goo blog サービス終了のお知らせ 

花鳥風月猫三昧 Ⅱ

京都にて四匹の猫とマッタリ暮らしています・・・ バオバオ

やっと一枚・・・はい・パシャリ!

2011年05月20日 | 文化・歴史

P50915671南に大宮御所の塀が見えるこの草叢一帯に、平安時代、藤原道長の屋敷がありました。

立て札には「土御門第跡」と書かれています。

平安中期、この場所から西へ2kmのあたりに、宮城はありました。

妃となった道長の娘達はお産のためここに里帰りしてきたのです。

そして、紫式部や和泉式部もこの場所にいたはず・・・

P51318621 五月の日差しはきつく、しろツメ草の香りがクラクラするほど強く匂ってきます。

P50915691 林の小路は風が渡り、とても涼しい

P51319401 御所の「カワラヒワ」、どこか上品ではないですか

P50916981 「シャガ」の群生

P50916991

P50916071 今年、「イカル」とよく出会う。

P509164511 お顔のわりに鳴き声は可愛いのです

P51319001樹から落ちた カラスのヒナがじっとうずくまっています。

親鳥が樹の上から見張っていますが、どうなることやら。

P51320461 この日も、シメ、メジロ、シジュウガラ、ヤマガラが水浴びに来ていました。

P50917341_2

P51319271 大きなご馳走を咥えた「シジュウガラ」さん。

見えますか

P50917601

高い楓の葉っぱの隙間から撮った「キビタキ」さん。

バリエーションに富んだ澄んだ声で歌います

この子を撮りたくてやって来たのに、夕方薄暗くなってやっとこの一枚

黄色いお腹をハイ・パシャリ!・・・疲れた~~


智積院

2010年05月02日 | 文化・歴史

まさに連休真っ只中、国立博物館での長谷川等伯展を観ようと、京阪七条駅の地下階段を上り詰めたとたん、目に付いたプラカード。

男性が手にする棒の先に付いた標識には、

「待ち時間100分!!」とある。

えーっ!なんやて~?

「番号札は出してんの?」

「いいえ、ず~っと並ぶんです~」・・・・(~_~;)

1時間半並んで、たとえ入場しても人の肩越しに垣間見て、その上、セカセカ、ゾロゾロ出口に向かって流れていくのは目に見えている。

おまけにお昼時。空腹で貧血起こすに違いない。

そやけどせっかく此処まできたのに、このまま帰るのはもっと癪!

そや!「智積院(ちしゃくいん)」を訪ねてみよう(^^♪

「智積院」は、博物館を通り越して東の突き当たりにあります。

そして常時、長谷川等伯の障壁画を所蔵、展示しているやないの。・・・というわけで「智積院」にやってきました。

20100430_018

正式の名称は「五百佛山根来寺智積院イオブザンネゴロジチシャクイン」という。その境内の広いこと、広いこと!

というのは、なかなか複雑な歴史があってのこと。

戦国時代、和歌山の根来寺は坊舎二千七百余、僧兵一万、領地七十二万石、根来衆と呼ばれる鉄砲部隊を組織して、傭兵として武力を売っていたらしい。

他に比叡山延暦寺、石山本願寺など武力、経済力、政治力を持った寺院が覇を競っていました。

観光と葬式を主な生業とする今時のお寺さんとはえらい違い。20100430_019

秀吉はそういった根来寺に危機感を持ち全山焼き討ちをかけ、滅ぼしてしまったそう。

20100430_021_2

後日、秀吉の子供が幼くして亡くなると、秀吉は長谷川等伯に障壁画を描かせた、巨刹「祥雲禅寺」を東大路七条に建てたのです。

そして次の権力者、家康は「祥雲禅寺」と秀吉が祀られている「豊国神社」ゆかりの領地を根来寺の塔頭だった「智積院」に与えたということです。

そのような訳で、「智積院」の境内がいかに広大かお分りになるでしょう。

20100430_023_2 金堂には大日如来像が祀られています。

20100430_027_2

目に付く、赤、白、黄、緑(正式には青)、紫(同じく黒)の「五色の幕」は、金剛曼荼羅五仏に関連して、中央の大日如来(白)を筆頭に東西南北それぞれの仏の徳を表すそうです。

20100430_024_2

幕がずーっと連なって、春風に翻っている様はとても爽やかでした。

お目当ての長谷川等伯とその一門の作品は「宝蔵庫」に保管されていますが、「楓図」、「松に秋草図」は博物館に貸し出されていました。テヘヘ・・・^_^;

