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お引っ越しいたしました。

櫻井翔の人間失格  その3

2009-05-12 00:21:25 | 嵐 ラジオ

三鷹のこせん橋(すみません、漢字がわかりません)からのロケの後から、その3です。
今日こそ、終わりまでいきたいと思います。


翔くんのトークから。
「太宰の作品は彼のどんな人間性から生まれているのでしょうか?」
猪瀬さんの言葉によれば
「太宰には開き直った部分が常にあって自分は弱い人間だからしょうがないと思っている部分がある。そこが逆に強さの秘密」ということです。
その後、猪瀬さんの著書「ピカレスク 太宰治伝」にのっているエピソードについての話が続きます。
太宰は、宿泊していた熱海の旅館で、お金がなくなってしまったため、弟分の檀一雄を人質??に残し、東京に金策にもどったものの全く戻ってこず、檀が東京にもどり探したところ、お金を集めていないばかりか、井伏鱒二と将棋をさしていたという話です。

ピカレスク 太宰治伝 (文春文庫)
猪瀬 直樹
文藝春秋

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そして、ここからそのエピソードを受けた猪瀬さんとの対談

猪瀬さんいわく、太宰はこう言って開き直ったとか。
「待つ身がつらいかね、待たせる身がつらいかね」
(恐ろしいほど、身勝手というか、自由というか・・)
猪瀬さんによれば、太宰の文学はこういう部分にあるとか

井伏鱒二は、どちらかというと破綻のない旅をおくることを前提にしている、予定調和で生きている人でこういう人たちが日本中にいる大多数であるわけですが、
しかし、太宰は「作家は明日どうなるかわからないものだ」と考えていたと。
太宰の遺書には、「井伏さんは悪人です」とあるそうですが、
偽善的な予定調和の世界を挑発する姿勢が太宰にはあったということです。
井伏さんは、「個人であり世間だ」というふうに話はすすみます。
(たぶん、翔くんいつもの通りしっかりいろいろ読んで下調べを十分しているんだと思うんですが、こういうところのやり取りも、ちゃんと理解して話しを進めている感じがあって、安心してきけるやりとりです)



再び、朗読にもどります。

ヨシコと結婚して、酒をやめ、まっとうな生活をおくりつつあった葉蔵だが、ホリキとのつきあいがまた復活する。
そして、京橋で飲み歩いたり、シズコの家に遊びに行く生活がまた復活する。
そんな夏のある日、アパートの屋上でホリキと飲んでいた時、部屋でとヨシコが別の男と浮気をしているところを目撃する。

その後、ヨシコはおびえ、その関係は緊張に満ちたものとなり、葉像はアルコールに溺れるようになる。

そして、雪の日銀座の裏通りをさまよっている時、突然吐血する。
そして、何か薬をと思い入った薬局の奥さんに、アルコールを止めるために、モルヒネを処方される。
そして、だんだんモルヒネなしには生活がおくれなくなってきて、薬目当てで薬やの奥さんとも関係を持つ。

そして吐血したことを知ったホリキがヒラメを連れて現われ、精神病院に運ばれる。
「自分は人間失格」、
そして故郷の兄が訪れ、父親が死んだことを告げ、葉蔵は田舎へ引き取られる。



最後に、猪瀬さんとの対談。
今回の番組のテーマについて、「猪瀬さんからみた言葉の力とは?」
猪瀬さんいわく、「この人しかしゃべれないという文脈をもっているかどうか
単語をいくらならべても言葉にはならない」「言葉は個人である」と
翔くんは、
「単語の羅列だけでは言葉にはなりえず、その人から発された文脈のなかではじめて力をもつことができるんですね」と応じます。

そして、猪瀬さんからは、「言葉がすべてである」「言葉により個人はどんな大きな組織にも勝てる」とも。

今回の番組についての翔くんの感想です。
「朗読は面白かった。朗読によってその主人公になり、自分の中にその力が凝縮されていくような感じ、不思議な初めての時間を経験した」とのことでした。
そして、「人間失格」の中では「世間とは個人である」という言葉が残り、
猪瀬さんの「言葉がすべてであると言っていい」という言葉も残ったそうです。

そして、翔くん自身は現時点では、猪瀬さんほど「すべて」とはいいきれないものの「言葉が何かのきっかけや、ある一つの力になればいい」と考えているということでした。




そして、私の感想。
正直、こんな機会がなければ太宰をきくことはなかったと思うので(基本私小説的なものってあまり好みでないので、あっ太宰が私小説というのは誤解かもしれませんが)まあ翔くんがきっかけで、ちょっとかいまみれてよい経験でした。
その上、レポするんで、聴き直したりしたので、かなり頭に入ったかも。

それとね、この番組を通じて、翔くんの成長と新たな魅力(だって、こんなに朗読が、良いなんて思わなかった。ヤッターマンPVのアフレコも一番苦労していたと聞いていたしね)を発見できて、まあ私的にはそれが第一ですよね。

あとね、音だけ聴くって好きだなって思いました。
音のみっていろいろ想像、妄想が広がりますよね(笑)

結構気合が入った企画だったし、ぜひ別の作品でもやってほしい(ふっと思いついたのは「華麗なるギャッツビー」とかだけど・・どうかな・・、まあ、いろいろあてはめて妄想してみます(笑)


読んでいただい方、ありがとうございました。


櫻井翔の人間失格 その1
櫻井翔の人間失格 その2


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2 コメント

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Unknown (ゆきぼん)
2009-05-12 14:04:49
こんにちは
3回に分けてのUP、ご苦労さまでした。
しっかり全部読ませていただきましたが
正直なところ、私はこれに挑戦しなくてよかった(笑)
まとめるなんて、絶対ムリ×3でしたもの。
タルタルちゃん、すごいですよー

太宰と翔くんの共通点て、唯一言葉を紡ぎだすことだけだと思うのですが
こういうお仕事から翔くんが得たものを、ファンに還元してくれるのが楽しみですね。
声色を変えた朗読はちょっと聞いてみたかったなぁ。。。

ご心配いただいてる腰はだいぶ良くなってきましたm(__)m
が、これ幸いと家事をさぼって昼寝と読書ばかりしてます

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ゆきぼんちゃんへ (タルタル)
2009-05-12 19:26:56
腰、快方にむかっているのは、何よりです。

読んでいただけて、うれしいです。
はっきりいって、翔くんの声でなければ挫折していたかも(笑)
「翔くんの声だから聴いていたい」+「滑舌がいいからききとりやすい」というのが大きいです。

翔くんの朗読、ふだんしゃべる調子と全然ちがうんだけど、ちょっと妄想に入ってしまいたくなるセリフもあったりしてね(爆)

ではでは、お大事に

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