Telemark Zombi

週末テレマーカー。趣味はテレマークスキーでのバックカントリー。
2012年からは休山宣言、家族の野遊び模索中。

20060311美瑛岳1200m撤退

2018-03-24 15:18:32 | Backcountry tokati sankei
3月11日(土)美瑛岳 1200m 雪崩に遭遇し撤退。

メンバー:Eastend氏・anji氏

天候等:-1~7℃ 晴れ間~曇り~小雪(里は雨)、暴風雪後







7:20  
ハイク開始。白金温泉から道路の最終除雪地点に駐車から林道歩き。
オヤウシナイ川の左岸の尾根へ。

9:50  
樹林帯を抜ける。強風、時折の突風。
無線が聞き取れない。トップはEastend氏、20mは離れている。
緩やかな沢筋、風を避けたか、いったん
沢筋を下がり気味にトラバースした格好。



10:20  
雪崩れ発生先頭のEastend氏の5m上部から、バリバリバリっと大きな乾いた音がした。
音は連続し私の上部から背中越しに通り越していった。
乾燥音、よく響いていた。
     
初体験の出来事なので振り返って何が起こるのか見ていた。
余裕とかではなく、なんだろう?と 次に、ドンッ、ガ~の音。

ドンッは破断した音、ガーは雪塊が滑り始めた音。


正しい表現かは判りませんが、ブロック表層雪崩れ発生。




 
上からブロックが落ちてくるのか?
どうする?とか巡った瞬間、足元もドーンと網目状に割れた。
これが雪崩なのか、やってしまったのかと考えもした。
 
最初はブロックに乗ったままで滑り落ち始めたが、すぐに割れ目に転倒しながら落下した。
スキーを履いている事もあって上手く対応が出来なかった。
     
ここは焦った、本当に焦った。
横は壁だし、動いているし、音もゴーだし。
なにかアトラクションみたいな感じでもあったけど、とにかく焦った。


     
強風だったが視界があった事で、空が見えていたので天地が判り、すぐに体制を立て直せた。
これが吹雪なら、危なかった。
     


ブロックに体を乗り上げたところで止まった。
上がれなかったら、潰されて終わっていただろう。
緩斜面だったのにも助けられた。
     


ブロックのサイズは様々だが、冷蔵庫や洗濯機が滑り落ちてくるイメージ。



Eastend氏、多分、今回のトリガー、
お互いの無事を確認、不可視のanji氏を静止し安全確認を行う。
無線機の有効性を痛感した。
現場の簡単な検証をし復帰。



反省から
①春の暴風雪後の入山、悪天後というより経過中
②人がトリガー
③ルート選択
      
今回の雪崩遭遇についての要因は
①に尽きる。低気圧の目が過ぎたからといって山に入ったのは安易。
②、③は山力への課題、経験としています。

これまでに雪崩れに関する講習会に2度、参加している。
ビーコン捜索等の実地訓練も経験出来て
良かった、これは身内でやっているのと
緊迫感が違う。
また埋没体験を通し、圧雪されたら終い
と強く思った事が脱出の際に生かされた。
     
帰宅からその後、幸いに怪我は無かったが、二晩は眠れなかった。
街中の雪面でさえ割れて落ちそうな
フラッシュバックにみまわれ、唐突に
感極まって泣きそうになったりしていた。なんて大げさなんだと自分でも思っていた。
これはおかしいと頑張って翌週は違う山へ行ったが、フラッシュバックと吐き気で早期撤退。
もう山を止めようかとも逡巡したが、止めない方を選んだ。
      
たった20m流されただけで怖気付いた、しかし山や地形図上だと20mは小さいが、街中では7階ビル相当だと判って、恐怖感は自然なものだと受け入れようと決めた。    
     
2018年3月24日に、この記事を加筆、修正しています。
本日、美瑛岳に行く予定を考えた時に、振り返りにブログ記事を探してみたものの古い記事が消失しており、再度のUPとしました。

今でも、たまに里山のバックカントリーに行っている。
もう高いところは怖いと思っているので、そこらはSNSで楽しんでいる。里山もよい所が多く満足だ。

ただし、地形が雪崩れるのではなく雪が雪崩れる。
雪崩ばかりではなく、山の高低にも関係なくリスクは存在する。
里山でも足がすくむ事がよくある。
フラッシュバックも普通だ。
だからピリッとして良いのだろうと思う。

       
     
Tsuxu ^^v
   
  
     



       




 
     



      

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