物語のつづき 物語39.
イエス・キリストには、
十二使徒、
ブッダには、
十大弟子と言いまして、
実力のある高弟がいたことが、
史実の上から認められております。
前回に登場いたしました
舎利弗(しゃりほつ)、目蓮(もくれん)ともに、
その十大弟子の一人になりますが、
この二人は、
ほとんどNo2、No3という位置づけに近かった
ことと推察されます。
経典にも舎利弗(しゃりほつ)よ!と
呼びかけになられる話がたくさんでてまいります。
弥勒菩薩という方を別格としますと、
これらと同等以上の存在でほかに、
摩訶迦葉(まかかしょう)という方がおられます。
当時の教団には、カショウという者が複数おりました。
既に登場しております。カショウ三兄弟のほかに、
十力迦葉(じゅうりきかしょう)という方も有名ですので、
それらのカショウさん達と区別するために、
摩訶(マカ、梵語のマハー。偉大なという意味)という
形容を冠せられた. 摩訶迦葉(まかかしょう)も
この時期にブッダのお弟子になっております。
摩訶迦葉(まかかしょう)という人も
これまた幼少期から信仰心篤く、
宗教的素質にも恵まれた方でありました。
摩訶迦葉(まかかしょう)もまた、
本当の道(究極の真理)を探し求め、
将来は出家したい!とその心に誓って
いるような方だったのです。
そういうことですから、
出家の妨げとなる結婚については、
きわめて消極的だったわけでありまして、
彼は、たいへんな大富豪の子息でありましたが、
両親の結婚のススメもなんとか思い留まらせ
られないか!?と考えていて、
一計を案じました。
なんと彼は、
絶対にあり得ないような
この世のものとは思えないような
美女の像を職人に作らせて、
「もし、このような人が
おりましたら、わたくし、
結婚することにいたしましょう!」
と言い出したのです。
ところが、
摩訶迦葉(まかかしょう)の両親のほうも
なかなか諦めない方でして、
どんなことをしても後継ぎをとの思いから
一つのすごいアイデアを実施しました。
すなわち、
この美女像を掲げて、
諸国を巡り回らせ、
この像に祈りを捧げると、
願いが叶う!という
ふうに触れ回って、
なるべくすべての若い女性を
確認できるよう旅に回らせたのでした。
これは、
予想どおりと言いますか、
予想をはるかに凌ぐほど、
若い女性に人気となり、
我先にとばかりに、
この像を一目見たいと集まってくるのでした。
こうして、
驚くことに、
そのあり得ないと思っていた
その美女像にそっくりな
女性がこの像の前に
現れてきたのでした。
つづく
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