ここ「長楽館」もまた、円山公園内にあります。
明治末期に「煙草王」と呼ばれた村井吉兵衛氏によって建てられたルネッサンス様式が基調の建物です。
「煙草専売法」が施行されるまでは煙草業界で一人勝ちだった村井氏は、その後も政府からの莫大な保証金によって、「村井財閥」を起こしたといわれています。
京都の別邸として建てられた屋敷は、伊藤博文によって「長楽館」(この館に遊ばば、其の楽しみや、けだし長ーとこしえーなり)と名づけられ、後に迎賓館として内外の賓客をもてなしてきたそうです。
栄枯盛衰、現在の持ち主は当時とは異なっていますが、オーナー家は荒れた館を少しづつ修復してこられたようです・
この本館の1階にはフレンチレストランとカフェが入り、別館はホテルとイタリアンレストランが入っています。
そして、今日はランチをフレンチレストラン・ル・シェーヌでいただこうとホクホクやって参りました(^^♪
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若く、チャーミングなスタッフは建物をバックに、記念撮影までしてくれました(UPするのは控えますが^_^;)
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まず、通されたのはこのロココ調の応接室。
暖炉には赤々と火が燃え、広々とした室内には惜しげもなく、アンティークな家具、調度が置かれた夢のような空間。
待合室でもあり、アフタヌーンティーを楽しむ部屋でもあります。
「ベル薔薇」ファンはメロメロになること請け合います。
胸をときめかせながら、うっとり部屋のアチコチ、隅々まで眺め、まだまだ堪能しきれない内に案内されたのは
ヴィクトリア様式のダイニングルーム!
ひょっとしてここは鹿鳴館ではないのか!?
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さて、オーダーを伺いに来たのは若き日の井沢
八郎ばりの軽く、愛想のいいウェイターさん。
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暖炉には桜の薪が勢いよく燃え、室内は暖かく、その香りが心地よく漂ってきます。
室内が燻されないかとちょっぴり気になりましたが。
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えんどう豆のポタージュに細長いパイ
よく泡立っています。「コーヒーを飲むようにお召し上がりください」とのこと。
茹でた菜の花にヒラメを巻きつけたカルパッチョ。その上に、うにとキャビアがのっています。
トマトソースの酢加減と塩加減が柔らかなお味でした。
手前の長いパンは美山町のキヌヒカリを使った米パン。外側はパリッ、中はモチッ。おかわりをしてしまいました。
タスマニアサーモンのフライにフレンチキャビア(イクラ?)が載ったもの。
聖護院カブラの甘めのソースとキャビアの塩気が絶妙のお味。
さてお次は、 四角く広々したガラス皿に載せられたサラダ。
やはり美山町で採れた有機野菜です。
美山町は町と言っても、福井県に
近い山深い所で、茅葺屋根の民家が多く見られる美しい村です。
面白い形のロマネスコ、ブロッコリー、赤カブ、そら豆、カリフラワー、芽キャベツ、焼き椎茸とエリンギと言った温野菜、それにジューシーな網焼きホタテがこんもり盛ってありました。
さてさて、ようやくメインディッシュの登場です。
柔らかな牛ヒレの網焼きに、トリュフを加えたデミグラスソースは濃厚なお味でした。
夢のように美しいデザートは、今までで最も大きな皿に優雅に描かれています。
フィアンティーヌとイチゴの館は生クリームの波紋が広がるイチゴソースの池に建っていました。
なんだかすっかりお腹が満たされたので、最後のコーヒーと一緒に出されたチョコやクッキーはちゃっかりテイクアウトに(^^♪
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そして2Fと、3Fへの階段です。
3Fは和室ですが立ち入り禁止、 2Fには複数の喫茶室と美術品が展示されていました。
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この明るく海のように碧い部屋は、もう、うっとりするほど美しいお手洗い。

幅拾い蛇口がシャレていて、せせらぎのように水が手元に流れてきます。
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以上・ワタクシの豪華版ランチでございましたm(__)m
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「長楽館100周年特別企画」なるものが3月12日(金)から3月17日(水)まで華道家 假屋崎省吾さんを迎えて長楽館で催されるそうです。
どのような世界が繰り広げられるか想像の域を越えていますね。