少年トッパ

ベルボトムもコケティッシュも通じない世の中。

 外来語ってのは、広まるのも早いけど使われなくなるのも早い。そんな話題を。

 20代の若者(という言い方自体がオッサン臭いわけだが)と話していたら、「ベルボトム」という言葉が通じない。
「ほら、ラッパズボンのことだって。昔のパンタロンみたいなの。今は何て言うの?」
「ああ、ブーツカットですね」
 うむむ、そういえば、そういう呼び方を聞いたこともある。でもさ、ベルボトムでいいじゃん。というか、一番明解なのは、やっぱりラッパズボンじゃない?

 「コケティッシュ」も通じない。かつては「キミってコケティッシュだね」なんてセリフは、女の子への最上級の褒め言葉だったはずだ。しかし今はコケティッシュという単語を口にすると「それ、なんか汚そう」などと不快そうに言われてしまうのだ。どうやら「苔ティッシュ」だと思ったらしい。なんじゃそれ。まあ、想像してみると確かに不潔この上ない感じだが。

 「アンニュイ」や「アーバン」も通じない。僕より少し年下の営業マンで、広告のデザインを依頼する場合などに、よく「アーバンなイメージで」と口にする人がいた。ある時、同席した女の子が明らかに怪訝そうな表情をしていたので、慌てて「都会的な雰囲気ですね」と口を挟んだものである。

 かように、外来語の賞味期限は短い。なので、もしかしたら数年後には「モチベーション」とか「コーチング」とかも通じなくなっているかもしれない。

「キミさ、モチベーションが足りないんだよ」
「餅ベーション? すみません、それ食べたことないです」
「んん? まあ、とにかく、部下を持つならコーチングを勉強しないと」
「コーチンなら名古屋コーチンですよね。勉強したいので、美味しいお店に連れてってくださいよぉ」

コメント一覧

トッパ
やぶさん、どうも~。ウケていただけてうれしいで
す。

>ファッション用語は廃れるの早いですね。

そうですよねぇ。
最近はパジャマという言葉もあまり使わないみたい
ですね。衣料品売り場に行くと「ナイティ」と書い
てありますが、なんか違和感があります。「寝間
着」でいいじゃん!(笑)

>学校でも習いませんでしたっけ?

えっと、学校で習ったことの大半は社会に出ると忘
れちゃうもんだと思います。少なくとも、僕の実体
験では(笑)。

>若者(ああ、確実に自分はここに属していない切
なさよ)

いやいやいやっ。
というか、若者であるか否かは、しょせん相対的な
ものですからね。70代の人から見れば40代の僕なん
て、しょせん屁理屈ばっかり言ってる青二才でしょ
うし。実際、その通りですが(笑)。

>いわゆるボキャ貧の傾向にあるかと。

「美味しい」でも「可愛い」でも「危ない」でも
「ヤバい」で済ませちゃうってのは、その象徴かも
しれませんね。

>うわー!年寄りの視線ですね、これ。笑

まあ、太古の昔から「最近の若い者は」という言葉
は使われていたみたいですから。「年寄りの視線」
じゃなくて「大人の視線」だと思いましょう!(笑)
やぶ
まるで落語のネタが一本書けそうな内容ですねぇ・・・笑

確かにベルボトム等、ファッション用語は廃れるの早いですね。
でもアンニュイとかアーバン、ていうのは外国の単語としてあるし、学校でも習いませんでしたっけ?
若者(ああ、確実に自分はここに属していない切なさよ)はいわゆるボキャ貧の傾向にあるかと。
興味の幅が狭いというか。
引き出しが少ないというか。

うわー!年寄りの視線ですね、これ。笑
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