徒然日記

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[雑考] 不退転の決意でバフムトを死守せよ!

2023-03-07 14:21:06 | 時事雑談


「バフムト防衛を継続」 ウクライナが方針決定 放棄を否定
産経新聞 2023/3/7
https://www.sankei.com/article/20230307-NSNN2GF2VJM6BGVORWK2TIZP4U/
によれば
  ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、同国軍のザルジニー総司令官や
  政府高官らと協議し、半年間以上にわたりロシア軍との激戦が続く東部
  ドネツク州バフムトについて、「撤退せず防衛戦を続ける」との方針を
  決定した。
ということだ。



「死守」「不退転」と言えば聞こえはよいが…
敵を容易に撃退できる目処がなく、押される状況での「死守」は
「捨石」や「堀の埋草」でしかないとも言える。

かつて、日本も太平洋の島々(マキン、タワラ、ペリリュー、サイパン、硫黄島…)で同様に不退転の決意で死守することを求めたが、その結果はなんだったろうか。 各守備隊の全滅である(それは玉砕という名前で美化されたが)。


確かに時間稼ぎに貢献する要素はある。 硫黄島も沖縄も、守備隊が全滅を覚悟で最後まで守備と反抗をしたことで、本土防衛の時間稼ぎにはなった…

しかし、例えその時間が稼げたとしても、戦争の趨勢を逆転させ攻勢を思いとどまらせる見込みはあっただろうか。 それが無理でも、和平交渉に手を差し伸べてくれる盟友を確保することができただろうか。 いずれも、否であろう。

そう考えれば、国の行く末を左右する政治家は別の決断をするべきだっただろう。
日本の場合、それでも、広島、長崎が新兵器で壊滅的破壊を見せ付けられ、本土上陸作戦が確実視される状況の中、「負けるという決断」をする人がいた。 だから戦争を終わりにできた。

自分が住む県の海岸線には、今でも沢山の洞窟がある。




コロネット作戦で侵攻してくる上陸部隊を迎え撃つ為の人間魚雷(海龍)と体当たり爆装艇(震洋)の退避壕の跡だ。 そこから沖の海を見ると、その状況が起きなくて良かったと思う。 親は、子供の頃祖母から「死ぬときは皆一緒」と何度も言われたそうだ。


当時のある技術将校が
  「負けるという行為を現実のものとして想像ができなかった
   =ゆえに負けるという選択肢が候補にすらあがらなかった」
と書いている。

技術者という精神論に左右されにくい立場の人ですらそうだったのだから、根っからの軍人や、負ける事で権益を失う政治家の立場では「負けられない」と思うのは当然だ。


しかし、その「頑張り」のお陰で命を落とすのは、徴兵された国民である。
募兵の国なら、まあ、仕方ないとも言える。「始めから死ぬ想定でその職業に就いたのでしょ」と言えるから。 しかし、徴兵で死ぬ人たちはどう思うのだろう。

「祖国のために」「大統領閣下と政治家たちのために」
喜んで死んでいけるのだろうか。

喜んで死ねるなら、それはそれでよいのだ… 余計な心配である。

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