前回、ブログにて告知したとおり、
遮熱塗装を受注し、早速塗装して参りましたのでご報告します♪
§実証地点・・・東京都世田谷区上馬N邸
§実証箇所・・・大屋根塗装
§実証時間・・・午前10時半~11時半計測(実測気温が34℃になった時点で測定)
§実証塗料・・・日本ペイント サーモアイプライマー&サーモアイSi(シリコン樹脂)
§実証風速・・・風速4~5m/s
§実証建物・・・木造モルタル2階建て・瓦棒トタン屋根・築45年
§旧塗装膜・・・エスケー科研 クールタイト(ポリウレタン樹脂)
今回の施主様は以前より遮熱塗料にご興味があり、前回も遮熱塗料をご選択頂きました。
が、エスケー化研のクールタイトでは効果を体感できなかったようでリベンジです。
※エスケー化研のクールタイト(ポリウレタン樹脂仕様)は環境省ETV(環境技術実証事業)認定対象外です。
施工した当時はまだ遮熱という考え方や実証方法が確立されていませんでした。
しかし、トタン温度は夏場で80℃前後にまで達すると言われている中で、
67℃と言う温度で収まっていると言うのは、旧塗装膜にも一定の遮熱効果があった事を物語っています。
それでは早速遮熱塗装工程へ・・・
赤外線放射温度計で塗装前・午前10時半時点の表面温度が67℃。
素手で既に触ることのできない温度にまで達し、
膝を付く事もご遠慮願いたい温度。
これがどの位低下するのか、私自身も楽しみにしながらの作業開始です。
ケレン処理後、サーモアイ専用のサーモアイプライマー(太陽光高反射エポキシ系錆止め)を塗ります。
日本ペイントのサーモアイは赤外線透過技術を使っており、
仕上げ(2工程目)で跳ね返せなかった近赤外線をあえて透過させ、
仕上げ(1工程目)で再び近赤外線を打ち返し、
それでも透過した近赤外線をプライマーの遮熱機能で再び跳ね返すという技術を使っています。
まっ白いサーモアイプライマーを塗っていると眼潰しを食らう位の反射…
サングラスを掛けて作業したい位です(苦笑
さて、サーモアイプライマーを塗布後、赤外線放射温度計で同条件計測をすると…
何と22度も低下!
これは色変更による反射力の違いも出ているかと思われますが、表面温度がこれだけ違うと、
作業中に膝を付く事も腰掛ける事も出来る温度です。
通常のエポキシ樹脂系錆止めは艶消しですが、このサーモアイプライマーは半艶風です。
反射力を高める為の工夫がされているなと言うのが一発で解ります。
プライマーを塗り終わったら、仕上げ工程です。
今回はサーモアイシリーズの中で性能とコストのバランスに優れたサーモアイSi(シリコン樹脂)を選択。
鋼板系屋根は錆びとの戦いでもあるので、フッ素をあえて選択せず、
シリコン樹脂で錆び発生時の即時塗替えが可能な体制を残しつつ、予算も抑えました。
今回の塗装において最も拘ったのは希釈率。
通常、塗料シンナー5%まで希釈可と言う事でしたが、純粋な塗膜を作りたかったのでゼロ希釈。
作業性よりも塗膜の安定性を選択しました。
お陰で2回目を塗ると更に艶が倍増で眩しい・・・すさまじい艶です。
夕日に照らされ苦労して作った塗装膜が光る様子は私の満足感をマックスにします♪
これが築45年の屋根とは思えないでしょ(^^
当方が35年担当している物件なので、屋根の状態はとても良いです。
さて、サーモアイSi2回目塗布後、同条件での放射温度計計測を行いますと・・・
塗装前と比べて20度の表面温度低下!
午後2時に再度測った表面温度も53℃と良好。
通常のトタン屋根が80℃に達する事を考えると、最低でも27℃低下している事になります!
施主様にご意見を伺うと『2階の温度が本当に変わって効果が体感できた!』と好評。
『やって良かったー!』とお褒めの言葉を頂き、ほっと一息です。
それではここで、塗装工程を屋根で分割塗装して解り易くご紹介します。
茶色に塗られた箇所が塗装前、白で塗られた部分がサーモアイプライマー塗布後、
グレーで塗られた箇所がサーモアイSi塗布後となります。
更に塗り板見本も作っておきました。
左から塗布前・プライマー・Si1回目・Si2回目となっております。
ご希望の方には実際にお邪魔してこの塗布見本をご覧頂く事も出来ます♪
ヒートアイランド現象の低減に寄与し、お部屋のクールダウンも実現する遮熱塗料。
屋根塗替えの際には是非、サーモアイ遮熱塗料をツボイ塗工で!