息子の久蔵作「桜図」は見ることが出来ましたが、かなり暗かったのと劣化で古代の遺物のように見えました。それでも盛り上がった桜の花は印象的でしたが。

これらの作品は大書院で色鮮やかなレプリカで見ることが出来ます。

20100430_001 以前はレプリカを撮影できたようですが、今は庭園のみ許可。

20100430_011

何度か火災に合い、「祥雲禅寺」のものは障壁画とこの庭園とのことです。

平成20年に奉納された田淵俊夫画伯の「日本の春夏秋冬」を墨絵で描いた襖絵はモノクロ写真のようです。

20100430_012面白いところでは、堂本印象の襖絵「婦女喫茶」。

2人の婦人がサンダル履きでテーブルに向かい合って、お茶を飲んでいる図です。

30年も前に奉納されたようです。

観光客は思いのほか少なく、ゆっくり気持ちよく見て回れましたが、「楓図」が帰ってきた頃また訪れたいものです。

広々した平坦な境内に、五色の幕が波紋のようにはためく様は見る人の心を明るい空にフワリと運んでくれました(^^♪

20100430_017_2


長楽館

2010年02月21日 | 文化・歴史

ここ「長楽館」もまた、円山公園内にあります。

P2084567 明治末期に「煙草王」と呼ばれた村井吉兵衛氏によって建てられたルネッサンス様式が基調の建物です。P20845632

「煙草専売法」が施行されるまでは煙草業界で一人勝ちだった村井氏は、その後も政府からの莫大な保証金によって、「村井財閥」を起こしたといわれています。

京都の別邸として建てられた屋敷は、伊藤博文によって「長楽館」(この館に遊ばば、其の楽しみや、けだし長ーとこしえーなり)と名づけられ、後に迎賓館として内外の賓客をもてなしてきたそうです。

栄枯盛衰、現在の持ち主は当時とは異なっていますが、オーナー家は荒れた館を少しづつ修復してこられたようです・

P2084566 この本館の1階にはフレンチレストランとカフェが入り、別館はホテルとイタリアンレストランが入っています。

そして、今日はランチをフレンチレストラン・ル・シェーヌでいただこうとホクホクやって参りました(^^♪

若く、チャーミングなスタッフは建物をバックに、記念撮影までしてくれました(UPするのは控えますが^_^;)

P2084507まず、通されたのはこのロココ調の応接室。

P2084511_2 暖炉には赤々と火が燃え、広々とした室内には惜しげもなく、アンティークな家具、調度が置かれた夢のような空間。

待合室でもあり、アフタヌーンティーを楽しむ部屋でもあります。

「ベル薔薇」ファンはメロメロになること請け合います。

胸をときめかせながら、うっとり部屋のアチコチ、隅々まで眺め、まだまだ堪能しきれない内に案内されたのは

P2084518 P2084520 ヴィクトリア様式のダイニングルーム!

ひょっとしてここは鹿鳴館ではないのか!?

さて、オーダーを伺いに来たのは若き日の井沢

八郎ばりの軽く、愛想のいいウェイターさん。

P2084528 暖炉には桜の薪が勢いよく燃え、室内は暖かく、その香りが心地よく漂ってきます。

室内が燻されないかとちょっぴり気になりましたが。

P2084523 えんどう豆のポタージュに細長いパイ

よく泡立っています。「コーヒーを飲むようにお召し上がりください」とのこと。

P2084525 茹でた菜の花にヒラメを巻きつけたカルパッチョ。その上に、うにとキャビアがのっています。

トマトソースの酢加減と塩加減が柔らかなお味でした。

P2084526 手前の長いパンは美山町のキヌヒカリを使った米パン。外側はパリッ、中はモチッ。おかわりをしてしまいました。

P2084527 タスマニアサーモンのフライにフレンチキャビア(イクラ?)が載ったもの。

聖護院カブラの甘めのソースとキャビアの塩気が絶妙のお味。

P2084529さてお次は、 四角く広々したガラス皿に載せられたサラダ。

やはり美山町で採れた有機野菜です。

美山町は町と言っても、福井県に0012 近い山深い所で、茅葺屋根の民家が多く見られる美しい村です。

面白い形のロマネスコ、ブロッコリー、赤カブ、そら豆、カリフラワー、芽キャベツ、焼き椎茸とエリンギと言った温野菜、それにジューシーな網焼きホタテがこんもり盛ってありました。

