物語のつづき
「正確な表現でないかもしれませんが、
魂が人間で、肉体はスーパーコンピュータ付きロボットです。
総、あなたいま、
思考できますか?」
「してるじゃないですか、さっきから」
俺は、真右衛門さんの質問の趣旨をよく理解できない
「では、脳みそはどこに?」
「あ、あれ!?」
「感情や高度な判断といった思考もすべて
脳みそは必要ありません
魂が思考している
そうですね」
「そ、そうです
思考には脳も肉体も必要ない
あれ、
なんか、いま
すごいこと聞いちゃってる俺もしかして?」
真右衛門さんは腕組みをしながら、瞑っていた目を見開き、
次のようなことを語りだした。
「人間が心に想起したことを
即座に処理し、言葉に出したり、
手を動かし、足を動かす
しかも、それがまるで
自分が何かを操縦しているという感覚がまったくないほど
密接に結びついている
そのような脳(スーパーコンピュータ)と肉体(ロボット)を持っているわけです。
しかもそれは、
あなた方人類が誕生する前に
考えだし、
人類史の発生以前に
神は創造したのです
総、少しは
神の偉大さがわかりましたか?」
「は、はい。。。」
“神仏の偉大さかぁ・・・
思いがけないような説明になんだかすこし感動が沸きあがった”
「ところで総、あなた自動車はお好きですか?」
「まあ、普通に
平均的な人が持つ程度の興味はありますよ」
「何でも欲しい車をあげると
わたしが言ったら?」
「え!?
何なに?
フェラーリ出してください」
「フェラーリって凄いんですか?」
「それはもう!」
“もう俺はよだれが出そうである
ふふ、この
思いが現実になるという霊界
この世界の法則に通じている守護霊なら
へっへっへー、出せるかもぉ。。。”
「総、あなたが地上に居たとき
そのフェラーリを出せましたか?」
「いや、絶対に出せませんね
工学系の自動車技師やメカニックの協力
そして、工具、工作機械なんかを利用して作らなくっちゃ不可能ですね」
“早く出してください。。。ふふふ”
「つまり、高度な知恵と能力を持った者が
作らなければ、フェラーリはできないと?」
真右衛門さんは少し下を向き、右手に握りこぶしをつくりながら、
その手を口の近くまでもっていき、咳ばらいをしてからそう尋ねた
「あたりまえじゃないですか?
そんなこと」
「総、では
質問をもう一つ。
では、そのフェラーリと一個の人間
どちらが素晴らしいですかね?」
「うん、それは
どんなにフェラーリが素晴らしくても
人間の命には変えられない。
もちろん人間の方が価値が上だし
第一、人が人を作りだすこともできやしないよ。
クローンって言ったって、
その遺伝子を利用すれば作れるだけで、
ゼロから遺伝子やDNAなんかを人間が作り出すことは
現代科学では不可能だからね
生身の人間を作ることの方が全然凄いよ」
「総よ。
そのとおり、よく言った。
実にその通りなのです」
真右衛門さんは軽い笑みを浮かべ、
至極納得した満足そうな顔でそう言った。
彼の顔色には自信がみなぎっていた
それを見た俺は
彼の口から次に放たれるであろう言葉を
早く聞きたい衝動にかられるのであった
真右衛門さんの肩が広くがっしりとしていて頼もしい感じがした。
つづく
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「正確な表現でないかもしれませんが、
魂が人間で、肉体はスーパーコンピュータ付きロボットです。
総、あなたいま、
思考できますか?」
「してるじゃないですか、さっきから」
俺は、真右衛門さんの質問の趣旨をよく理解できない
「では、脳みそはどこに?」
「あ、あれ!?」
「感情や高度な判断といった思考もすべて
脳みそは必要ありません
魂が思考している
そうですね」
「そ、そうです
思考には脳も肉体も必要ない
あれ、
なんか、いま
すごいこと聞いちゃってる俺もしかして?」
真右衛門さんは腕組みをしながら、瞑っていた目を見開き、
次のようなことを語りだした。
「人間が心に想起したことを
即座に処理し、言葉に出したり、
手を動かし、足を動かす
しかも、それがまるで
自分が何かを操縦しているという感覚がまったくないほど
密接に結びついている
そのような脳(スーパーコンピュータ)と肉体(ロボット)を持っているわけです。
しかもそれは、
あなた方人類が誕生する前に
考えだし、
人類史の発生以前に
神は創造したのです
総、少しは
神の偉大さがわかりましたか?」
「は、はい。。。」
“神仏の偉大さかぁ・・・
思いがけないような説明になんだかすこし感動が沸きあがった”
「ところで総、あなた自動車はお好きですか?」
「まあ、普通に
平均的な人が持つ程度の興味はありますよ」
「何でも欲しい車をあげると
わたしが言ったら?」
「え!?
何なに?
フェラーリ出してください」
「フェラーリって凄いんですか?」
「それはもう!」
“もう俺はよだれが出そうである
ふふ、この
思いが現実になるという霊界
この世界の法則に通じている守護霊なら
へっへっへー、出せるかもぉ。。。”
「総、あなたが地上に居たとき
そのフェラーリを出せましたか?」
「いや、絶対に出せませんね
工学系の自動車技師やメカニックの協力
そして、工具、工作機械なんかを利用して作らなくっちゃ不可能ですね」
“早く出してください。。。ふふふ”
「つまり、高度な知恵と能力を持った者が
作らなければ、フェラーリはできないと?」
真右衛門さんは少し下を向き、右手に握りこぶしをつくりながら、
その手を口の近くまでもっていき、咳ばらいをしてからそう尋ねた
「あたりまえじゃないですか?
そんなこと」
「総、では
質問をもう一つ。
では、そのフェラーリと一個の人間
どちらが素晴らしいですかね?」
「うん、それは
どんなにフェラーリが素晴らしくても
人間の命には変えられない。
もちろん人間の方が価値が上だし
第一、人が人を作りだすこともできやしないよ。
クローンって言ったって、
その遺伝子を利用すれば作れるだけで、
ゼロから遺伝子やDNAなんかを人間が作り出すことは
現代科学では不可能だからね
生身の人間を作ることの方が全然凄いよ」
「総よ。
そのとおり、よく言った。
実にその通りなのです」
真右衛門さんは軽い笑みを浮かべ、
至極納得した満足そうな顔でそう言った。
彼の顔色には自信がみなぎっていた
それを見た俺は
彼の口から次に放たれるであろう言葉を
早く聞きたい衝動にかられるのであった
真右衛門さんの肩が広くがっしりとしていて頼もしい感じがした。
つづく
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