『ブログ編集後記』
今回の遮熱塗装(サーモアイ)には色によって日射反射率が変わります。
日射反射率が高い色を選択するほど遮熱効果が高まる事をご説明し、
施主様の意向をお伺いした上でクールライトグレー(日射反射率54%)を選択しました。
通常色の日射反射率は30%~40%です。
日本ペイント サーモアイSiは環境省ETV(環境技術実証事業)認定を受けています。
【環境省環境技術実証事業 実証番号051-0870】
http://www.env.go.jp/policy/etv/s05_c1.html
ヒートアイランド対策技術分野(建築物外皮による空調負荷低減等技術)
技術種類 高反射率塗料(建物の屋根に日射反射率の高い塗料を塗布する技術)
技術概要 近赤外領域の反射率の高い顔料を選択的に使用し、同色の一般塗料と比較して日射反射率を向上させている。また、各種顔料の光反射特性を解析し、日射反射率が最適化されるように配合を設計している。
遮熱塗装を受注し、早速塗装して参りましたのでご報告します♪
§実証地点・・・東京都世田谷区上馬N邸
§実証箇所・・・大屋根塗装
§実証時間・・・午前10時半~11時半計測(実測気温が34℃になった時点で測定)
§実証塗料・・・日本ペイント サーモアイプライマー&サーモアイSi(シリコン樹脂)
§実証風速・・・風速4~5m/s
§実証建物・・・木造モルタル2階建て・瓦棒トタン屋根・築45年
§旧塗装膜・・・エスケー科研 クールタイト(ポリウレタン樹脂)
今回の施主様は以前より遮熱塗料にご興味があり、前回も遮熱塗料をご選択頂きました。
が、エスケー化研のクールタイトでは効果を体感できなかったようでリベンジです。
※エスケー化研のクールタイト(ポリウレタン樹脂仕様)は環境省ETV(環境技術実証事業)認定対象外です。
施工した当時はまだ遮熱という考え方や実証方法が確立されていませんでした。
しかし、トタン温度は夏場で80℃前後にまで達すると言われている中で、
67℃と言う温度で収まっていると言うのは、旧塗装膜にも一定の遮熱効果があった事を物語っています。
それでは早速遮熱塗装工程へ・・・
赤外線放射温度計で塗装前・午前10時半時点の表面温度が67℃。
素手で既に触ることのできない温度にまで達し、
膝を付く事もご遠慮願いたい温度。
これがどの位低下するのか、私自身も楽しみにしながらの作業開始です。
ケレン処理後、サーモアイ専用のサーモアイプライマー(太陽光高反射エポキシ系錆止め)を塗ります。
日本ペイントのサーモアイは赤外線透過技術を使っており、
仕上げ(2工程目)で跳ね返せなかった近赤外線をあえて透過させ、
仕上げ(1工程目)で再び近赤外線を打ち返し、
それでも透過した近赤外線をプライマーの遮熱機能で再び跳ね返すという技術を使っています。
まっ白いサーモアイプライマーを塗っていると眼潰しを食らう位の反射…
サングラスを掛けて作業したい位です(苦笑
さて、サーモアイプライマーを塗布後、赤外線放射温度計で同条件計測をすると…
何と22度も低下!
これは色変更による反射力の違いも出ているかと思われますが、表面温度がこれだけ違うと、
作業中に膝を付く事も腰掛ける事も出来る温度です。
通常のエポキシ樹脂系錆止めは艶消しですが、このサーモアイプライマーは半艶風です。
反射力を高める為の工夫がされているなと言うのが一発で解ります。
プライマーを塗り終わったら、仕上げ工程です。
今回はサーモアイシリーズの中で性能とコストのバランスに優れたサーモアイSi(シリコン樹脂)を選択。
鋼板系屋根は錆びとの戦いでもあるので、フッ素をあえて選択せず、
シリコン樹脂で錆び発生時の即時塗替えが可能な体制を残しつつ、予算も抑えました。
今回の塗装において最も拘ったのは希釈率。
通常、塗料シンナー5%まで希釈可と言う事でしたが、純粋な塗膜を作りたかったのでゼロ希釈。
作業性よりも塗膜の安定性を選択しました。
お陰で2回目を塗ると更に艶が倍増で眩しい・・・すさまじい艶です。
夕日に照らされ苦労して作った塗装膜が光る様子は私の満足感をマックスにします♪
これが築45年の屋根とは思えないでしょ(^^
当方が35年担当している物件なので、屋根の状態はとても良いです。
さて、サーモアイSi2回目塗布後、同条件での放射温度計計測を行いますと・・・
塗装前と比べて20度の表面温度低下!
午後2時に再度測った表面温度も53℃と良好。
通常のトタン屋根が80℃に達する事を考えると、最低でも27℃低下している事になります!
施主様にご意見を伺うと『2階の温度が本当に変わって効果が体感できた!』と好評。
『やって良かったー!』とお褒めの言葉を頂き、ほっと一息です。
それではここで、塗装工程を屋根で分割塗装して解り易くご紹介します。
茶色に塗られた箇所が塗装前、白で塗られた部分がサーモアイプライマー塗布後、
グレーで塗られた箇所がサーモアイSi塗布後となります。
更に塗り板見本も作っておきました。
左から塗布前・プライマー・Si1回目・Si2回目となっております。
ご希望の方には実際にお邪魔してこの塗布見本をご覧頂く事も出来ます♪
ヒートアイランド現象の低減に寄与し、お部屋のクールダウンも実現する遮熱塗料。
屋根塗替えの際には是非、サーモアイ遮熱塗料をツボイ塗工で!
『ブログ編集後記』
今回の遮熱塗装(サーモアイ)には色によって日射反射率が変わります。
日射反射率が高い色を選択するほど遮熱効果が高まる事をご説明し、
施主様の意向をお伺いした上でクールライトグレー(日射反射率54%)を選択しました。
通常色の日射反射率は30%~40%です。
日本ペイント サーモアイSiは環境省ETV(環境技術実証事業)認定を受けています。
【環境省環境技術実証事業 実証番号051-0870】
http://www.env.go.jp/policy/etv/s05_c1.html
ヒートアイランド対策技術分野(建築物外皮による空調負荷低減等技術)
技術種類 高反射率塗料(建物の屋根に日射反射率の高い塗料を塗布する技術)
技術概要 近赤外領域の反射率の高い顔料を選択的に使用し、同色の一般塗料と比較して日射反射率を向上させている。また、各種顔料の光反射特性を解析し、日射反射率が最適化されるように配合を設計している。