雑記-白堂別館-

雑記なう
無職止めました。
出来ることからやってみよう

第五節

2010-04-27 01:00:51 | Dear to me
男子に雄二を背負ってもらい、香奈穂を先頭に保健室の前まで来ていた。
香奈穂は二人で担いでいく気でいたけれど、男子から
「自分が雄二を背負うから保健室まで案内して」
と言われ、走った直後でフラフラの香奈穂は雄二を男子に任せてここまで案内をした。

男子が保健室の場所を知らないというのは意外に思えたけれど、よくよく考えてみれと香奈穂も委員会の用件を除けば数えるほどしか保健室に行った事がない。
香奈穂の通う中学校は比較的生徒が多いため、身体検査などの行事は体育館で行われている。
(確かに怪我でもしないと普通は来ないかな?)
そんな風に妙に納得してしまった。

扉にかけた手を一旦引いて、男子は香奈穂の方に振り返って保健室の先生はどんな人なのか聞いて来た。

保健室の先生は「物静かな大人の女性」という表現がピッタリの人で、他の先生のように声を張って話してる所を見ることが無い。
美人であることも手伝って、運動部の一部で隠れたファンがいるらしいと噂で聞いたのを思い出した。
香奈穂も委員などで保健室に来た際は、おしゃべりすることもある。

恐い先生でない事が分かった男子は、ホッとして扉をノックして開けた。
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