気ままに風の跡 by樋口友治郎

日々は風のごとく吹き抜けてしまうから、風の跡を刻んでいきたい。気ままに綴る詩ブログ。 

歯車

2008-05-26 12:14:21 | 詩歌
ボクの中の歯車が欠けちゃった
すごく小っちゃな歯車なんだけど
心の真ん中にあった歯車

ボクは止まったままで
考えるのがとても恐くて
いつも夜は泣いてしまうんだ

ホントはね 小っちゃな歯車を
直したかった
だけどね ボクには
まだ直せなかったんだ

カンタンに交換できたなら
また前みたいに回れたのかな
違う歯車と交換できたなら
ここにずっと居れたのかな

悔しいけど もうダメだよね
もう動かなくちゃダメだよね
そうしないと
ホントに止まっちゃうからさ
だから ボクは小っちゃな歯車を
抜き取るよ
そして 隣の歯車を少しズラして
止まっていた歯車を回すよ

たぶん慣れるまで泣いちゃうけど
だって反対周りになっちゃうからね

でもね負けないよ
ボクは小っちゃな歯車を
忘れはしなよ
どっかにしまっておくよ けど
いつか ボクにも
歯車を直せる時がきたとしても
きっと直さないだろうな 

忘れないようにするのは
いつか欠けない歯車を
見つけ出すため





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遥かなる昨日

2008-05-15 12:05:27 | 詩歌
原始人になりたい

太陽とともに起き
食うだけの獲物と果実を採り
金色(こんじき)の麦穂を育て
そよぐ草花と寄りそう

風に雨を読み
雲に雷(いかずち)を描き
月に星と語り
そして闇と眠る

なにもいらない
なにもなくていい
純粋に命を輝かし
その日 その日を
純粋に生きていく

原始人になりたい
今度、生まれてくるのなら
遥かなる昨日に生まれたい


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果てしない明日

2008-05-14 11:25:10 | 詩歌
あんなに広がっていたのに
いつか、いつかきっと、て歩いてきたのに
いつまでも見えないもんなんだな

疲れちゃったら どうしたらいいんだい
助けてほしい時は どうしたらいいんだい

それでも 
一人で乗り越えるしかないのかい
幾度も幾度も 乗り越えてきたのに
まだ足りないと言うのかい

泣きたいのにな 
誰かに泣いているのを見られたいのに

明日は果てしないんだろ
果てしないはずなんだろ

誰か教えてくれないか
果てしない明日を

答えはいらないからさ
その根拠だけでいいからさ

あんなに広がっていたのに
あんなに広がっていたんだから


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2008-05-01 09:59:35 | 詩歌
怒りの矛先 上に向け
突き刺す雲に両腕は重く

届かぬ痛みは 草木を枯らし
またもや大地にばら撒かれ
嘆きの雨が降り落ちる

その雨で作物は育つのか
その雨で心は潤(うるお)うのか
その雨はいつまで続くのか

空に天があるのなら
天よ 上を潰してくれないか
この大地を照らしてくれないか

天が降らせる雨ならば
草木が青くなる雨ならば
この矛を鍬(くわ)に持ち替えて
この両腕が動く限り
この大地を耕そう



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