宵闇よ もう暫くだけ
落ち切らないでくれ
この峠さえ越えてしまえば
あとは不安ながらも 道なり
眼下に広がる街の灯りが
麓まで連れてってくれるはずだから
どこか遠くで雷鳴って
外気 涼しくなって
揺らぐ木々たちの葉音
心もとなくなる前に
仄暗い峠を越えて
日暮れまで あと数分
上空は かろうじて残るトワイライト
街は すっかり暗がりの中
夜のとばりも下りてる頃か
行き交うヘッドランプが
ジオラマみたく ゆっくり流れてる
どこか遠くで稲光
一瞬 明るくなった
夜雲の遥か向こう
どうにか こうにか
仄暗い峠を越えて
降り立つように 吸い込まれてく
きみがいる あの夜景の中へと
曲がりくねった
続くカーブ
仄暗い峠道