昨日も、家から撤去した古い木材で物置き机を作っていました。
枚の板を複数連ねて繋げて天板にしたこの ↑ タイプのを。全部で7台位作りました。
今までは家にある釘を使っていましたが、丁度いい長さのを使い果たしてきたので
ホームセンターで買って来ました。鉄、ユニクロ(鉄にユニクロームメッキ〈亜鉛メッキ〉加工を
したもの。青白い光沢のあるシルバー色)、ステンレス、真鍮、銅、カラーコート…色々あります。
白、茶色、クリーム色、青にコーティングされた可愛いコートネイルも買いました。
買ってきた釘を使って作っていると、打つのが今までよりも上手にできました。
今までは家にある釘で丁度いい長さのを見出して作っていましたが、この部分には
この長さの釘、ここにはこの長さの釘と、明確な目的に合わせて調達してきた釘を使うと
不思議と上手にできました。神の見えざる手のような、うまくやる無意識の推進力に
導かれて…。大工さんや職人さんが道具にこだわるの、わかる気がした。
私の古い家に、物を掛けたりするために柱に挿す釘には、錆びた古い釘が馴染みます。
物置き小屋でも、物を掛ける為に柱に挿さっている錆びた太い釘はとてもいい雰囲気です。
或るおじちゃんが、釘は錆びることでしっかり強く結合するみたいなこと言ってました。
錆びた鉄って好きです。
ステンレスや真新しい金属は風景に対してどうしても馴染まず反発するのに対し、
↑ 錆びた鉄は風景によく調和する。 ↗ (関連:想像力はたわしの向こうに)
そう、絶えることない循環の中で佇む自然界に、新しいピカピカのものは存在しない
からかも知れない。
私は経年加工というものには興醒めします。アンティーク調、骨董調にわざわざ
エイジング加工、ダメージ加工、剥がれ加工、色褪せ加工してあるものは好かないです。
そこには、本当に時を刻んだ物が無言で語りかけてくる声はありませんから。
私が古い物が好きな事を知っている人が、お店とかで何かを選んでいる時に
アンティーク加工の製品を指差して「☆ちゃん これなんか好きじゃない?^^」と
言ってくれたりします。
私は本当に歴史を刻んだ物が好きなのであって、似せて作ってあるのは好かないんです。
だから「これにする」と言ってただの普通の定番製品を手にとります。ほっといたらじきに
いい感じに馴染んでくるのですから。