少年トッパ

<12年11月17日公開作> 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』など

 週末恒例、「名古屋で公開される新作映画の注目作はコレ」のコーナー! ☆・◎・○・無印の順で……以下略。今週は久々に☆マークが3本もあります。観に行けるのか?

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(日本)?分
 説明不要ですね。劇場版の第3弾。次の4作目が最終章になるみたいです。
 そういえば、少し前にテレビ版をDVDで全部見た、ってことはこのブログで書いたっけ? えっとですね、最後まで見てみて、賛否両論が激しかった理由が分かりました。僕は圧倒的に「否」の立場です。あの終わらせ方はアカンでしょ。簡潔に言うと「作り手が思い付いた物語の壮大さに作り手自身が屈した」と印象。で、それを作り手も自覚しているからこそ、劇場版という形でやり直そうとしたんでしょうね。
※上映館/ミッドランド スクエア シネマ109シネマズ名古屋中川コロナシネマワールドTOHOシネマズ名古屋ベイシティワーナー・マイカル・シネマズ大高

『ふがいない僕は空を見た』(日本)141分
 男子高校生と主婦の不倫関係を中心に、ごく普通の人々の葛藤や性への衝動を描いた青春群像劇……らしい。監督は『百万円と苦虫女』のタナダユキで、主演は永山絢斗と田畑智子。予告編の印象では、かなり良さそう。というか、痛ましい気分になりそう。
 原作が出た頃、タイトルに惹かれて読もうと思ったんですが、まだ未読のままでした。先に映画を観ることになりそうです。
※上映館/伏見ミリオン座

『その夜の侍』(日本)119分
 ひき逃げ犯への復讐の機会を狙う男が、そのひき逃げ犯と対峙するさまを描いたヒューマン・ドラマ……らしい。戯曲の映画化で、主演は堺雅人と山田孝之。かなり見応えありそう。あ、綾野剛も出てるみたい。
※上映館/センチュリーシネマ

『映画と恋とウディ・アレン』(アメリカ)113分
 ウディ・アレンの素顔と軌跡を追ったドキュメンタリー……らしい。関係者へのインタビューでは、ペネロペ・クルス、スカーレット・ヨハンソン、ダイアン・キートンなども登場するみたい。
※上映館/伏見ミリオン座

『任侠ヘルパー』(日本)134分
 ヤクザだった男が老人介護施設のヘルパーとして奮闘するさまを描いたヒューマンドラマ……らしい。テレビドラマの映画化で、主演は草なぎ剛。他に安田成美、夏帆、香川照之、そして朝ドラ『純と愛』の風間俊介などが出演。
※上映館/ピカデリー109シネマズ名古屋イオンシネマ・ワンダー中川コロナシネマワールドTOHOシネマズ名古屋ベイシティワーナー・マイカル・シネマズ大高

『武蔵野線の姉妹』(日本)91分
 ロリータ・ファッションに身を包んだ姉妹の活躍を描いたコメディー……らしい。主演は加藤夏希とAKB48の仲谷明香で、監督は「映画バカ一代」関係者でもある山本淳一。
※上映館/中川コロナシネマワールド

『ワーキング・ホリデー』(日本)88分
 元ヤンキーのホストとその息子が親子の絆を育んでいくさまを描いたヒューマン・ドラマ……らしい。主演はEXILEのAKIRA。こちらにも綾野剛が出演。すごい売れっ子ぶりですね。
※上映館/伏見ミリオン座中川コロナシネマワールド

『FASHION STORY』(日本)84分
 女子高校生モデルがプロの世界で自分の道を見出していくさまを描いた青春ドラマ……らしい。主演は現役モデルの本田翼。
※上映館/センチュリーシネマ

『クロスファイアー・ハリケーン』(アメリカ)120分
 デビューから50周年を迎えたザ・ローリング・ストーンズの軌跡を振り返ったドキュメンタリー……らしい。貴重な映像満載っぽいです。
※上映館/109シネマズ名古屋

『ル・コルビュジエの家』(アルゼンチン)103分
 20世紀を代表する建築家、ル・コルビュジエが設計した邸宅を舞台に、隣人とのトラブルが大騒動に発展していくさまを描いたブラック・コメディー……らしい。あ、ドキュメンタリーかと思ってたら、そうじゃないんだ。
※上映館/名古屋シネマテーク

『モンサントの不自然な食べもの』(フランス/カナダ/ドイツ)108分
 遺伝子組み換え作物を開発する企業「モンサント社」の実態を追ったドキュメンタリー……らしい。40ヶ国以上で大きな話題となった作品だそうです。
※上映館/名古屋シネマテーク

『ATM』(アメリカ)90分
 ATMコーナーに閉じ込められた男女3人の姿を描くシチュエーション・スリラー……らしい。
※上映館/センチュリーシネマ

<大雷蔵祭2012>
※上映館/シネマスコーレ

*     *     *     *     *

 先週末、日本映画の話題作を一気に観ました。と言いながら、一番の期待作『黄金を抱いて翔べ』は時間の都合で観られなかったわけですが。
 では、少しずつ感想を。

●北のカナリアたち

 ミステリー仕立ての物語。かつて教師だった女性が、行方不明になった教え子を探すために他の教え子たちを訪ね歩くうちに、徐々に真相が明らかになっていく、という展開です。
 原作が『告白』で有名な湊かなえの短編小説であるせいか導入部の描き方は上手く、前半も快調。それぞれの教え子がみんな「自分が悪かった」「あんなことになったのは自分のせいだ」という思い込みを抱きながら生きていてことが明かされ、観ている側も切ない想いになります。
 ただ、中盤あたりからの展開には、いささか違和感が生じます。具体的に言うと、小池栄子の現代のエピソードから。えっと、あれ、ちょっと下世話すぎない? もちろん、ああいうことも世の中じゃ頻繁に起こっているのでしょうが、何となく映画全体の品位が下がってしまったように思います。あと、仲村トオルのエピソードも類型的すぎるというか妙に安っぽく感じてしまいました。
 とはいえ、森山未來や宮崎あおい、満島ひかりなど若手たちは大いに健闘しており、彼らが一堂に会してからの展開には胸が熱くなりました。観ておく価値は充分にあると思います。

