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小説家としてずば抜けた才能はあるけど金や女にだらしないダメ男と、その妻の物語。言うまでもなく、ダメ男のモデルは太宰治だ。これがもうホントにダメな奴で、借金を踏み倒すぐらいならともかく、世話になっていた飲み屋でお金をごっそり盗むわ、ヨソの女と一緒に心中を図るわで、ハタ迷惑きわまりない。
そんなダメ亭主に振り回されつつも、悲嘆に暮れるわけでなく、あっけらかんと前向きに生きていく奥さんの姿が素敵だ。演じるのは松たか子。亭主が迷惑をかけた飲み屋に押しかけて働き、あっと言う間に店のアイドル的存在になってしまうところなんて、すごく痛快だ。あんまり美人じゃない……って書くと失礼だけど、美人すぎないところも今回の役柄に合っていたと思う。
物書きを目指す者にとっては、この映画は大いなる安心材料になるんじゃないだろうか。なんてったって「才能があれば無責任なダメ男でも許される」ってことが描かれているわけだもんね。ただし、太宰治ほどの才能の持ち主はめったにいないし、もしもこの21世紀に存在したとしても、マスコミの餌食にされまくって行き場を失うような気もする。なので、くれぐれも「オレも真似しよう」なんて思わないように。特にそこのアンタ!
この映画で惜しいのは、主人公の愛人を演じる広末涼子にメガネが似合ってないことだ。普通、女の人はメガネをかけると魅力が5割増か倍増、時には5倍増になったりする(よね?)。しかし、ジョン・レノンが愛用していたような丸いレンズのメガネをかけた広末は、さっぱり僕をドキドキさせてくれない。それが何よりも残念だ。って、単に好みの問題?
最後に一首。
ヒロスエにメガネが似合っていたならばMajiでShinjuできてたかもね
※こちらが映画の公式サイト。予告編(長い方)で広末涼子のメガネ顔をチラッと見ることができます。
http://www.villon.jp/