連日、酷暑ですね。
今日は”二十四節季の13番目、”立秋”でして。
秋と言われましても。。
まあ、今日を境に”残暑お見舞い申し上げます”なので
”その気”になったら涼しいかもしれませんねぇ。。
(心頭滅却しても、暑いモンは暑いぃっ!)
さて、美作市散歩、続編ですわ。
湯郷温泉郷というところがあります。
岡山県北の三大温泉の一つですが、自分はあんまり温泉目当てでは
旅行に行かないタチですので、もっぱら周辺施設に目がいきます。
先日のワールドカップでもお馴染み、女子プロサッカーチームの
”湯郷ベル”の本拠地でもあります。
宮間選手も所属していますね。
この前、凱旋パレードはホンダの S660 に乗っていました。
個人的に寄りたかったのが↑こちら。
”現第玩具博物館・オルゴール夢館”です。
スイス・NAEF(ネフ) 社・ドイツ・SINA(ジーナ)社の積み木やら現代の
玩具作家が製作したおもちゃがたくさん展示してあり、係の人が実演で
説明してくれたりします。
お子さん連れだと、楽しいかもです。
(売店で積み木購入出来ます。ネフの積み木、インテリアにもなる完成度
で大好きなんですよ。)
で、お目当てはこちら↑。
オルゴール展示室です。
何故こんなに座席があるかといいますと、一日数回、オルゴールのプチ
コンサートがあったりするからです。
(それだけ良く響くんですよ。。)
ざっと順にご紹介。(笑)
1890年代(!)にスイスで製作された、シリンダー式オルゴール
”オーケストラボックス”です。
シリンダーと呼ばれる鉄の筒の表面に”出っ張り”が沢山あって
それが鉄の”櫛歯”を弾いて音を出す仕組み。
で、この個体、よく見ますと、中に”カスタネット”やら”鐘”やら
小太鼓やらが入っていて、リズムも一緒に奏でる豪華仕様です。
因みにお値段、いま購入すると10000000円以上(!)とか。
当時はお屋敷が買えた、とのこと。。
(スイスのお屋敷って、ぶっちゃけお城。。。)
こちらは↑、1880年スイス・PAILLAD(ペイラード)社製のオルゴール。
”チター”と呼ばれる装置が付いています。
弦楽器に明るい方なら、”ピチカート”奏法をご存じかと思いますが
あれの要領で、シリンダーに弾かれた櫛歯を”ミュート”することで
似たような音色を出します。
シリンダーに記録出来る曲数に限界がある、ならばシリンダーを交換式に
してしまえ、というのがこちら↑、同じくスイス・PAILLAD 社製の
”シリンダー交換式”オルゴール。こちらも1880年製です。
こちらも”チター”付きです。
しかし、どれもこれも工芸品のような美しさですねぇ。
ここからは、ディスク式オルゴールになります。
アメリカ・REGINA(レジーナ)社製スタイル NO.9 モデル。
1990年代です。(どれもこれも歴史を感じますね!)
鉄製の円盤に穴を開けて、そこにピンが入ったり出たりするときに
櫛歯を弾く仕組み。
周辺の穴は回転駆動用で、一曲終了するときちんと停止します。
下の棚は、ディスク収納になっています。
勿論、台の代わりにも。
オルゴールの場合、下の台の役割がかなり大きく、絶対音量は勿論
音色にも大きく影響します。
如何にもアメリカだな、と思うのが↑こちら。
REGINA(レジーナ)社製の”レジーナコロナ8a・オートチェンジャー”
です。1900年代製です。
当時、酒場とかに置かれていたそうで、右手の横からお金をいれると
下に収納されているディスクを掴んで上に引っ張り上げて演奏し
終了すると下に戻しに行くという、カラクリ付きです。(笑)
ジュークボックスの走りだったのかもしれません。
何やらド派手な出で立ち。
大体ご想像がつくかと思いますが(笑)当時流行し始めた蓄音機とオルゴールの
”融合”にトライした製品。
これもアメリカ・REGINA 社製・レジーナフォン NO.150です。
製作年度も1900年代と同年代です。(最盛期だったのかもしれませんね・)
肝心の音質ですが、オルゴールはそこそこ良かったんですが
蓄音機としては正直、イマイチ。。
ワンコも首をかしげるレベル(某社のワンコ?)でした。
(聴かせて頂きました!)
その後は、オルゴールは廃れてしまい、蓄音機(SP盤)から
レコード(LP盤)と変遷していくわけですね。
どんどん行きますよっ!