●悪の教典

 伊藤英明演じる明朗快活な高校教師が、何をトチ狂ったか教え子たちを殺しまくる、という物語。15歳以下は観ちゃダメという指定を受けているわけですが、それはまあ当然でしょう。とはいえ、陰惨な雰囲気はほとんどありません。軽快な立ち振る舞いで生徒たちを殺す姿は爽快ですらありました。
 そんなわけで「ザ・殺人ショー」的なノリのエンターテイメントなんですが、難点は主人公の過去が中盤あたりの回想シーンで明らかになってしまうこと。これ、もっとラスト付近に持ってきた方が良かったんじゃない? それも、もっと手短に。
 サイコキラーを演じる伊藤英明は、なかなかの存在感。小動物っぽい瞳(黒目の部分が多い)と無表情さが「狂気」を見事に体現していました。オススメ。

●終の信託

 「安楽死の是非」をテーマにした作品。予告編の雰囲気から、さぞかし重苦しい展開になるのだろうと思っていました。同じく周防監督作品『それでもボクはやってない』みたいに、観ている側も被疑者に共感して地団太踏む、みたいな。
 しかし、今回は少々勝手が違いました。率直に言うと、草刈民代演じる主人公が「イタい女」に見えてしまうのが最大の難点。もちろん、主人公が公明正大だったり品行方正だったりする必要はなく、むしろ弱い部分や脆い部分が描かれている方が共感はできるわけですが、どうも「アンタ、ちょっとそれはダメじゃない?」と思える箇所が多すぎるのよ。
 あ、ここからネタバレありです。えっとね、結果的に主人公は自分が担当していた患者を死なせるわけですが、やっぱりここでは院長とか上司とか、誰に相談すべきでしょ。あと、役所広司演じる患者さんは「延命治療」を希望していない旨を主人公に伝えたわけですが、それを何らかの形で文書にしてもらうべきでしょ。そういう時間が全然ないようには見えなかったし。
 そして、終盤での検事とのやり取り。百戦錬磨の相手の圧迫感に押されたとはいえ、どうしてあそこで判を押す? そこは拒否しなきゃ。まあ、そもそも序盤での不倫相手とのやり取りでも「人間としては難あり」なことが示されていたわけですが。
 そんなこんなで、主人公の性格設定を誤ったことでテーマの重大さ、深刻さが霞んでしまったように思えました。もったいない。

●のぼうの城

 戦国時代を舞台にしたスペクタクル。庶民に愛される指導者が強大な権力に屈せず戦う、という展開には胸躍るものがありました。で、中盤で見せる捨て身の作戦も確かに見どころではあるんですが、このシーン、ちょっと長すぎない? 野村萬斎はまさしく「水を得た魚」という感じで見事な立ち振る舞いを見せてくれたわけですが、こういうのは「もうちょっと見たい」と思わせるぐらいがちょうどいいのよ。ほら、いくら達者なドラムソロでも5分も続けられたら飽きるじゃん。
 ところで、尾野真千子の娘が芦田愛菜ってこと、実はエンドクレジットを見るまで気付きませんでした。だって、ずいぶん幼いもん。この映画、震災の影響で公開が延期されていたわけですが、その間に芦田愛菜はスクスクト成長したわけですね。

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 突然ですが、ラジオ情報。再来週の話ですが、29日(木)のNHK-FM「ミュージックライン」に甲斐バンドが出るようです。
http://www.nhk.or.jp/ml/

 「甲斐よしひろ」ではなく「甲斐バンド」と書いてあるってことは、甲斐さんだけじゃなくて3人一緒なのかな? 気になります。
 そういえば、甲斐さんは先週の「行列のできる法律相談所」にも出てましたね。すっかり忘れてて、テレビを点けたら、甲斐さんが野茂英雄について熱く語っているところでした。ああ、不覚。でもまあ、実際に野茂が登場して甲斐さん感激、という場面はバッチリ見ることができたので良しとしましょ。

 23日(金・祝)のNHK第1「ロックンローラー近田春夫の歌謡曲って何だ?」は、スペシャルってことで13:05から15:55までの特別バージョンになるそうです。しかし、そうなると、80分のMDだと倍速で録音しても入りきらないじゃん。うーん、困った。しかも、その日は午前中に西寺郷太とLiLiCoの番組もあるし。ICレコーダー付きのラジオを買うべきか?

 先週も書いた通り、月末に博多へ行くことになりました。なので、博多に関する情報、絶賛募集中です。拍手コメントによるとお土産は「博多通りもん」がオススメなんですね? 参考にさせていただきます。

コメント一覧

トッパ
SKDさん、すみません、返事が遅くなりました。

なんばん往来、こちらですね。
http://www.sakaeya.co.jp/campaign/lp_nanban/index.html

確かに美味しそうですねぇ。ラズベリーが定番のようですがマロンにも惹かれます。土産にするより自分で食べたい!(笑)
SKD
「博多通りもん」は間違いなく美味しいです。
さかえ屋の「なんばん往来」というのもオススメ。
家族に絶賛でした。
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