気ままに風の跡 by樋口友治郎

日々は風のごとく吹き抜けてしまうから、風の跡を刻んでいきたい。気ままに綴る詩ブログ。 

仄暗い峠道

2021-08-27 08:32:58 | 詩歌



宵闇よ もう暫くだけ
落ち切らないでくれ

この峠さえ越えてしまえば
あとは不安ながらも 道なり 

眼下に広がる街の灯りが
麓まで連れてってくれるはずだから

どこか遠くで雷鳴って
外気 涼しくなって
揺らぐ木々たちの葉音
心もとなくなる前に
仄暗い峠を越えて 


日暮れまで あと数分 
上空は かろうじて残るトワイライト

街は すっかり暗がりの中
夜のとばりも下りてる頃か

行き交うヘッドランプが
ジオラマみたく ゆっくり流れてる

どこか遠くで稲光
一瞬 明るくなった
夜雲の遥か向こう 
どうにか こうにか
仄暗い峠を越えて 

降り立つように 吸い込まれてく
きみがいる あの夜景の中へと

曲がりくねった
続くカーブ
仄暗い峠道




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スタンダード

2021-08-22 10:02:03 | 詩歌


稀が 稀じゃなくなってきてる
今日この頃さ
昔のままって訳にもいかんだろ

古き良き時代はセピアの中に
浸っても 埋もれるなよ
培った経験とは もはや別モノ
ちょっと さみしいけどな

オレの古ぼけた スタンダード
たいして変わりはしない
ただ それをくるむ オブラード
ずいぶん 様変わりしたもんだ

傷つく度 風に吹かれて
痛んだ分 やさしさ知って


とっくに 行く末の方が短くなった
いつのまにやら
未来を託す側に立っていた

用意は出来てる その時が来たら
いつでも渡せるように
思うがままにいかない時でも
想いを込めて 臆せずいけよ

オレの内なる スタンダード
あの日と似た夕陽みたく
奥底で打ち鳴らす ロックンロール
移りゆく時代のビートで


届け願いよ いつの日か
いずれ通る道で 逢えたなら

本当の事 話せるといいな
今よりは 伝わるのかもな


オレの内なる スタンダード
あの日と似た夕陽みたく
奥底で打ち鳴らす ロックンロール
移りゆく時代のビートで

スタンダード 刻んでく






 
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