行ってきちゃいました、甲斐バンドの一夜限り再結成ライブ。まあ、「大森さんが亡くなった今、再結成なんてあり得ない」とか「どっちみち甲斐さんのライブ、甲斐バンド時代の曲ばっかりじゃん」という声も多いようだし、そういう気持ちも充分に理解できるんだけど、やはり「甲斐バンド」と銘打って行われるライブならば行きたくなるのがファン心理ってヤツだよね。
で、行って大正解。代表曲ばかりのライブ（紙ジャケCDリリースのプロモーションの一環なので、これは当然）ではあったらが、実に楽しかった。そして、つくづく思ったのは、やっぱり甲斐バンドの曲を弾かせたら田中一郎が一番、ってことだ。
いや、過去に甲斐よしひろと組んだギタリストが良くなかったというわけではない。ただ、甲斐バンドの曲に一番よく似合うのは田中一郎が奏でる音色であるし、甲斐よしひろの横に立った姿が一番サマになっているのも田中一郎だ。少なくとも僕はそう思う。ただ、失礼ながら、もうちょっと痩せた方がいいとも思うけどね。ははは。
っつーか、なんで一郎って、痩せてる時と太ってる時の落差があんなに激しいんだろ。すんません、すっかり失礼極まりないことを書いてますね。
一郎だけじゃなく、佐藤英二、マック清水、それに近年の甲斐よしひろのライブに欠かせない坂井＆前野コンビ、ドラムのJAH-RAH、アンコールで登場したサックスの鈴木明男と、ステージ上には強者中の強者が揃っていた。もちろん、アコギを抱えた松藤さんもいる。その中で歌う甲斐よしひろは生気に満ち満ちており、まさに「水を得た魚」という感じだった。
あ、決して魚っぽい顔って意味じゃないです。確かにエラは張ってるし、唇を尖らせた時の表情は魚っぽいけど……なんでオレ、余計なことばっかり書いちゃうんだろ。バカバカっ。
でもホント、今回のバンドは素晴らしかった。甲斐よしひろのキャリア史上で最高かも。なので、思う。このメンバーで全国を回ってくれないだろうか。
今回は1000人程度の小さな会場でのライブだったので、チケットを入手できない人が数多くいた。ネットオークションにもチケットが出回ったようだ。おそらく多くのファンが、この貴重なライブをナマで観ることができず、悔しい想いをしただろう。
だから甲斐さん、このメンバーでツアーを！ とりあえず来年の秋ぐらい、いかがでしょ。
※画像は今日の日刊スポーツの紙面です。
