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今回取り上げた記事は、
今更聞けない経営指標 9
『相乗積』上
売上構成比×粗利益率で算出
(経営教育総合研究所所長 山口正浩)
日経MJ 2012年9月7日号 14ページよりです。
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ハイ・ロード通信
日経MJ新聞の記事を基にして、
企業の経営について学んでいきます。
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今回は「相乗積」を紹介します。
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前回は売上高総利益率を紹介しました。
この指標を計算する際に用いる売上高総利益は、損益計算書で
最初に計上される利益で、店で販売された商品の粗利益の
合計です。
売上総利益は従業員の給与や広告宣伝費、店舗の家賃などを
支払う原資となり、大きいほど営業利益や経常利益も
通常は大きくなります。
小売業で企業全体の売上高総利益率を増加させるには、
店やカテゴリー全体の粗利益率を把握し、顧客に
粗利益率の低い商品ばかりでなく、粗利益率の高い
商品も合わせて購入してもらえるような品ぞろえの
工夫が必要です。
店やカテゴリー全体の粗利益率の目標設定の際には、
どの商品がどれだけ粗利益率に貢献しているかを
把握する必要があります。
店で取り扱っている商品全体の粗利益率を把握する
指標に相乗積があります。
相乗積を指揮で表すと
相乗積(%)=売上構成比×粗利益率
となります。
たくさん売れる商品ほど、店全体の粗利益率に大きく
影響するため、相乗積では粗利益率への影響度合いを
売上構成比によって調整します。
売上構成比は、
ある商品の売上高÷店やカテゴリー全体の売上高
で求めます。
例えば、ロールケーキの売上げ構成比を
ロールケーキの売上高4000円÷合計売上高1万円
で計算すると40%となります。
同様に計算したパフェの売上高構成比が30%、
シュークリームが20%、エクレアが10%
とします。
パフェの売上高3000円、粗利益率30%、
シュークリームの売上高2000円、粗利益率40%、
エクレアの売上高1000円、粗利益率40%、
相乗積を計算すると
ロールケーキは売上構成比40%×粗利益率25%=10%
同様にパフェ(粗利益率20%)は6%、
シュークリーム(粗利益率40%)は8%、
エクレア(粗利益率40%)は4%となります。
それぞれの相乗積を合計するとスイーツのカテゴリー全体の
粗利益率は28%になります。
10%+8%+6%+4%=28%
相乗積を計算すると、売上構成比により粗利益率が
40%と高いシュークリームとエクレアのカテゴリー
全体への影響が小さくなっていることが割ります。
相乗積を求めてカテゴリー全体の粗利益率を把握したら、
それぞれのアイテムの売上構成比と粗利益率を
コントロールしながら、効果的にカテゴリー全体の
粗利益率を高める方策を検討します。
方策を検討する際には、粗利益率が高いアイテムの
売上構成比が高くなればカテゴリー全体の粗利益率が
高くなり、粗利益率が低いアイテムの売上構成比が
高くなるとカテゴリー全体の粗利益率が低くなること
に留意します。
その上で、
1.粗利益率の高いアイテムの売上げ構成比を高める方策
2.売上構成比が高いアイテムの粗利益率を高める方策
を検討します。
図解でわかる 会社の数字がみるみるわかる本 (Shuwa business)
本日は以上です。
それでは、次回を楽しみにお待ち下さいね。
ご意見やご感想を戴けると嬉しいです。
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