↑こちら、厳密にはオルゴールではないのですが、ついでにご紹介。
アコースティック・ピアノの中に色々な仕掛けを組み込んだ
”自動演奏ピアノ”(!)となっています。
下の窓を見ますと、ロール紙が入っています。
こいつにパンチ穴みたいなのが沢山開いており、ここに空気を
吹き付けて、紙の向こうに空気が通るか、通らないかで
鳴らせる音を変える仕組み。
筐体の中には、小太鼓や鐘も組み込んであり、ピアノと一緒に
自動演奏します。(通常のピアノとしても使用可能です。)
流石に電気式で、割と最近のものだとか。
こちらは、携帯式(?)オルゴール。
今でいうストリート・パフォーマーが街角で演技するときに
伴奏で使われたり、日本のチンドン屋さんの伴奏だったり。
中身は、先ほどのピアノと同じくロールペーパー式です。
奧側の横に手回しハンドルがあり、それを回すと紙送りと
空気を起こす鞴(ふいご、です)が作動すると。
実際にやらせて貰いましたが、曲を一定速度で演奏することが
結構、難しいシロモノでした。
余談ですが、流石に屋外用、かなりの大音量でした。。
今回、個人的に一番気に入ったのがこちら↑。
”ピエロ・エクリバン”です。
(エクリバンとは手紙を書く人、との意味らしいです)
スイスはミッシェル・ベルトラン作でやはり19世紀の作品。
背中に、オルゴールと各種機構部が組み込まれています。
こういう、いわゆる”カラクリ人形”みたいなのを
”オートマタ”と呼ぶそうです。
音楽に合わせて、ペンを左右に走らせ(段落みたいな動きも。。)
それに合わせてクビが左右に動きます。
更に、ランプが段々と暗くなり、クビが上下し始め(ウトウト居眠り!)
ランプが消えた少し後に慌てて起きて、左手がランプの調節ノブに
伸びて再び点灯(!)、また手紙を書き始める、という動きをします。
もう、ビックリです。。(まぶたも閉じたり。。)
しかも、どうです?この顔。
カメラの”顔認識”機能で一発”合焦”します。
まるで本物の”人”ですよ。
昔の職人のウデって、凄すぎる。。
最後は、↑こちら。
蓄音機に取って変わりつつあったオルゴール(特にディスクタイプ)
を現代に残そうとかなりの気合いでもって製作されたのが
これらの製品です。
一つ目は、ドイツ・KALLIOPE(カリオペ)社製のディスクオルゴール
”カリオペ108G”です。
1900年製でやはり19世紀。
余談ですが、ディスクは現代でも製作されていると。
日本では長野の会社でステンレス製のディスクで、コンピュータ
でキッチリコントロールされたモノが一枚当たり3~5万円で製作可能
との話でした。何か安心します。。(^_^;)
(但し、本体は無理とのこと。もともと、時計職人がお客の要望で
製作し始めたのが最初、なんて機械ですからね。
今、一から製作なんて話になると、それこそお屋敷。。爆)
何気に、ベルが内蔵されていますね。
音色は、他のオルゴールとは一線を画す重厚さ。
別物ですね。
部屋一杯に鳴り響きます。
ラストは、スイスとアメリカに工場があった MERMOD FRERES
(メルモド・フレール)社のミラ・テーブルタイプです。
やはり 1900年代製。
まるで調度品のような造り。
(ディスクを支えるローラーが他より多いですね。)
音色は言うに及ばず、素晴らしいモノでした。
下の台がかなり重要な要素になるみたいで
しっかりしたものにするれば、音の重心も下がるので
音質も向上(低音が締まる、ということか)すると。
いやータンノウ、堪能!
たまには、こんなシンプルな音楽(仕掛けは超精密!)に耳を
傾けてみるのも宜しいかと。
因みに、我が DUCATI Monster 796 でありますが。
世界一キビシイ日本の規制対応のせいか、3000 rpm 以下では
かなりギクシャくして、正直、使い物にならないです。
また、ギヤが全体にかなり高め。
町中でクルマの後ろに付いて走るのははっきり言って地獄です。
(高速道路でも、かなりの速度にならないとトップ6速には入れられず。)
あと、ハンドルの位置。
CB1100 や NC700X で甘やかされていたので(笑)、クビやウデが
かなり遺体です、もといイタイです。
まあ、改善点が無いとつまらないのも事実。
この辺から、いじくってみようかと思います。
では、また。。