言による歴史への斬新なアプローチはこのように自覚的に採用されたものであり、また論旨は理性的である。江戸期日本社会が一個の高度に完成された文明であるとするその結論が果たして妥当かはさらなる研究が望まれるにしても、ここに描き出された文明の実像に深い意味と説得力があることは間違いない。 したがって以下の補足的な指摘は本書の意義を左右するものではな . . . 本文を読む