P2084530_2 さてさて、ようやくメインディッシュの登場です。

柔らかな牛ヒレの網焼きに、トリュフを加えたデミグラスソースは濃厚なお味でした。

                           P2084531

夢のように美しいデザートは、今までで最も大きな皿に優雅に描かれています。

フィアンティーヌとイチゴの館は生クリームの波紋が広がるイチゴソースの池に建っていました。

なんだかすっかりお腹が満たされたので、最後のコーヒーと一緒に出されたチョコやクッキーはちゃっかりテイクアウトに(^^♪

P2084550

そして2Fと、3Fへの階段です。

3Fは和室ですが立ち入り禁止、 2Fには複数の喫茶室と美術品が展示されていました。

この明るく海のように碧い部屋は、もう、うっとりするほど美しいお手洗い。

P2084533

幅拾い蛇口がシャレていて、せせらぎのように水が手元に流れてきます。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

以上・ワタクシの豪華版ランチでございましたm(__)m

「長楽館100周年特別企画」なるものが3月12日(金)から3月17日(水)まで華道家 假屋崎省吾さんを迎えて長楽館で催されるそうです。

どのような世界が繰り広げられるか想像の域を越えていますね。


いもぼう

2010年02月10日 | 文化・歴史

お昼に「いもぼう」を食べてみようと、「平野屋本店」さんに電話を入れて円山公園に向かいました。

市営駐車場に車を預け,外に出るとポツリと雨が掛かります。

お昼にはまだ少し早いので、池の方に行ってみると

P2014038 子供のカラスが身動きもせず雨に打たれています。

よく見ると左の翼に何かが突き刺さっているように見えます。

近くによってもっとよく見ようとしたら、怖がってしまったのでどうしょうもありません。

・・・気にはなりますが。

P2014041 アヒルさんではないですか(^^♪

アヒルはテレビのコマーシャル以外では高校時代に天城の山奥の農家でしか見たことないのです。

嘴と足が黄色のほかは真っ白です。

他にマガモがいましたが、それよりずっと大きいですね。

雨が強くなってきたので、「平野屋」さんに急ぎました。

P2014068 いもぼう平野屋さんには知恩院南門そばのここ「平野屋本店」と、南に40mほど離れた所に「平野屋本家」があります。

川端康成や松本清張の著作に出てくるのは多分ここ、本店だと思い

いますよ。 

「平野屋本家」はもと、支店「平野屋西店」と呼ばれていたそうですから。

建物が新しく、仲居さんも若く、お値段が少しお高いのは「本家」さんです。

やれやれ本家、本元の問題がここにも有りそうですね。

P2014066

座敷部屋が奥に向かってず~っと続いていて、一部屋に複数の座卓が並んでいます。

向かい側には椅子席の部屋が続いています。

P2014049 行楽の季節を外れた、雨の日のせいか客数は少ないようです。

気楽さが気に入って椅子席を頼みましたが、隣の部屋から商談の声がやたらと響いてきました。

濡れたコートの雫を払ってお茶をいただきながら、部屋のつくりを愉しみました。

P2014053 竹の額縁の中は土壁をカットして瓢箪らしきものが彫られています。

腰板は古びた竹の網代です。

くつろいでいるうちに、お膳が運ばれてきました。

P2014056_2手前、左が「いもぼう」です。

大きなえびいもと一口大の棒ダラが三切れ、上にきざみ柚子が載っています。

お味は・・・と。

我家も薄味ですが、こちらはもっと淡白。

そして、甘みが勝っています。

う~ん、これは我家で作ったほうが好みに合ってるなぁ~^_^;

(アタリマエ)

量など食べ放題だしね(^^)

4月頃から、えびいもに替わって里芋になるそうです。

手前右のお鉢の「トロロ芋の海苔巻き」。

これがなかなか良かったですよ。

土佐酢に浸したお味と舌触りを愉しみました。

あと、胡麻豆腐とお吸い物、香の物とご飯。

ご飯はちょっと固めでした。

まずまずのお昼でした。

あの歴史を感じる店内で食べるからこその「いもぼう」です。


大沢の池

2009年10月18日 | 文化・歴史

Pa130261 「大沢の池」にやって来ました。

Pa130262

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Pa130270_2 平安時代初期、嵯峨天皇が中国の洞庭湖を模して造ったといわれる、周囲1kmのかなり大きな池です。

Pa130260 夏には蓮の花が池を覆い、早朝から池の周りの散策を許可するそうです。

Pa130310

今は9時過ぎまで通行止めになっています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Pa130293 春、秋には池に船を浮かべ花や、月を愛でる風流な行事が行われます。

「滝の音は絶えて久しくなりぬれど

    なこそ流れてなお聞こえけれ」

Pa130299

の句で有名な「名古曾滝」の石組みがのこっていて、僅かな流れが今も池にそそいでいます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Pa130305 なにやらいわくありげな小船が繋がれ

Pa130307 強面の庭番が睨みを効かせていました。